アランは書く。「息も止まるほどの極度の注意から出てくるもの。」確かに苦悩に無縁な人は、何事にも注意を払うような人間ではない。拘りを持たないと言えようか。更にアラン曰く、「結果を意識すると、さらにひどくなる。」何でも意識をし出すと、苦悩は止むどころかますます頭の中をグルグルと回り出す。では解決する方法はあるのか?アランは「動物のように呼吸をすること」と言う。世に呼吸法は色々と考案されているが、動物の呼吸をすると定式化している方法はなかなかないかもしれない。人間は動物とは違うという偏見を誰もが持っているのだから。そもそも人間はホモサピエンスという動物なのだけど。