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ヘルスリサーチにおける質的研究(ヘルスリサーチの方法論第5回)

質的研究については、理論につき突っ込んで理解する必要がある。研究論文を読むのにも有益。

 

領域形成。歴史的展開。当事者と医療従事者などを含めた。広く健康に関する。深い関連性。質的研究は横断アプローチ。80年代以前から社会学や文化人類学が。様々な下位領域が形成。「質的研究ハンドブック」「質的研究入門」。歴史的系譜。人類学社会学の古典的研究を。歴史について。知識として押さえる程度で。領域論について深入りの必要なし。多様な個別的方法がある。個別の研究法から。質的研究は固有の研究領域。横断的に。様々な認識論や研究法。明らかにそれ固有の理論、パラダイムがない。使用法や意味は分散。フィールドの基本定義についても合意は難しい。カルチュラル・スタディーズなど。定義をしなければ議論できない。多元的なパラダイム思考。マルチメソッドアプローチ。元来政治的であり、倫理的政治的立場に。2つの緊張。解釈的脱実験主義的など。同一の研究においても。何でもあり?多様にして多義的。定義の難しさ。網羅的ではあるが質的研究の可能性。何らかの社会現象を。人間を理解しようとする。人間が解釈の主体として自分にコミット。まずは研究の在り方が問われる。社会的存在として客観的中立的立場は取れない。独自の存在基盤。
背景。社会学や文化人類学。ヒューマンサービス領域。2つの流れ。関係や構造まで数的分析が成果に繋がらない。複雑さを理解する為に。越境して培われた質的研究を摂取。調査研究の在り方について問い直す。調査における関係が問い直される。実証科学研究に対立。知識の共同生成性。言語が基本。構築主義とナラティブ・アプローチ。個々の人間の理解に留まらず、社会の制約に晒された声を。制約の複合化。グラウンデッド・セオリー・アプローチ。質的研究の領域化において。独自の軌跡を描く。慢性疾患やケアなどを対象に、看護や医療について。GTA。60年代。データに密着した分析から。有機的関連を強調。個人とその人達の社会的相互作用。GTAの可能性の大きさ。質的一般を論じることにも。異質性と多様性を含めた視点を。伝統的科学の影響を排除する。全体を俯瞰することは重要。
質的研究とは?作業的定義から。領域として規定するのは生産的ではない。データの視点から位置づける。質的データを用いて意味の解釈を目的。多様性を表現したもの。面接や観察など、日常をそのまま表現。自然な状況の中でひとまず解釈可能に。研究対象の現実を資料の形に置き換えている。観察的研究。仮説の生成を目的とする場合。研究テーマにより質的研究の必要性が。分析法との関係。質的データの分析。ディテールの大きさ。説明力のある概念の形成。GTA型。ディテールの豊富さを描写に活かす。リアリティ感を伝える。疾患という現実と病という概念。社会階層的にマージナル化された。十分理解されていない場合に読者に強い影響力。対象者が自ら語る。ナラティブの根幹。ライフヒストリー。共同生成的性格。当たり前を問い直すという視点。誰にとっても日常化した世界は自明性が強い。限定性には気づきづらい。構造的理由。専門性の高い領域では身近な他者が一面的に理解されやすい。膨大な自明性の世界。限界を知るにはもう一つのリアリティに直面。会話分析。一定の解釈枠組が有効。支配的言説。ドミナントストーリー。オルタナティブ。フィールドの日常世界の理解。最初の課題。ルーティーンの世界を記述。労力と時間が必要。80年代初めに13ヶ月間計画主導型の集団でフィールドワーク。日常世界に参加。高齢者のルーティーンの世界の理解。GTA型。ディテールの豊富さはバックヤードで。複数の概念のまとまりのカテゴリー。概念を通しての理解。GTA型はモデル。予測性。ヒューマンサービス領域において意識化しながら相互作用を。
合意科学と実践科学。質的研究と科学の関係。近代科学を自明とするか否定するか。パラダイムと密接な関係で。科学とは何か、作業的定義。社会全体の中に。どういう知を扱うか、どのように共有するか。合意科学。専門的研究者集団の合意を前提とする近代的科学。当該結果がどのように得られたか詳細に説明。再現性が担保される。知の。仮説検証型。正解は1つ。実践科学。現実の問を再重視。常に作業仮説的。有効性で評価。正解は1つではない。現実的対応が必要。疾患であるか患者であるか。実践科学は普遍的知識の獲得を目的としない。専門家だけがするものではない。相互排他的な関係ではないが、前者が圧倒的優位性を。質的研究が領域形成した現代でも。合意科学が実践科学的要素を取り込む。中範囲理論。アメリカ、重要などうかは分からないが、ヨーロッパ、少なくとも真実。真実ではないかもしれないが重要である。両者の比重は一致していない。知の普遍性と重要性。近代科学や合意科学は一致するという前提。疾病の治療法は患者を助ける。方法論は一体性を担保。将来的には一体化するという土壌。社会的価値を吸収。深刻化するのは社会科学、社会学において。理論の構築にも至らず、重要性も問題なのはどうか?具体的可能性が。データとの密着性の問題。共有可能な知の生成。厚い記述。ウェーバー。集団が織りなす意味の世界から逃れられない。解釈が解釈を生み出す。その中に入り深い解釈を。重層的なダイナミズム。理論構成。厚い記述を可能とすること。事例の中で一般化。事例の中で一般化するとは?医学や深層心理学では深層推理と。一連の推理上の意味するものから出発して解釈出来る枠の中に置く。臨床という表現から示唆。何が問題であるのかをたどる。解釈する人間が自分をツールに。臨床推理。経験的知識と参照される。自分の解釈の確からしさの観察。自分自身の中での解釈。理解した内容が評価されるのは他者による。法則定立的で普遍的知。質的研究で混乱。合意科学と名前が同じでも使い方は異なる。合意科学の圧倒的影響。基礎作業が不可欠。
解釈共同体。多様な研究方法から何を選択するか。研究者個人は内側から研究過程に入る。歴史的伝統。解釈共同体のパースペクティブ。どの解釈共同体に入るか?個人史。一定の経験的学習のプロセス。属する1つの解釈共同体に参加。どのような考え方を基礎にするか。

 

ヘルスリサーチの方法論―研究実践のための基本ガイド (放送大学大学院教材)

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