今日は憲法記念日である。祝日の経緯があまり良く知られていないのは、他の日と同様。今年はそれに加えて令和の3日目なので、関心はそちらの方にいっている模様。
現在の総理は9条改憲の姿勢を崩していない。結党時からの自民党の主張でもある。しかし必要性があるとは思っていない国民は依然として多い。要は自衛隊の存在を憲法に書き込むべきだということなのだが、平成期には必要だという認識はすっかり国民に根を下ろした。如何に自衛隊嫌いでも、すっかり無くすべきだと考える人は殆ど居ないだろう。何しろ隣国には人権観念がなさそうな国もあることだし。なので改正しなくても実害はないかも。ただ、文民統制(シビリアン・コントロール)の面から、スキームを考えて書き込むのは良いかもしれない。軍部の暴走でカタストロフィを迎えたこともあるから。
今や改憲にあたっての議論は9条に限定されていない。新しい人権を憲法に書き込んだり、財政均衡条項を加えたり、他にも色々ある。ただ法律の運用で済ませることが出来そうなものばかりにも見える。特に新しい人権は司法の裁判の過程で認められるが、国会で議論するより、法律を熟知する法曹に任せた方が賢明かもしれない。それに改悪されるデメリットもある。野党時代の自民党は改正憲法草案を作った。かなりの部分を変えようと意欲的なのは良いが、率直に言って出来があまり良くない。憲法学者に見せた形跡が無いと言えるほど酷い。まあ近頃は言及されることもないけれど。