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縦の音・横の音(音を追及する第8回)

音楽は不思議。歴史的な西洋の音楽も充分に不思議だけど。

 

縦の音。西洋音楽を前提として。オーケストラ。時間的な側面を全員で正しく扱う。西洋の楽譜。ホルストの「木星」。同じタイミングの音が縦に。目に見えない音楽を語る比喩的表現。縦を合わせなさい。同時に鳴る複数の音。和音。美しく響くように高さと音量を合わせる。ブレンドするように。合唱で「ハモる」。ハーモニー。切り取られた時間の断面で。ずれなくて溶け合うこと。この感覚は世界共通?そうではない。世界の音楽。無粋で、上手くズレることに価値を見出す音楽も。ミャンマー。落ち着かないというかムズムズするというか。初心者的に弾いた方が西洋音楽に近い?西洋的な意味では縦が揃っている。上手くなればどんどんズレる。彼らの美意識に合わせる。縦に合わせるのがわざとらしい?気恥ずかしいのかも。アフリカ。3拍子の中で2拍子。拍子自体の捉え方が、人によって伸び縮みする。和音として響いている、調和しているとは感じづらい。2つの音が調和するかしないか。音程。2つの音がどれくらい離れているか。上下に積み重ねる。音程も縦の関係。1度や2度。ピアノの鍵盤。白い鍵盤を数える。ドからソだと5度。ミとファの♯は2度。ソからミは3度。西洋音楽の歴史においては、中世までは数の関係が綺麗かどうかで音程が整っているかは判断された。2つの音の振動数の比。もっと複雑に。完全5度の場合は2対3。長3度の振動数の比は64対81、不協和音とされた。複雑だと綺麗でないから不協和。フランス中世の4声のオルガズム。4度から5度。1対2。2対3という完全5度。3対4という完全4度。それが続いていく。綺麗な整数比。縦を重視。横に流れていく旋律というのはついでに出来たもの。時代が進むにつれて。音程に寛容な地域も。現代人の耳に馴染みやすくなる。ジンバブエの人なりに心地よい音楽が。縦を合わせるならどう合わせるかも地域や時代で違ってくる。
横の音。西洋音楽を前提に。五線譜では左から右に流れる。もう一つの要素は和声。複数の和音が意味を持った形で連結して横に流れる。決まり事があっての音。外れると期待が裏切られる。気持ち悪い。理論上は合っている音でも。ストレスに。次は?と言いたくなる。和音と和音をどう繋げるか。音と音を繋ぐのもルールがある。シの音は導音。決まり。西洋音楽の文脈で横は音の連なり。縦の関係は断面。横の関係は経時性。音が移る方法や理論。西洋でも時代によってどれほど横が重視されるのかは違ってくる。
縦横の可能性をもっと追求する。縦や横は西洋音楽の楽譜から連想されたもの。拍子や小節が無い音楽は書きづらい。音楽が違えば楽譜の書き方も違う。西洋で無い音楽を西洋の楽譜で書き表す研究者も多いが。丸い楽譜。ガムラン音楽。ルーレット状。イヌイットの声の遊び。音色の差異。色付けで違いを。息の使い方が特徴的。五線譜にはならない。楽譜のない音楽を楽譜化するのは責任重大。縦横だけでは語り尽くせない。時間以外にも色々と聞きどころがある。

 

音を追究する (放送大学教材)

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