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混乱。

日本では「戦後混乱期」と呼ばれる時代がある。今更だが1945年(昭和20年)夏に日本が大東亜戦争(一般には「太平洋戦争」と呼ばれるが大日本帝国ではそう呼称していた)が敗北した後の時代であり、1951年にサンフランシスコ講和条約が結ばれ日本が独立を回復するまでを指すことが多い。戦争で焼け野原になり、国民の生活は苦しく、占領下で様々な変化があった。混乱は様々な面で激しかった。それは言葉の面でもそうであった。占領する人間には漢字という訳のわからないものに面食らったのだろう、日本語の表記をローマ字に変えれば良いという議論もあった(幸いにもそうならなかった)。今からみて噴飯ものなのは、志賀直哉という有名な小説家が、公用語をフランス語にした方が良い(日本語より明晰だから)という主張をしていたことである。しかし英語もロクに出来ない日本の人民が、フランス語をマスター出来るとはとても考えられない。流石に占領軍もそこまで馬鹿ではなかったのは幸運であった。