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ヨーロッパによる植民地化(1) -ヨーロッパ人の征服とアフリカ人の対応-(アフリカ世界の歴史と文化第11回)

資本主義の発達というものはきちんと踏まえる必要がある。そもそも中世ではEuropaもAfricaも大差は無かったのだろうから。

 

Europaによる植民地化。ヨーロッパ人の征服とアフリカ人の対応。20世紀始めまで。急激に植民地化が進む。朗読。植民地支配とアフリカ。突然のことで予言できなかった。1880年には兆候はなかった。圧倒的多数のアフリカは自立していた。命運を掌中に収めていた。スタンリーとリビングストン。いたずらもの?リビングストンの召使い。博士。互いに手を握りあった。アフリカ人の見た植民地。自立した経済的発展が。それが19世紀の末、植民地化に。何故この時期に?動機は?実際の分割はどうやって進んだか。1860年代の中頃からアフリカに関心が。領土支配のきっかけに。その一端が現れている。リビングストン、キリスト教の布教と関わる。文明化の使命。地理的発展と布教がセットに。80年代から急激に植民地化が。その前に準備はあったが。地理的調査。Europaは19世紀に入ると資本主義が発達。原料の供給源や農産物の供給源。工業製品の市場を。経済的にも学問的にも宗教的にも準備が。アフリカに出かけていくのは困難。熱帯地方は多数の病気が。マラリアなど。これをクリアしないと。医療技術の開発。キニーネなど薬品の開発。キニーネが有効であるという後に蚊が媒介していることが分かる。様々な予防措置が取られる。植民地を作っていくために政治的なノウハウが国民国家の中で形成。産業社会の中で社会的な害悪を克服。ナショナルミニマムに変化。Socialcontrol。統治技術の開発。アフリカへのEuropaの進出。イギリスは19世紀末から近代的官僚制。能力主義。血縁や縁故からではなく。政治を行うには優れた官僚たち。植民地支配に有効な働きを。その場合にイギリスはインドを植民地化。その経験が活かされる。軍隊を人員としてアフリカ人たちを。逃げ出すのを防止する。身分登録の形で管理。インドの経験から。キリスト教の布教。奴隷制の廃止と宗教的なものの関連。リビングストン。英国のミッショナリー。イギリスやフランス。早くからアフリカに出ていく。聖公会。
アイーダ。1869年にスエズ運河が。カイロの歌劇場から委嘱。スペクタクルな。実際に植民地化でどのように分割されたか。その背景。2つ。Europa側の事情とアフリカ側の事情。19世紀末になるとイギリス以外の国が工業化。原料資源と製品の市場を。ドイツの台頭。イギリスでもドイツ問題。どのように枠組に組み入れるか。それぞれの国々が帝国を。威信として領土の獲得。プロテスタント。新しい資本経済。同じプロテスタントが帝国主義の精神に変わる。ジェントルマン。2つに分かれるが。同じジェントルマンでもマンが重視。ミッション。自分たちの及ぶ範囲を広げたい。土地などのイザコザ。現場の人の起こす。介入せざるを得ない。アフリカ側にもEuropaと協力的にやったほうが良いという人も。アフリカの分割支配に。内在的な関心や利益、それと国際関係的なものの中で切磋琢磨して競合しながら入っていく。帝国の需要だけでは説明が難しい。ドイツの台頭。国際関係の安定を。1880年代。ベルリン会議。一般議定書。85年。奴隷貿易。奴隷の取引は国際法で禁止。主権もしくは影響権を行使する国は取引の廃止を。アフリカ大陸沿岸部。土地の領有をしようとする大国。必要とあれば他の締約国に通知。奴隷貿易の廃止を宣言。帝国主義的?ベルリン西アフリカ会議。ビスマルクの提唱。問題になったのは奴隷取引の禁止を。アフリカの実効支配。Europaの国々は認め合う。植民地化の保障。実効支配を巡って幾つかの問題。土地に暮らす現地の人を取りまとめる。勝手にヨーロッパ人が書いた文書。Europaの国々同士の契約。軍隊を派遣したり移民を奨励したりして領土を支配。具体的支配を。当初はコンゴやニジェール川流域。コンゴ盆地。ニジェール川流域。ニジェール川はイギリスが特許植民会社の活動。それを盾に言い分が通る。コンゴ盆地の問題。ベルギー。私有地という形で勝手に使えるように。コンゴ独立国。後は自分たち勝手に入って営業の自由を。自由貿易と言いながら結果として誰も負けを作らない。後に第一次世界大戦後に、ベルリン会議の議定書を踏まえて。サンジェルマン条約を。ヴェルサイユ条約と一緒に。日本も調印。工業力をつける。市場として中東とアフリカが。アフリカには日本が進出できる場所がない?コンゴ盆地は自由競争。それを背景として。自分たちとの歴史とひきつけて。ベルリン条約が出来てアフリカへの実効支配が。南部アフリカでは南アフリカ連邦が出来る前のセシルジョンローズ。ダイヤモンドの開発や金の開発で財を蓄える。イギリス南アフリカ会社。女王の勅許状。王様との条約を結ぶ。訳のわからない契約書を出してバツをつけさせる。軍隊を派遣して実効支配が。南ローデシア、現ジンバブエの植民地支配。

