昨日取り上げた歴史学者アリエスの主著。ヨーロッパにおいて中世には子供という概念は無かった(7歳くらいの段階で奉公などに出された)が、近代社会になり「子供」概念が形成されてきたとする。近代の学校制度が形成されるようになったのが、恐らく最も大きな要因だったのではないか。要するに学校に通う人間は子供であると見做され、自ら働く必要が無くなったと考えるのが妥当であるのだろう。後は死亡率が高いので、中世では7歳になるまで人間とは見做されなかったのも大きな理由であろうと思われる。まあ中世ヨーロッパ自体が特殊な時代であるとも考えられるけれど。