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家庭教育支援と地域社会(現代の家庭教育第8回)

子育てで孤立感を味わう人は多いのではないかと思う。ご近所付き合いがなかなかやりづらかったりするから。

 

田中理絵。家庭教育支援と地域社会。家庭教育支援の方向。現場の様子や課題についてソーシャルワーカーへのインタビュー。主な担当者は母親。性別役割分業の意識が。未だ男女間の賃金格差が。3歳までの3才児神話も。06年の内閣府の調査。母親が家庭にいるべきだと7割以上。しかし女性の生き方は大きく変わっている。高学歴化。男性の雇用状況の不安定化。育児休業の取得を希望する人が増えている。子供の数が少なくなり養育期間が短くなる。一方で教育費負担が大きい。育児期間が大変であっても正規雇用の継続を求める人が多い。女性の就労継続のキャンペーン。男性が期待する女性のライフコース。87年の調査では専業主婦や再就職の割合は同等。10年では就労継続を求める人が増えている。女性の理想とするライフコース。専業主婦型の減少。両立型が上昇して再雇用型と同等に。父親の就労時間は相変わらず長い。母親は働き続けることを望まれる中で、父親の育児参加は期待できない状況。ホップシールド。セカンドシフト。日本でも同様。教育期も主たる担当者は母親であることが多い。対応で悩むのも母親に。地域社会のサポート。日常的な育児援助は期待されていない。近所の人が居ないと答えたのが60%以上。5人以上は6%。近隣付き合いが減り子育てへの不安が。育児不安の対応のため地域でサークルが。育児サークル。規模や活動頻度は様々。驚くほどある。母親たちが子供の世話を背負うと疲労が蓄積。離せない状況。孤立した環境では育児の情報も得にくい。すべての子どもが産まれた環境でふりを被らないためには社会のサポートが必要。親へのバックアップ。保健所や病院や公民館での子育て講座など、育児中の家族を支える機関は増えている。それでも日常的な地域社会のサポート力としては不足していると感じられている。孤独感を解消するには気分転換する時間や話し相手が居ること。
家庭教育支援の大きな課題は必要な人への支援プログラムを。往々にして育児困難や育児不安の母親には探せない。自分が親になることを望んでいなかった家庭。子供の誕生前から育児不安が。児童虐待についても。リスクファクターとして望まない妊娠など。妊婦の段階からの支援が虐待防止の鍵に。上手く行かないと出産以降のリスクも高まる。産後鬱などの症状に陥ると育児に関わるのもしづらい。イメージしていた像と現実との比較が。母親に時間的精神的余裕がない。特にフルタイムの母親。仕事で疲れていて休息が必要だったり。時間的精神的余裕がない家庭にメリットが見えづらい。ひとり親家庭や貧困家庭は孤立感が高い。最もサポートとするのに受けづらい。子育てサポートする側の課題。誕生から切れ目のない。家庭教育支援については様々な取り組みが。希望する親からすべての親を対象とする方向へ。身近な地域の人材を活用。子育てサポーターなどの育成。保健師や医師だけでなく家庭に関わる。育児サークルや育児教室。不安感の低減。乳児家庭全戸訪問事業。こんにちは赤ちゃん事業。すべての家庭を訪問して情報を提供して心身の状況の把握や助言を。来談を待つのではなく。アウトリーチ。個別に家庭訪問することで悩みの相談を。情報やサポートをもらえることで安心感を。話を聞いてもらえることが孤立感の解消に。乳児の居る家であればすべて回る。特定の家庭だけではなく。疑いを持ち扉を閉ざす傾向は無い。ドアを開けやすい。6ヶ月検診や1年検診で体重などの様子を見る。定期検診も虐待の早期発見に重要。ポピュレーションアプローチ。