 

アフリカ世界の歴史と文化―ヨーロッパ世界との関わり (放送大学大学院教材)

アフリカ世界の歴史と文化―ヨーロッパ世界との関わり (放送大学大学院教材)

 

 

社会。

一口に社会学と言っても多種多彩である。法学部には法社会学という講座があることが多い。日本における法社会学の教授としては東京大学の川島武宜先生が最も著名であろう。私は「ある法学者の軌跡」という自伝的な書物を読んだことがあるが、法解釈学の研究会で実証的な面が足りないと教授に言われたのが、法社会学を研究する契機になったそうだ。川島先生の著書は多彩であり広く読まれたものが多い。訴訟を忌避するという日本人の側面を言い当てたのも先生の業績である。何処まで妥当するかは実証的な研究を重ねる必要はあるだろうけど。

 

ある法学者の軌跡

ある法学者の軌跡

 

 

「大阪都構想」への疑問点。

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写真で始まってしまい恐縮だが、大阪都構想についての街頭宣伝が自宅近くの駅前で行われた。ついでにと言えば良いのか、書籍も売られていた。衝動買いをする。

 

大阪都構想2.0 副首都から国を変える (単行本)

大阪都構想2.0 副首都から国を変える (単行本)

 

書店に寄ると、相対する立場の書籍が色々と置かれている。要は大阪市と大阪府を統合するのが良いのかどうか、になると考えられる。色々と論拠は多く、しかも正反対のことが多い。私は大阪府民だが、大阪市民では無いので投票する権利は無い。まあ大阪市民のように市の行政機構が消滅はしないので致し方は無いかもしれない。しかし大阪都構想(と書いてはいるが、投票の結果が出て即「大阪都」になる訳では無い)が進むと、大阪府の行政機構は混乱するのでは無いかと恐れている。covid-19は鎮静化してないし、そうでなくても25年には万博がある。此方で何とかなる訳でもないけれど。

 

 

刑事政策と福祉政策(福祉政策の課題第12回)

「家栽の人」という漫画を思い出した。高齢化に関わる問題が多くなってきているので少年事件に対する資源は少なくなりがちなのかもしれない。

 

