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心理療法6:遊戯療法(臨床心理学特論第25回)

子どもたちを観察して解釈するというのは難しいことだと感じる。

 

倉光修。難波愛。基本的欲求。遊戯療法。遊びを媒体として。プレイセラピー。
遊戯療法の定義。様々な定義。遊びが導入される。深い心の傷が反映。共感的に理解。プロセス。時間的成長。変容過程。周囲の人との関係改善がパラレルに。基本的欲求が満たされる。全ての欲求を満たすことが出来ないが、満たす場を設けることが大事。
プレイセラピーの構造やセッティング。カウンセリングルームの数倍以上の広さ。プレイルーム。様々な遊具が。プレイセラピーの制限。遊び方を指示したり制限したりしない。子どもの自由に。ある制限の範囲内で。セッションの時間を大幅に延長したり、破損したり。制限設定。アプローチによっては玩具を家から持ち込んだりすることも。プレイルームの拡大。リミットセッティング。ルールではなくてあくまで制限。ルールははじめから存在。制限はプロセスの中から。クライエントとセラピストの関係性の問題。2人の関係を守るために。公園で遊んだり。制限の範囲はセラピストに。
プレイセラピーの学派やアプローチ。フロイト派。自由連想のように解釈出来るか。親への働きかけ。ロジャーズ派やユング派など。子供に言葉で伝えることはあまりない。親の面談は有効なことが多い。現場に即して出来ることをできるだけする。ユングのイメージも。親へは認知行動療法的なことも。遊戯療法。日本ではセラピストも遊びに参加。子どもの動きについていきゲームの相手をしたり。同じ目線で。自由連想。ともに連想する。子どもの遊びに参加する面が強い。肯定的気持ちを大切に。否定的気持ちも尊重。遊びに関わる。
プレイセラピーの事例を3つ。92年の著書の「子供中心プレイセラピー」。施設に保護。トビーは再び母親と過ごしていたが、ナイフを向けたり死にたいと言ったり。養育環境の剥奪が原因?初回のセッション。トビーがダースベイダーの人形を。剣と拳銃を手に取りおもちゃの電話を使って母親に連絡。ガレージを作りガソリンを。進歩の為のエネルギー。母性的養育が剥奪された環境でも、安全で保護されると見事な選択を。潜在能力。ダースベイダーと悪魔くらい悪いという自己イメージ。赤ちゃん人形にミルクを。心は多面的他動的。次に。箱庭でも戦いの舞台を。戦う人々、洪水。野生動物や家畜が混在。ワニとの和解に変容。小さな兵士の互角の戦いに。セラピストは裁判官などの。悪魔から価値の在る人間に変容。死と再生のドラマ。若干過剰適応?反動形成的に。トビーの場合はセラピストに家族のことを話す。ひたすら良い子に。過剰補償が。退行的な遊びが。自分を癒す側面が育つ。赤ちゃんの自分を養育し直す必要なテーマに。家庭でも学校でも適応するように。ゲームを貸して家族と遊べるようにしたりする。最終回でプレゼントを受け取ったこともある。セラピストと現実で接触するとセラピーの意味が薄れるのでは?
「少年期の心」。8歳の少年。やたらに物を殴る。犬にまで噛み付く。初回面接。セラピストをガンで撃つ。やられる役を演じる。遊び心を多少は持って。次のセッション。高速道路。標識を数多く置く。母親による様々な禁止。山中先生。箱庭の中の自然公園。自由な精神は息を吹き返す。箱庭と道路づくり。汽車の前に横断すると母親が危ないと、これでいいの。噛みつかんばかりの。言葉に変換されてきた。噛み付くという問題行動は集結したが、箱庭のイメージはかなり酷い。死の表現。汽車に乗った人形。距離を取れている?次回から1人で来訪する。山中先生。高速道路が完成の域に。新しい友達も出来て終了する。指導的な態度を持たずに守り切る。
「開かれた小さな扉」。当時5歳。誰とも接しない。周囲からの働きかけを拒否。癇癪を起こす。殆ど話さない。帰んないと叫び噛み付こうとする。外遊びの時間でも教室から出ない。第1回目のセッション。人形の家の玩具を手に取る。鍵は嫌、と何度も。母と父の人形を家の遠くに。苦しみの中核が表現されている。主訴を表現しているのに驚く、信頼できると直感で分かる。セッションの終わり。アックスライン。1人で教室まで行き、自分でドアを閉める。ドアへの反応。大きな邸宅に住んでいた。完璧な妹。多くの玩具の個室。鍵をかけられ閉じ込められていた。物の名前を確認する。自閉症の子供に多い。世界を定義して安心感を。代名詞の転倒。他者の立場になることが難しい。プレイではドアの絡み。3人は家族のイメージ?次のセッション。母子関係の再体験。3人の兵士を埋める。トラウマ。閉じ込められた体験と怒り、赤ちゃんに戻りたい。しかし言葉で伝えない。解釈の投与は不必要。解釈したことを告げることは?追体験していたに違いないけれど。哺乳瓶を飲んで赤ちゃんのようになりたい?飲むのが好き?などと。共感的に追体験する。あくまで主体性が出てくるのを待つ。一本芯が通っている。学校のうさぎを檻から出す。解釈を伝えることは不要でも感情的追体験は必要。共感的態度ということ。環状の推測。クライエントに伝わる。独立記念日。兵士が全部のドアを開ける。父親には分からない。くだらないおしゃべりを止めないか。母親がようやく気づく。家で悲しそうに。これまでの歴史を。生まれてた瞬間から拒絶。幼児のこと泣くと突っ張る。知的遅滞と母親は思っていた。父親は白痴のように喋ったと。あなたのことを嫌いだと話すと、父も泣いていた。人間らしくなれるとホッとした。知能的欠陥がある?そう思わない。遊戯療法を受けたことで変わって言葉を発するように。父親に本当のことを。どう対処していいか分からなくなった。原因が反転して親に突き刺さった。兵隊を叩き砂に埋めた。なりたいのは小鳥。壁を越して飛んでいける。僕は赤ちゃんになるんだ。次回。人形の家に両親を閉じ込める。火事になる。辛かったのを思い出すから泣く。助けてあげるよ。火を消して両親を救う。火宅の人は普遍的。家が火事になるのは究極の表現。身体接触をしないのは原則だが、嬉しかっただろう。信頼関係が出来たことで自分を救い出す。もう赤ちゃんじゃない。次のセッション。タイムアップの後、お母さん好きだよと抱き付く。涙で一杯。家族関係の修復。15歳に教師に手紙。報復よりはるかに大切なことが。扉を開けなければならない。
遊戯療法とは何か。子供が自らを表現し癒やし人間関係を変化させる力を。内側からの自発性や自己決定の力。それを尊重することが子供を育むことに。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

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