家庭の様子や外部の支援の方向についてインタビュー。ソーシャルワーカー。何に不安を?情報もあるが孤立化している。ゆるいつながりというか、自分が子育てに不安があるなどで張り詰めている。問題が起きた時にも余裕の無さが。子育ての相談機関は沢山あるがなかなかつながらない。クレーマーやモンスターペアレント。普通に話せたりはする。関係が取れたら過保護というか過干渉というか。話せる人は少ない。コミュニティやプライバシー。宗教というのもあまり機能していない。情報はあるが本音で話すところがない。どうしたら?議論は色々。学習支援で教育委員会から全戸訪問。スクールソーシャルワーカー。評価するわけではない人が関わる。一緒に話しながら。時々特効薬をくださいと求める親が。失敗したらどう責任を取ってくれるか。責任は取れないと。一緒に考えることはできるが。余裕がない。苦しい。情報が氾濫している中で孤立している。本音で話せるところがない。子育てに関心が無いわけではなく頑張りすぎてしまう親に対し肯定することで安心を。子どもの成長は育児書通りに居ない。健全な育児をできる心身の健康を保つために。子育ての不安を小さい内に取り除く。深刻にならないように。子育て問題は事後対応から早期発見早期対処早期予防にシフト。
子育てが上手く行かない。個人の努力では改善されない。子育て環境格差。育児に時間が割けないことも。家庭教育の大切さなどを強調するだけでは格差感を助長する。自暴自棄になったりする。社会全体で解消を。誰が育児サポートが必要な家庭であるか判断する権限を誰が?外部から見るとその子育てが問題があると思えても親がサポートが不要と考える場合は何処まで介入すべき?具体的介入はプライバシーに抵触してまでも必要な場合に。介入のタイミングは難しい。日常的な関わりが疎まれて介入が遅れることも。ある日突然取り返しのつかないことが。介入したとしてすぐに改善されることもないことも。家庭訪問事業のスタッフにもう来るなと。黙って話を聞いてほしいというニーズの表れも。アウトリーチをする側の課題。希望する母親に関わるのが基本だったが方針の転換が。アウトリーチ。来なくてもいいですと言われる家庭に。ペアレント・トレーニング。本当に困っている家庭は来られない。後ろに子どもが。お話しませんかと。拒否するのも一つの情報。正確な情報が。相手とのつながり。気持ちに寄り添う。正確な情報は得づらい。個人情報の問題。ご飯が食べれてないかなど。外れたらラッキーだが。全く応答がない家庭も。手紙だけ入れたり。どう繋がるかは分からないが。訪問する人のストレスのケアを。嫌なことはなかったことにする?10年経てば忘れられる。訪問する側の悩みを。スクールソーシャルワーカーも。何回も繰り返されるとバーンアウトする。燃え尽き症候群。支援する側にも感情がある。相手を思いやる余裕がない。ドアをバーンと閉められて心が折れてしまう。専門家に言われれば即答性を求められる。問題がすぐに消えることはあまりない。ラポールを築く必要がある。口で言うのは簡単だがコツはない。最後は少しでも笑ってくれれば。いくらいい話をしても。辛いことを沢山思い出して。世間はなしでも良いから。いつも問題の核心に迫るのではなく。支援を続けるためにもスキルや力量が求められる。家庭教育支援には向上が必要。多くの家庭に必要なのは気軽な人間関係を複数持つこと。社会課題として。
ワンポイントレッスン。育児情報の氾濫。育児の情報源。友人知人などの直接接触できる人が第一グループ。一般的な情報についてはメディアが。相談事は直接。90年代の後半からは育児情報の氾濫。育児雑誌。実践的な情報ばかりではなく育児相談も。色々と参考に。予め検討しておく。育児の困難の解消も。他の母親の相談事に親近感を持ち安心感を。母親の支えに。その一方で混乱させることも。専門家のアドバイスが。どれが正しいのかを判断しづらい。正論だからこそ混乱。正論と言っても立場による違いが。相反する正論の間で混乱が。習い事の問題。正論と現実とのギャップ。理想と現実はかけ離れることが。栄養分の摂取。様々なことが語られるがそのとおりには出来ない。固執すれば育児ノイローゼに。

 

現代の家庭教育 (放送大学教材)

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