刑事政策と福祉政策。罪を犯した人の福祉政策。少年事件とその対応。13年にInterview。弁護士活動の実際など。
弁護士活動は10年目。少年事件。50件くらい扱う。現時点で割合は少ない。2割あるかないか。数が少なくなった背景。元々少年そのものを扱うのは少ない。日本の弁護士は専門化している訳でもない。かなりしている部類に入る。少年事件に関わるきっかけ。最初は偶然。何度かやっていく中で忘れられない事件。おやじ狩りをした少年。カレ自身が能力が高い。付添人として働きかけ。内省をぐんぐんと深める。弁護士が少年に働きかけることで短い間に、鑑別所に入っている4週間で。大人の事件ではないこと。一度すると忘れられない。人間は若ければ若いほど変わっていくという実感。少年事件にハマる。少年法が持つ基本的考え方を裏付けるような事件。個々数年の少年犯罪の動向。少子高齢化もあって減少傾向。少年事件に対する注目度は高まる。少年事件の質の変化への注目が。10年前と比較して少年事件の質は変化した?10年前は少年事件の中でも暴走族だったり昔ながらの。現在は暴走族の事件は少ない。大人に走らされている。暴力団を背景に、命じられて。多くなっている類型、振り込め詐欺。裁判所も対応に苦慮。背景が分かりづらい事件が増える。振り込め詐欺では受け子や出し子。お金を受け取る役割で。良いアルバイトがあると誘われて軽い気持ちで。少年が全てを計画してしているわけではなく、大人が組織だって使い走りに。事件を担当して触法行為をする少年について。両親からの虐待や学校のイジメ、発達障害など。担当した事件で親を殺した少年。幼いときから親から虐待を。家の手伝いをさせられていて、一生懸命やっていても親から評価されない、それが積み重なる。親から能力がない、学校に行ってもどうしようもないと言われて。少年自身の被害体験。少年の持つ被害者性。本人は小さいときからの体験では当たり前に。むしろ人間の防衛本能なのか、辛い思いを封じ込める。被害体験があって最終的には他害行為に。少年自身の中で自覚していないことが多い。少年に関わるのは難しい。重大な事件であればあるほど、背景に難しい問題を抱える。一筋縄ではいかない。少年と話すときにも自分の気持ちを話せるよう心がける。仕事上、何があったのか、どうしてかを聞き出すことに頭があって一方的に聞いてしまう。クローズドクエスチョンになってしまうができるだけオープンな質問で。少年が自分の気持ちを話せるように。限られた期間での心がけ、行動は?付添人としては少年が事件を起こすと、捜査段階では大人と手続きは変わらない。延長されると23日間は警察の留置施設に。面会をしていく。その後は家裁に事件が送致。家裁で監護措置を。鑑別所に移るので面会を。事件のことや何故起こったか、家庭の問題や学校の問題。少年に対し内省を深めてもらうよう働きかける。審判の時まで。少年に対しては頻繁に面会。話し合う。少年の保護者との関わり。親との関わりは非常に重要。家庭に何らかの問題がある場合が殆ど。親とも話をして、幼い頃のことや家庭の状況などを。場合によっては弁護士から少年の家庭を訪問して状況を見ていく。少年の生活環境。親御さんは触法行為をしたことについては?千差万別だが、放ったらかしだったり、過保護だったり。弁護士の力でなんとかならないか。過度に干渉。親の態度が実は少年に対して影響を及ぼし事件の背景に。何故起こったかを推測する内容に。親にアプローチもする。少年事件は調査官とのカンファレンスで得た情報を。親についての改善点を伝えたり。しかし関係性は難しい。親から依頼されている場合なら率直に話すのは工夫が必要で気を使う。弁護士にもcommunication能力を。聞いてくれない親にどうするかは課題。昔は貧困問題と少年の犯罪の関連付けがあったとされたが、実際は?子どもの貧困の問題。貧困家庭は背後にネグレクトや虐待がある場合が多い。少年の非行に。食べるものがなくてスーパーでパンを万引することも無くはない。少年事件については凶悪化や厳罰化の流れが。現在の少年事件の厳罰化の流れは犯罪被害者の保護の要請が社会的に高まってきて被害者の声が強くなっている。少年司法の手続きが刑事司法化している。犯した罪を贖うという考えが入ってきている。日本だけでなくアメリカなども?厳罰化を推し進める。少年事件の対応と一般の成人に対する刑事裁判は考え方が違うが。流れとして厳罰化は正しい?刑事司法と少年司法の考え方は異なる。だからこそ少年法がある。少年の健全育成を。子供の成長発達権を保障する。それが少年法の理念。大人に見合った責任を、刑務所に入れて反省をさせるのでは達成できない、少年事件の解決にはならない。一方で修復的司法の考え方や解決の提案が。修復的司法は犯罪を関係性の侵害と捉えて、被害者と加害者の修復を考えていくアプローチ。一定のものの見方を。今の合法的司法と異なる。誰が傷ついたか、修復には何が必要か。ソーシャルワーカーが関与して諸外国では。日本ではあまり聞かれていない。理由としては日本の犯罪被害者の方々が団体を作っているが、修復的司法につき消極的。色々な理由があるが、修復的司法というのは被害者を加害者の更生の為の手段にしているのではないかということ。何を指しているのかというと、審判だったり裁判の前の和解などが修復的司法?実際は少し違う。重大であればあるほど被害者と加害者が話し合いをするのは難しくなる。加害者も混乱しているし被害者もショックから冷静でいられない。試みを行うのであれば事件から時間が経って刑事処分が決まった時点でしていかないと。実際には話し合いという手法がとられる。日本で行われるとしたらどのような領域で?事件の領域が向いているとか向いていないとかは難しい。重大だとハードルが高い。窃盗や財産的な侵害の事件については比較的やりやすい。重大な事件ほど必要かもしれないが。きちんとトレーニングを受けた人が中に入って試みるのは重要。被害者の修復、心の傷の回復。もっと多くのソーシャルワーカーが事情を理解して取組をしていく必要がある。オーストラリアやカナダは導入している。日本の少年司法。手続全体では世界でも先進的。家庭裁判所調査官という専門職が配置。少年の非行の原因をトータルに調査し相応しい処分をするシステムができていて、先進的なものに。そもそも日本の少年司法の考え方は?戦後に入ってから。アメリカの少年司法の影響。アメリカでも調査官が?州により異なる。全体的にはアメリカは適正手続の保障が強調された時期があった。大人と同様の刑事手続きが。少年司法が刑事司法化している?日本も厳罰化という流れに。日本の少年司法の刑事司法化、適正手続の観点からはあまり取り扱われない。アメリカの手続よりも少年に不利益。どうしても置き去りにして厳罰化が進行しがち。少年という存在をどのように捉えるかの議論が必要。司法と福祉の連携。少年司法の中の改善すべき部分。福祉との連携は全ての局面で欠けている。一番福祉に連携させたいのは、少年院から出た少年が社会復帰に。虐待などの問題があって自宅に戻れない少年の居場所。福祉の方々の力を借りて確保するのは喫緊の課題。少年院を退院して行き場のない少年、現時点では?少年院でも探しているが見つからない。見つからなければ退院もさせられないので延長する。障害者や高齢者の社会的入院、受け皿がないので施設で面倒を見る。触法少年でも似たような問題が起きている。福祉的仕組みや福祉専門職に期待すること。少年については行き場のない少年などもあるが、福祉の力を借りていくことが重要。社会や地域に定着して再度非行を起こさない条件に。子供の場合は児童相談所があるが、実際には高校に入ると関与しない傾向が。虐待への対応で目一杯で、触法少年に手が回らない。少年司法の領域で扱ってほしいという対応も。児童相談所のマンパワーの強化。底上げが必要。児童相談所の人は、少年院に行ったら関わらなくなることもある。福祉の人にとっても司法の世界は関与できないという認識。司法と福祉は領域が違い考え方も違うが、相互に乗り入れして協力することを。触法行為をした人に対する抵抗感、怖い人という抵抗感がある?抵抗感を払拭して触法少年に福祉の世界から出来ることを。非行少年は一筋縄ではいかない。信頼関係を築くには時間がかかるので抵抗感も。村中孝之。少年司法については福祉政策との関連が強い。貧困対策や家族支援。少年事件への対応。被害者や地域社会へのケアが。少年院から出たら放り出すのではなく見守っていく福祉的なものが必要。

