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偏見の心理(社会心理学第6回)

自分も気づかないだけで、かなりの偏見やステレオタイプを持っているのかもしれない。

 

オルポートの「偏見の心理」。初版は54年。偏見にまつわるあらゆる種類のトピックが。少なくも一部は通用する。オルポート。社会心理学の定義。文化や歴史や社会制度。心の働き。
中心的な舞台は戦後のアメリカ。人間の尊厳や自由の再確認の風潮。特定の集団への偏見や差別が横行。アフリカ系アメリカ人の問題。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア。偏見の性質。偏見から生じる問題。解決方法。
偏見とは何か。人種や民族についてが殆ど。民族的偏見。誤った柔軟性のない一般化。反感。一般化。空模様を見て晴れだと思ったり、外国人と思ったり。思考の中で使われるカテゴリー。頻繁に利用。カテゴリー化。似たものを他のものから区別。それぞれのカテゴリーを特徴化する性格を。カテゴリ化それ自体は正常な過程。誤りが加わると問題。推測は正しいことも誤っていることを。誤っている推測をすると偏見になる。かなりの確率で起こる。柔軟性。推測に矛盾する情報に触れたら思い違いと思う。修正することに抵抗し固執する場合が問題。抵抗を産み出すのは否定的感情、反感。肯定的な感情もあるが。それにも実は問題があるが。感情の大部分は否定的なものだった。定義で重要なのは認知的要素と感情的要素が分けられ、相互作用を起こす。認知的要素は一般的なもの、しかし感情的要素が連動すると色んな問題が。特定の集団への敵意在る行為。感情には外に押し出す力がある。敵意在る行為が表出されやすく。誹謗。偏見を言葉で。回避。接触を避ける。無視するなど。差別。相手に不利になる処遇をする。身体的攻撃。暴力など。絶滅。相手の生命を奪う。敵意在る行為は経験が長くなるにつれてエスカレートする。移行が起こるのは緊張関係が在る時。失業への恐れ、経済の不振、政治への不安など。ドイツのユダヤ教徒の迫害。まずは誹謗から。接触できない、差別を正当化。奪う法律、ホロコースト。偏見から発展する問題を考える。偏見をミクロからマクロまで。ミクロ。個人の中で集団の情報がどのように処理されるかなど。マクロ。その時の社会情勢や文化歴史など。
偏見を生じる認知過程。カテゴリ化、一般化。他のものと区別。最小努力のカテゴリ。鳥類好きでなければ更に分化したカテゴリを知るのは簡単ではない。時間と労力は限られる。知ろうとする努力を最小限に。資源の節約。言語の効果。言語によるカテゴリにラベルを付ける。具体的特徴には注意が向かなくなる。人間や教員、なんでもよく食べる人など、様々な特徴をラベルは見失われる。ラベルは社会的発明。ステレオタイプ。ラベルに何らかのイメージを。日本人のイメージ。背が低いなど。ステレオタイプの定義。カテゴリと結びついた単純な特性や表現。イメージは多様であってよいはずだが。正当化。ステレオタイプの機能の1つ。相手の価値を貶めるステレオタイプ。虐殺を正当化することも。特定の行為を正当化する機能。例外の除外。沢山の例外でステレオタイプは弱くなる?人種や民族に差異がある?可視的な手がかり。肌の色や仕草、喋っている言葉で。集団を区別する手がかり。目に見える手がかり、連想の足場に。カテゴリ化を頻繁に行うようになる。能力の内側も結び付けられてしまう。本質主義的思考。能力や遺伝子などから。根拠があるかのように。専門家が厳密に調べても判断するのは難しい。集団の間に本質的違いがあるかは誰も知らない。単なる思い込み。民族などについては生じやすい。
偏見の解消について。集団のメンバー同士の接触を。単に偶然接触させるのではない。それなりの条件が必要。接触する状況では対等の地位に。互いの共通する目標に向けて努力する。互いに協力し合う関係。法律などが本質的平等を。接触仮説。50年代のアメリカでは隔離政策を採用していた。オルポートは隔離政策を徹底的に批判。まずは政策を変えるべき。社会全体が公正や公平を支持すること。武器となるのは社会全体が平等を支持する、接触の後押しをする。特に法律と教育が協力。楽観的過ぎる?長い時間をかけて。
その後の展開。幅広い視点から偏見の研究が。偏見の認知的要素を?バイアスの実証。協調効果。森さん、田中さん、キムさん。森さんとキムさんは似てない?類似性を実際以上に協調して捉える。実験で実証。錯誤相関。私は大分県の出身。並外れてお酒を飲む人。少数派と珍しい行為。結びつける傾向が。大分出身者は大酒飲み?少数派であるが故に。事実無根のステレオタイプ。集団間バイアス。内集団と外集団。自分の仲の良い人を。内集団バイアス。多くの実証結果。最小条件集団。集団としての条件を最条件しか満たさない。コインの表と裏。単にランダムに分けられただけ。人は外集団よりも内集団に多くを分配する。スティグマ集団は起こりづらい。否定的バイアスを。肥満や女性など。内集団バイアスは生じづらい。外集団バイアス。様々なバイアス。思考の歪みについて。接触仮説のその後。集団間関係。多様なアプローチで。全体としては指示されている。どのような接触が?集団間接触をするために。解消させるのもカテゴリ化?万能のモデルはないので、どのモデルを使用するかの研究が為されている。
「偏見の心理」。実証研究が少ない。時代の制約。現代は実証研究が重視。限られた数の事例から考察をしていて、現在にも生き残っている。幅が広い。ミクロからマクロまで。偏見は多岐に渡る。黙字の内容を定義。偏見の心理から感じ取れる強い意志。何十年と長い時間をかけて粘り強く変えていく。54年に初版。内容の中で現在と事情が異なるところは?社会も変わったし研究のアプローチも変わった。自覚できない偏見やステレオタイプが。微妙な偏見というのが現代社会で様々な問題が。表面化させる手法も多い。現代でも多く在る。偏見を産み出す認知過程。大きな主張も。自覚なく利用する傾向がある。正当化する傾向がある。特定の人に不利な社会制度に。絶滅させるのは困難。認知過程に着目。どのような利点が?個人の中で生じる認知過程。社会の問題だけでなく人間の情報認知メカニズム。バイアスを明らかに。個人と社会の間でステレオタイプがどのように形成されるか。偏見に気づいたらどう対処するのか。認知過程の研究は多くなっている。身近な問題。暮らす限り偏見は常にある。逃げられない。問題の根深さ。存在になかなか気づけ無いし、気づいてもControl出来ない。根深さを研究することで人間を理解できる。問題の幅広さ。多方面からの検討が必要。社会をより良いものにする願望。偏見をされた集団は不利な境遇に。

 

社会心理学 (放送大学教授)

社会心理学 (放送大学教授)