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清水義弘:『試験』(発達科学の先人たち第13回)

50年前の分析が、そのまま現状にも有効である。喜ぶべきか嘆くべきか?

 

著者の社会観。教育現象を科学的に。教育社会学の創始者。17年生まれ。57年に「試験」。後書き。入学難の問題の実態は分かっていない。出来るだけ資料を基に。大家族に生まれる。明治時代いっぱいで義務教育が普及。学校を作らなければならなかった。小学校卒は学歴だった。行けたことが貴重だった。「おしん」。山形の貧農が舞台。小学校に行っていない。努力する。旧制中学に進学。将来の進路で進学する学校が変わる。旧制高校を経て大学へ。教育社会学の創始者として。元々は社会学者。東京学芸大学に着任。教育をやらざるを得ない。デュルケムの社会学を基に教育研究。デュルケムが社会学者であることが大きかった。生い立ちについて。体験的社会史。時代と照らし合わせながら分析。11月にはソビエト政権樹立。第一次大戦の終結。スペイン風邪。昭和13年に東京帝大に。フランス社会学を。自分の体験を対象化して、社会の動きと合わせて客観的に捉える。自分自身も客観的に。無意識に主観が入ってしまう。教育実践が教育のあるべき姿を。リソウというとべき論になってしまう。教育というのは投資である。高度経済成長時代には教育投資論。政治と教育。
「試験」の具体的説明。大きく3つに。機会均等。学閥。選抜制度の検討。機会均等への挑戦。試験制度が人間の歪みを生じさせている。如何にあるか。統計データで。文部省年報。受験地獄。入学難が深刻。高校4年。予備校。受験雑誌。夜遅くまで補習教育。一家を挙げての協力。受験ノイローゼ。大学は多すぎるという議論。すべての国民は等しく教育を受ける機会が与えられなければならない。大学定員を増やさなければならない?入学難の解消を。意見表明の前に実態を明らかにしなければ。地方高校の補習科の存在。旧制高校の競争。戦後の学制改革。大学進学希望者の激増。複線型は階級制度を反映し強化させる。戦後の学制改革。勧告に沿う。教育の機会均等を。中流以上の家庭のニーズを。新制大学。寛大な措置。試験を受けて進学。高校を出たらいっそ大学へ。東京へ。同じことなら有名校を。いざとなればどこかへと潜り込める。目的はより良い就職へ。就職問題。
試験地獄の実態。バロメーター?高校の予備校化。受験生の学力差を無くす。予備校の在り方。学校ではなく金儲け?教育の不備を補っている?矛盾に寄生。より大きく。存在悪を避難するよりも教育制度の矛盾の解決を。きちんと現実を捉えなければ。入試競争は中産階級にとり問題。下流階級は就職に駆り立てられる。何らの援助も与えられない。理想と現実のギャップ。フィルターの学閥。学歴の効用は?決して万能ではない。社会の上層部。マンハイム。大衆民主主義社会のエリート。血統や学歴。コネとカネ。財力は大きな力に。社会階層が知性を。
選抜制度。知識量の崇拝。学科試験や学力試験。覚えが良い子供。改革の必要。教育の均等。教育は立身出世。学校差の問題。学歴意識の現状。改革の提案の実現性は?選抜時期を早くする?卒業を難しくする?社会淘汰の選抜制度。現状制度を壊しても良い?現状の制度の充実が先決?現在の教育も社会淘汰に。50年前の著書だけど現状も大なり小なり同じ。あるべきを置いといて現状分析を。戦後の理念の追求を。教育評論家は沢山いる。何が問題か?教育について色々な議論はあったけれど、機会均等はあまり意識されなかった。実態を調べなければ。教育現象を実証科学として捉える。厳しい先生。研究するのは自分自身。戦争体験が大きかった。戦後教育への期待。駅弁大学?戦前からの大学が良い?科学的に教育現象を。現実の把握を。文献研究も含めて。

 

発達科学の先人たち (放送大学教材)

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