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幼児期の発達:自己と社会性(発達心理学概論第7回)

西洋と日本とで育て方が違うのは社会のあり方にも影響を与えているのだなあと。

 

塘利枝子。幼児期の発達。自己と社会性。幼児期は自分とは何かを徐々に理解。社会的スキルを。自己と社会性の発達。赤ちゃんを観察。実によく動く。乳児は自分の体に触れ感覚的に自分の体は自分のものであると。4ヶ月後には首が据わる。自分の意志で自分の体を徐々に使うことができる。保護者は思い通りにならない。出生前の胎児のときには自動的に栄養が。身体的一体感がなくなる。母親ですら自分の思い通りにはならないという経験から、自他の分化を習得。
自分ということをどう理解するか。4つの点から。身体の名称。自分でも見えやすいお腹や足の部分から。自分の顔の4つの内3つについては1歳半で。鼻が早い。幼児期になると理解が深まる。他者と比較しながら自分と他者の身体能力や特徴についての意識。鏡の。対象化された自己。マークテスト。鼻に口紅をつけて鏡映像を見て取ろうとするかどうか。生後1歳頃までは自分自身と認識しない。鏡の裏に回ったり叩いたり。1歳頃になると実物ではないと。2歳頃は6割の子どもが自分と理解。発達段階で異なるが。発達障害の有無によっても反応が異なる。ダウン症の子どもは他人と扱う傾向がある。最近ではビデオ機器の使用で時間的研究が。どのように認識するか。鏡映像は手を上げれば同じように。同じ状況の自己認知。ビデオの場合は過去の自分の認知が。4歳頃になる。自分自身が何者であるか、特徴の認識は容易いことではない。実は自己認知のためには他者の存在が必要。チンパンジー。通常大人のチンパンジーは鏡映像を自分と認識できるが、他者の存在がないと自己認知が出来ない。子どもは生まれた時から他者を意識して。乳児が同調的共鳴的に。共鳴動作。身体だけではなく4歳頃には心の理論を。他者の感じ方が違うと。他者との関係性の中で自己認知が作られる。自分の名前の認知。何歳ごろから?1歳頃には意味を持ち始める。呼ばれると振り返ったりハイと答えたり。しかし違う名前でも。1歳5ヶ月頃になると区別がつくように。自分を指差す時期から1歳8ヶ月には愛称で自分を言ったりする。ゆうくんがたべる。自分を指す言葉。自称詞は発達していく。俺や僕を並行して使いながら使い分けを。女の子は小学校になると私が多いが、5年生になってもあやこなどと自分の名前を。男女ともに年下の兄弟については親族名称を使って話しかける傾向が。特に日本の子どもは場面などで自称詞を使い分ける。おれがひとりでぜんぶつくった。自閉症師では俺を使い分けるのは難しいと言われる。これは自分のものだ。所有の認知。1歳半頃から他者に自分の所有物であると主張。トマセロ。自分の娘を継続的に観察して。私の本。私の、を使った発話は18ヶ月で。自己の発達に関して多方面から捉えることが必要。
自己認知や所有意識が芽生えると自分の意志や欲求を大人にぶつけるように。駄々をこねる、どうしても譲らない、いやいや、激しく自己主張して反抗。第一反抗期が2歳3歳で。わずわらしい?自分は養育者とは異なるという自己意識。今まで大人にやってもらったことを自分でやりたいと。意志を持ったこどもであると。挑戦して自分の能力を確認。上手にできるようになると激しく反抗する行動は次第に少なくなる。
自尊感情。でーきーなーいー。おもちゃを投げながら泣きわめく。挑戦して上手くいかずに泣きわめく。どうして良いか戸惑う。この姿は理想の自己と現実の自己に悩む子どもの姿。自分に対する癇癪を。高い自己理想を持ち意欲あるこどもの。周囲からも否定的な評価をされると子どもは自尊感情が傷つけられたと。高い人は困難なことでも粘り強く努力する。低い人はすぐに諦める傾向が。自尊感情の高い子どもを。周囲の大人たちが援助をしながら最後はやり遂げたと自信をもたせる。自己効力感。環境を変えることができる。現在の力より少しむずかしい課題をやり遂げさせて自己効力感が育ち更に意欲的なやる気を。動機づけを。4歳頃の子どもは実際のの能力より高く見積もる傾向がある。身体的機能的にも未熟な幼児期を乗り越えるエネルギーを。有能感を形成して自己効力感を持つ幼児は上手くいかなくても自分の能力を否定しない。
