F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

教師とスクールカウンセラーとの連携(スクールカウンセリング第2回)

カウンセラーの領域は学校にも重要であることはもっと理解されて然るべきだと思う。大昔のように牧歌的な状況ではないのだから。特にいじめの問題があるから尚更。

 

嘉嶋領子。教師とスクールカウンセラーとの連携。小中学校に勤務。それぞれの専門性を理解し連携することで有効に。受容と共感。勧めて貰うときの留意点。守秘義務の問題。
教師とスクールカウンセラー、専門的技能。固有の文化が。スクールカウンセラーには受容や共感、個人の尊重という文化が。相容れないことも。一人ひとりの児童の成長を支えるという点では目標を共有している。
教師の専門性とスクールカウンセラーの専門性。沢山の児童生徒に関わる。何故か上手く指導できないと思ったことが。そうした戸惑いはベテランになるにつれ増加する。子どもの心の有り様などへの理解が深くなるから。自分自身がより厳しい目を。相談すると新たな気付きも。身近なスクールカウンセラーに相談することも。やや異なる文化を。教師の立場から見えているその子の姿とを照らし合わせる。1つの彫刻に角度を変えてライトを当てると違う像になる。僅かであるほど繊細な表情を。似てはいるが微妙な違いを。教師から見えている子供の姿との違いを話し合う。気づきが生まれることが。スクールカウンセラーの言葉への反応というより、内側の気付き。気づいてみれば極当然かもだけど、意識から消えていたこと。話を傾聴。専門性に基づく日常的な振る舞い。心理臨床的専門性が教師の専門性に触発される。共に事態に向き合う。硬直化した部分が揺さぶられる。新鮮な体験は教育に還元される。
受容と共感。カウンセリングの多くの学派で。先生方にもカウンセリングマインドとして。スクールカウンセラーが何でも受容してしまうと生徒指導と相容れないのではと。ぶち壊してしまうのでは困ると。カウンセラーが受容し共感するのは、追い詰められている心。行為ではない。辛い心がそうさせたとしても、やってはいけないことはやってはいけない。やらずにいられなかった心。受け入れられた時にやすらぎを、自制する行為が。自己実現傾向。自ずと進んでいく。妨げられた時に自己を守る。要因は複雑であり全てを排除するのは困難。何が妨げているのかを理解することで対処しようとする心が。それも自己実現傾向。教育の指導と受容と教官は互いに補い合う。悲哀と不安が。訴えに耳を傾ける。対応の方策がないような子供にも手が届くことが。
先生方が生徒指導や保護者に。自発的にカウンセリングを求めるのではなく、先生方が有効だと考えて勧める時に。カウンセリングという言葉。誰でもがなんとなくの意味を。結果については曖昧な?指示や助言を?優しい言葉で慰められる?治療の場として?カウンセラー自身にとっても難しい。哲学的論考が。相手がどのように受け止められたかが曖昧に。状況に応じて人の心は不安に。些細な言葉も自分に悪く聞こえる。問題があるからカウンセリングを勧めるのか、と考えてしまう。いじめの被害者としての子供。問題は加害者にあるのにと。相談という言葉を使う。真意が伝わる。状況に働きかける能動的な。回復する心が。人の心が回復への第一歩を。児童生徒の問題行動や神経症的症状。家庭内の要因があることも。学校に知られるのは困ると保護者が。カウンセリングを保護者がどのように受け止めるのか、保護者の了解を得た方が関係性から良いことも。必要に応じて守秘義務について説明することも。全ての人の心をきめ細やかに。
守秘義務の問題。重大な秘密が語られたりする。先生も疎外感を味わったりする。誰にでも生じる健康な心の働きだが、心地よいものではない。合理化して気持ちが引いてしまうことも。学校への関わりの中心は教師。スクールカウンセラーは代わりになれない。子供についての見立て。対応を共に考えるコンサルテーションを行うことが大切。成果を学校生活にいかすことを。重要になるのが集団守秘義務の考え方。教師とスクールカウンセラーで必要な情報を共有するが、他には漏らさない。遵守にあたってはそれぞれに微妙なバランス感覚が求められる。情報に慎重な配慮を。きめ細やかな。本人の将来を見通した利益を最大限に考える。
連携によって子供をいじめから守る事例。ある中学校の保健室。生徒と雑談を。女子生徒がすきをみて、男子生徒がいじめを受けていると。傍目には仲良そうだけど、A君にだけいじめをしていると。女子生徒は幼馴染。ダレニモイワナイデと。判断に迷ったが、放置すると危険と。学年主任の先生に話すことに。生徒の様子に気配りをして信頼できる。言葉のままに伝える。B先生は内緒にしてはいけないなと。放課後の校内巡視で、校門のところでふざけ合っていた。A君と話を。いつもと違うと。A君は別にありませんと。ホッとした表情を。いじめアンケートに一緒に行動しないようにしようと、別のグループに。地区の研修会でB先生と。A君が話をしてきて、耐え難くなり自殺したいとあれこれと。分かってくれている人が居ると。嫌だと言い返す力が。いじめの圧力が急速に弱くなる。きちんと拒否されると勢いを失う。固定する前の初期の段階では、用意にいじめ関係が解消される。誰かが信じてくれるという安心感から。自殺に至る可能性があった事案は無事に解決した。誰にも何も言わない。SOSが発信されていると言う認識が必要。SOSをきちんと受け止めて救援を。守秘義務で遮断するのではなく。
先生方のメンタルサポーターとして。公立中学校でスクールカウンセラーとして。先生方が激務に耐えている。かなり遅い時間まで。数人の教師が残って電話したり事務処理をしたり教材を作ったり。帰宅が午前になって7時に出勤し部活の朝練に。土日も部活の大会に。長時間労働による影響が。不登校やいじめの問題。対応に戸惑う。ストレスに。通常学級において、対応に困る生徒が。充分な支援もなしに教師の負担に。保護者への対応。躾を先生に求める。責任を転嫁。ストレスを先生にぶつける。保護者の課題に向き合う。心身をすり減らす状態で勤務、うつ状態に。自身の状態を正しく把握できず、深刻な状態に。困難に出会った時には誰かに相談して助けを求めることが。スクールカウンセラーは立場が違うので相談しやすい。学校の人間関係や職員室の雰囲気、生徒や保護者の特性も共有できる。より現実に即した助言が。多くは臨床心理士。精神医学的な基礎知識を。スクールカウンセリング業務の傍ら医療的な領域に。受診についての情報提供や助言も可能。多くの自治体で。教師の心理的ケアにあたることが出来るように別途予算を。先生方の相談に応じる時間を作ることが出来るように。日常のコンサルテーションや雑談なども教師を支えることが。日常の関わりでよく分からないと感じた時に身近な相談相手として。他愛もない雑談だったりすることもあるが、それで良いだろうと。人事に影響を及ぼしたり現実的なことは殆ど無い。耳を澄ますだけ。だからこそ安心して迷っている時にそのままに話が出来る。ただ聞いてもらうだけで現実の状況に全く変化できないから無駄?だけどメンタルサポートの側面からは、言葉にした結果について気を回す必要がなく、ありのままの自分の言葉と向き合い、紡ぎ出した言葉から理解を勧めることが出来る。メンタルサポーターとして最も適任。身近なメンタルサポーターとしての体制を。先生方との連携を確かに。心のゆとりは子供との関わりを豊かにさせる。学校生活を一層充実したものに。よりよい連携の在り方を。