F-nameのブログ

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例。

私の頃の法学部生(法律を専攻している学生を含む)は、実定法の分野を勉強する際には有斐閣から出ている「判例百選」を使うことが多かった。法律の各分野につき約100個の判例を題材にした書籍で、事案の概要や判決等の概要、更にその解説を1セット2頁にして並べたものである。簡便に分析するのには向いている。100以上あるから重要なものは漏れなく網羅されている。しかし判決文というものは、2頁の一部で語り尽くされるものではないことが殆どである。私は民法のゼミに幾つか所属していたことがあるが、判例を発表の題材にするにしても判例百選では全然足りず、最高裁から出ている判例集を苦労しながら読み解くのが常であった。それでないと分析したと満足も出来ない。まあ今の法学部生はデータベースを駆使しているのであろうが。