 

福祉政策の課題―人権保障への道 (放送大学大学院教材)

福祉政策の課題―人権保障への道 (放送大学大学院教材)

 

 

社会主義。

 「socialism」の訳語。「social」が「社会」の意味であるのは中学生の学習範囲であろうが、「socialism」になると一気に左翼色が鮮明に。一般に「資本主義」の対概念であるとされるが、「資本主義」を採用している国に「社会」が無いとは言えない。高校生の私はそんな疑問を持っていたのだが、何しろ私の学校歴は予備校を除き恐ろしいほど左翼色が強かったのであまり口にも出せなかったのを記憶している。実際のところ「社会主義」と言っても多義的な概念である。今や社会主義的政党が無いと言われる日本は、時折だが世界で最も成功した社会主義国と言われる。マルクス・レーニン主義では共産主義へ至る過程の1段階とされるが、今やマルクス主義を信奉する人間は稀であろう。

晴天の一日と政治ネタの劇画を。

今日は職場は休みだったが、何だかんだと動き回る一日だった。ただ布団や毛布を干すことが出来たのは収穫であった。晴天だったので動きやすい。暑くはなく寒くもなく。如何にも秋という感覚が嬉しい。直ぐに冬は来るだろうけど。

自宅では読書を。と言っても漫画というか歴史劇画だけど。

 

 何回か出版されているが、今日紐解いたのは昨年の年末に講談社文庫からの文庫。戸川猪佐武氏の原作「小説吉田学校」をさいとう・たかを氏が漫画化したもの(「ゴルゴ13」しか知らないあなたは漫画につきウンチクをたれてはいけない)。第2巻は大宰相(?)たる吉田茂総理が講和に挑み日本の独立を回復する過程と、その吉田茂に抗い鳩山一郎の政権を目指す三木武吉などの暗躍が描かれている。政治ネタで話半分に把握すべきところもあるだろうが、面白く読めるので戦後日本の政治史を大づかみにするには良さそう。なお冒頭に佐藤優先生の解説がある。これも面白いが、あまり2巻の内容にはマッチしていない。講座派だの労農派だの戦前の話をされても(笑)。

