ーーーー講義録始めーーーー
これから15回にわたって、データベースに関する授業を行います。今日では、SNS、ウェブ検索エンジン、ショッピングサイトなど、インターネット上のさまざまなオンラインサービスが幅広く利用されており、その背後では日々多くの情報が蓄積され、更新されています。このようなシステムにおいて重要なのは、必要な情報を正確に蓄積し、適切に管理し、必要な時に迅速かつ的確に取り出すことができる仕組みが整備されていることです。そのための技術として、データベースは非常に重要な役割を担っています。
本授業では、高度に情報化された社会の基盤を支える技術のひとつであるデータベースについて、基本的な概念を身近な事例を通して学んでいきます。また、従来から存在する技術的要素に加え、近年発展しているテーマについても概観します。本授業は、【データベースの基本概念】と【授業全体の構成】という2点から進めていきます。
まず、データベースの基本概念では、これから15回にわたって学んでいくデータベースに関する基礎知識をお伝えします。この内容は、第2回以降の授業でも何度も取り上げ、各回でさらに深く学んでいただく予定ですが、ここでは全体像を浅く広く把握していただくことを目的とします。
次に、授業全体の構成について、15回にわたる各回の授業内容の概要をご紹介します。本授業は、主任講師2名と分担講師1名の計3名の講師によって進められます。
最後に、まとめとして、本授業で学んでいただきたい内容を簡単にご説明します。具体的には、以下の基本概念に触れていきます。
- データベースの重要性
- データベースを用いた身近な情報システム設計の基本
- データベースの定義
- ユーザ設計の概要
- データモデル
- データベース管理システム(DBMS)の機能
- スキーマと呼ばれるデータベース構造
- その他、データベースを利用する際の諸点
これらの内容の多くは、第2回以降の授業でさらに詳しく学習しますが、まずはデータベース学習の入り口として、基本的な事項を押さえていただければと思います。