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データベース定義とユーザ分類ガイド(データベース第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

ここでは、授業におけるデータベースの定義と関連用語について整理します。
データベース (DB) とは、ある目的のために共有性や再利用性を意図して、一定の規則に基づいてコンピュータ上に格納されたデータの集まりを指します。データベースにはさまざまな定義が存在しますが、本講義ではこの定義に従って議論を進めます。

一方、データベース自体が「データの集まり」であるのに対し、それらのデータを管理し、適切に利用するためのソフトウェアシステムは、データベース管理システム (DBMS: Database Management System) と呼ばれます。DBMSは、ユーザに対してデータの枠組みや制約を規定するデータモデルなど、さまざまな機能を提供します。さらに、データベースとDBMSを合わせたシステム全体をデータベースシステムまたは DBS と呼ぶこともあります。なお、先に述べたデータベースの定義は、「データベースの講義における定義」として採用しています。

次に、DBMSが提供するユーザの種類について説明します。一般に、データベースの利用者は以下の3種類に分類されます。

  1. データベース管理者 (DBA)
    データベースシステムの導入と運用管理を行い、データベース自体の設計や、設計変更が生じた場合の修正も担当します。

  2. アプリケーション開発者
    データベースを利用したアプリケーションソフトウェアを開発します。開発者は、DBAに認められた領域および権限の範囲内でデータベースを利用します。なお、開発中のアプリケーションが適切に動作しているかを確認するため、アプリケーション経由でDBMSにアクセスする場合や、直接DBMSにアクセスしてデータ操作を行う場合もあります。

  3. 一般ユーザ
    基本的には、開発されたアプリケーションを経由してデータベースにアクセスします。直接DBMSにアクセスすることはあまりありません。