カウンセリングのプロセス(心理カウンセリング序説第8回)

自分で自分のカウンセリングが出来ればとは思うが、セラピストに同行してもらう方が効果があるのだろう。まあ先立つ物が必要だけど。

 

大場登。カウンセリングのプロセス。プロセスの自律性。二律背反。
器、レトルトについて。カウンセリングの器。関わり。カウンセリングを支える構造。初回面接から終結に至るまで独特の器、レトルトの中で進行。化学の実験の器の一つ。レトルト、気密性を備え熱を加え変える。変容のプロセスに類似。一定の器の中で進行する。物質の変容過程では実験条件が必要。心理的変容過程。レトルトはまず密閉。面接室で語られたことは心に留め置かれる。密閉性があるから変容できる。圧力が高まり純粋な形で取り出せる。カタルシス。心理的外傷体験を語ることで初めて重さから自由になる。1人で抱えることは負荷がかかること。セラピストにも抱えてもらう。セラピストが周囲の人に語ったら?変容のプロセスは進行しない。ガス抜きが起こってしまう。何処でも在るが変容のための大事な原石。セラピストは心理的負荷を伴う。心身の負荷がかかるので健康状態の維持は意識的に。調子を崩すとカウンセリングが出来ない。スーパービジョン。セラピストが指導者に報告し指導。クライアントの事柄は第三者に漏らすことはない、変容過程にマイナスに。更に大きな器の中で。より展開することに。セラピストも過剰な負荷から少し開放される。気密性の調整。大体のことが抱えられるようになればプロセスはより安定したものに。二律背反は在るが。可能な限り1人で抱えられればよいが、時に仲間に聞いてもらうと新たな視点が。セラピストは生涯にわたって相互研鑽が欠かせない。セラピストが報告して指導を受ける時に、複数のスーパーバイザーに指導を受けることが問題。気密性密閉性がどんどん薄まる。レトルトの中で抱える、変容が生じるというプロセスが困難に。実に生きたもの。料理でもやたらと蓋を開ければ風味が薄れる。不用意に空気に触れさせない。発酵。器の中でこそ進行。扱いの難しい事情を抱え続けることで変容が。レトルトの密閉性については留めておいて欲しい。
一定の温度。物質の変容。レトルトの下からの熱。セラピストは注ぎ続ける心理的関心、エネルギー。それがなければ変容は生じない。関心、心理的エネルギーを維持するために臨床心理学的に読む作業が必要。何回か会うだけなら作業なしでも良いが、何年も続くなら読みが必要。一定の時間も。孵化というイメージ。卵が一定の温度で一定の時間。温める温度が高くても卵は死ぬし、一定の時間は必要。発酵のプロセス。生きたものである。人間の心は生きたもの。カウンセリングのプロセスも。刺激を与えれば効果がある、という単純なものではない。器の中で耳を傾け、抱え続ける中で事情が変容する。関係も変容。クライアント自身の変容で。それがカウンセリングの過程。
カウンセリングの頻度。フロイトは当初は毎日分析を。今でも居る。クライアントの現実生活も大事だし経済的現実も。週に1度50分という器になることも多い。欧州のユング派では週2回。文化の差。頻度が高ければよいというものでもない。集中的になるし温度も高めになるが、とろみでじっくり温めたほうが良い場合も。日本では2週間、1ヶ月に一度という頻度も在る。かなり弱い火の勢い。器としては2週間に1度以上でないと難しい?遠方を訪れる、現実的には1ヶ月も。カウンセリングの学派の適性もあるので、適当なセラピストが見つからないことも。弱火のもとでも適当なカウンセリングをした方が良いかもしれない。どちらが良いか一般的には判断できない。相談して決定することに。週に一度50分が基本。
