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少子化。

今日5月5日はこどもの日。新聞報道では38年連続、子供の数が減少しているとのこと。イメージがし辛いかもしれないが、要は平成時代には一貫して減っているということ。少子化が問題だと言われ最近になって様々な対策が実施されているが、平成が始まっていた前後には問題だという認識は既にあった。しかしながら何も手立てを打つことはなかった。性的役割分業の意識が日本社会には確固としてあって、家庭の問題、なかんずく女性の「やる気」の問題だという認識しか無かったのが理由のように思える。戦後しばらくの時期は子供が増える傾向にあったが、それは何も女性が家庭に専念していただけではなく、親族共同体や地域共同体の助けが得られたからである。いくら勤務をするわけじゃなかったとしても、子供を産み育てるのは簡単ではない。祖父母など他の家族や、地域の人たちの協力があってこそ可能である。それで子供の数は増えていった。ところが高度経済成長期になって、人口は都市に移るようになり、核家族化が進んだ。親族共同体や地域共同体も希薄になった。おまけに教育も競争の要素が如実になり、教育費がやたらとかかるようになった。そうなってくると多くの子供を育てるのは無理になる。必然的に子供が減るのも当然だろう。ところが、子供が減っていると認識はしていても、何も手を打たなかった。高齢化も同時に進んで、そちらにリソースも注ぎ込まなければならなかったし、公共事業みたいに経済の波及効果があるとは考えられていなかったのが大きい。そうこうしている内に、経済は停滞し、独りで家族を養える男性は少なくなった。必然的に女性も働くことになり、それが更に少子化を助長した。今更ながら保育所の増設などの対策は取られ出しているが、絶望的に遅い印象しかない。子供が増えないと労働者人口が減るので、「移民」に来てもらえば良いとも考えているようだが、現実問題、日本に来る人間は増えるのだろうか。日本に住んでいる日本人に、アメリカでも韓国でも移民しませんか、と聞いても否定するばかりだろう。おまけに受け入れ環境もお世辞にも良いとは言えない。まあ生産性が上がれば労働人口が減っても何とか経済は回るかもしれないが。