大事な自己認知。性同一性。何歳ごろから女の子である男の子であるか。他の人の性別については3ヶ月頃から分かっている。自分自身の性別が分かるのは2歳頃。コールバーグ。性の恒常性の発達に関して順序を。3歳から4歳。性の同一視。5歳。性の安定性。5歳から7歳。性の一貫性。ズボンを履いても女の子であると。表面的行動で。性別違和を持つ人の中には幼少期から生物学的な性に違和感を。生の声を。3歳11ヶ月の男の子と会話。男の子だよ。おねえさんは女の子。4歳頃になると性の安定性の感覚を。
人としての種の共通性。文化や社会での差異。養育者が添い寝の習慣。夜中に泣くとあやしてくれる。欧米では別室で。夜中に鳴き声を上げても来てくれないことも。就寝形態が異なれば自己認知なども異なる。西洋と東洋の自己と他者の関係性。切り離される。相互独立的自己観。東洋文化では自己と他者が結びつく傾向。関係志向的。相互独立的自己観が強い。自分の考えをしっかりと。自分は他者と違うと養育者から。相互調整的。周りに合わせなさい。どうAちゃんは思っていると思う?周囲の人に目を向け他者の心を考えさせる。保育者がどう叱るかも文化により異なる。アジア地域でも異なる。台湾と日本。アリさんの声で。お友達の頭を叩いていいの。比喩を使って。中国や台湾。明確に指示をしたり叱ったり。日本の保育者は他者の気持ちを察するように。保育者だけではなく養育者のしつけにも同様の傾向が。野菜を食べない。言うことを聞かない子どもに日本とアメリカの養育者が。日本では結果に言及。食べなかったら悲しいなあ。せっかく作って。他の人を引き合いに出して。あまりにも言うことを聞かないと。一口でも良いから。条件を緩めて対決を避ける。アメリカでは絶対食べなさいと親の権威でしつける傾向。境界線をしっかり引いていくことが子育てでも多い。言動の違いは他者の気持ちを重要と考えるかに影響を。他者との関係についての価値観も影響。
幼児期の社会性の発達。自己制御。周囲の人からの影響。他者の感情や意図を理解することが大事。認知的発達が基盤。心の理論や視点取得。同時に集団内での自分の行動を客観的に。自分の行動を他者がどう捉えていくか。集団の価値観を。社会化。特に幼児期は第一次社会化と。日常生活などの基本的やり取りを。受動的に学ぶのではなく他者と遣り取りをする主体的な。自己制御。関わるためには社会的スキルが。自己コントロール。日本の場合は発達過程が異なる。自分の意見や欲求を自己実現。5歳頃まで急速に伸びるが横ばいに。自己抑制は3歳から7歳まで一定に伸びる。日本の子どもは誤りを避けることが期待される。周囲の人に合わせることを求められる。欧米の子供とは異なる発達の現れ方。おにいちゃんだからがまんね、我慢したり決まりを守ったりすると褒めてもらえる。このようなしつけが繰り返されて価値観が内在化されほしいおもちゃも譲るように。自分の行動をコントロールすることにより対人関係のルールを学ぶ。幼児期の自己制御の能力は社会的成果にも関係。70年代にかけてマシュマロ・テストの集団研究。一定時間我慢することができる子どもは学業で高い実績を。自分の衝動をコントロール。戦略を事前に立てることが重要。子どもがどのような自己制御機能を。発達期待にも影響。母親が自己主張と自己抑制のどちらを期待するかで発達は異なる。実現的な行動。反対に素直で大人の言いつけを守るように。自己抑制的行動に。自己制御の発達は生まれつき備わっているものではない。周囲の大人たちや社会の発達期待などで異なってくる。幼児期を通して自分の脳力や欲求について徐々に認識。理想と現実のズレからパニックに。適度な欲求不満の状況は欲求不満耐性を身につける。すぐに手を貸してしまったりして我慢しない艦橋になると欲求不満耐性が身につかない。すぐに諦める子どもに。あまりにも我慢されすぎても自己主張の能力を抑える。学習性無力感に。個々の子供の状態に異なる。
子どもが他者と係る環境を作り働きかけをして表出を調整できるように。すぐに介入せず子ども自身に解決策を探せるように見守る姿勢が。

 

発達心理学概論 (放送大学教材)

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