初期の頃にクライアントがセラピストに対して抱く不安など。機会を見て俎上に上げることが必要。経験のないセラピスト。不安な気持ちが。ある意味で自然なこと。身体医学のドクターでもよくあること。特に不安は取り上げないが、カウンセリングにおいてはちゃんと見ることが重要。気持ちや心こそ見ることになるから。感情は当然のように目が当てられる。夢を見ることが。TAXIに乗ろうとしたらずいぶん若い運転手。大丈夫かな。夢のタクシードライバーはセラピストかも。血液検査をすることになったがまだ研修医のようなので不安になった。まずはクライアント自身が夢についてどう思うか聞いてみたい。いかがですか?セラピストによる読み、それに基づいた問いかけ。クライアントによっては初めて見てずいぶん若いと思ったと答えられるかもしれない。意識して言葉にして直接相手に伝える。大事にしていること。セラピストは若く見えるしこれからのことを考えると大丈夫かと思うことは自然。受け止められることは実に大きな意味が。世間では口にしない私の気持ちも受け入れてもらえる。大事さも感じてもらえる。ちゃんと見てくれてもらえる、やっていけるかも。この夢どうですか、に対し、良く分からない、と答えられる場合も。初めて来られた時、クライアント次第で大丈夫かなで終わることも。色々な答え方も。意識的には大丈夫でも、夢では不安が。セラピストの問いかけてクライアントは意識をする。心の深いところ、無意識との対話を。若い研修医はセラピストの内なるものと考えることも出来る。これから自分の心に探索に、その案内者は自分の中に。きっかけを与えるに過ぎない?心は実に不思議なこと。内なるタクシードライバー。内なる世界に飛び込んで変容の旅に。不思議な関係に。
気持ちは色々ある。全く反対。非現実的な期待を寄せることも。先生を見つけられてよかった、解決してもらえると嬉しくなると。魔術的な期待が寄せられていることがわかったら、クライアントの期待を俎上に載せることが必要。ちょっと水を指すようですが、クライアントの問題はセラピストが解決すると思うのですか?答えによっては自分の抱える問題は何でどういう事情で抱えることになるのか、どういう意味があるのかクライアントで探索。セラピストは同行するだけ。解決することにはならない、という語りかけを。治ると治すの二律背反。勉強したと言っても実際のクライアントとの変容を読む、語りかけるのは難しいこと。実際に行っていくには長期間の直接的な研修が欠かせない。
変容のプロセスを違う観点から。扱いの困難な事情。変容のための大事な原石。悩みを抱えた人の役に立とうと考えている人、症状を切除すれば良いと考える人が思うほど単純ではない。夫婦関係。夫婦間の困難は実にありふれたことだが、苦渋に満ちたもの。つらい症状も。聞いていても鬱々と、胃などの自律神経に。扱いの困難な事情は毒。様々な問題や症状を抱える。家族、例えば夫と妻との関係、一つの渦というか台風に。意識はその動向ばかりに目が向けられている。心の中の渦や台風。コンプレックスとして理解も出来る。比喩的に。夫との関係、妻との関係が困難を極める。心に。耳を傾けていると大変だとセラピストも感じる。現実的外的なことであっても困難の故にうつ状態や不安状態を。関係を巡っての様々な感情が。扱いの難しい事情が心理的毒になっている。癌のような。殆ど独立した存在。周囲の出来事を巻きこむ。扱いの困難な事情は勢力が強いので心の主体としての自我は大きな脅威を感じる。カウンセリングにおいては器の中で語られる。渦であるので圧倒されて寝ても覚めても頭の中から離れなくても、器が提供されるの中で心理的な渦そのものが俎上に載せられる、語られる。毒や渦は器の中で抱えられる。心理的関心が一定の間隔で注がれ続ける。受け止められると心理的毒は存在の様相を変化させる。塊が緩んでくる。風が通るようになる。台風だと強力だったのが海水の温度のせいか勢力が弱まったように。心の主体としてのワタシ、自我の方もほんの僅かでも緩むことが出てくる。対処不能と感じられてきたことが、向き合うことが出来るかもしれない。少しずつ変容を始める。それに伴い自我と毒との関係も変容。人間関係が真っ黒だったのが感じの違う黒に。ほんの少しでも対処可能だと感じられると自我が変容する。事情が難しくないならびっくりするほど、自立的に比較的スムーズに進行することも。年単位の時間が必要なこともあるが。少しずつ経験すると興味深いことを。癌とさえ感じられていたことが貴重な金属が入っていたという発見が出来るように。渦は勢力が強いが、大変なエネルギーと抱える。台風と交流が持てるようになれば台風の勢力を活用できるように。毒も影響力が強いが、変容を始めると薬という面も。苦渋に満ちたものであっても良きものに変容を。

 

心理カウンセリング序説 (放送大学教材)

心理カウンセリング序説 (放送大学教材)