F-nameのブログ

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愛他主義。

アランの断想にこのような一節が。「国王は分別があっても、それでも愛他心をもたないことがある。」ここでは国王という権力者を想定しているが、内容としては国王を持たない民主主義的な政治体制の中での権力者にも当てはまる。政治に直接関わるには、立法府だろうが行政権だろうが司法権だろうが、ある種の分別は当然必要となる。ただ愛他主義を持っているという保障は何一つない。勿論、自分の為に何事かを為す方が動機付けとしては効果はあるから、エゴイズムegoismに走るなという主張も、少なくとも当人には説得力を持たないだろう。しかし公僕たる者は愛他心を忘れないよう努めるべきではないか。これもまた真実である。