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データモデリング入門:設計とDBMS機能(データベース第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

では、続いて設計の概要、データモデル、そしてデータベース管理システム(DBMS)の機能について見ていきましょう。

データモデルとデータモデリング
データベースを設計するとは、一般にデータモデルを作成する作業であると言い換えることができます。データモデルとは、データベースで取り扱う対象となるデータとその操作を規定する共通の枠組みであり、概念データモデル論理データモデル、そして物理データモデルの3種類があります。このデータモデルを作成する作業をデータモデリング(またはデータモデル化)と呼びます。

現実社会のデータをコンピュータ上で扱えるように置き換える作業は、以下の段階に分かれます。

  1. 概念設計
    現実世界の構造をデータとして抽象化し、概念データモデルを作成します。これはデータベース設計の最も初期の段階です。

  2. 論理設計
    概念データモデルを基に、現実世界をよりコンピュータに近い形で表現する論理データモデルを作成します。

  3. 物理設計
    論理データモデルをもとに、データベースを実際にコンピュータ上に構築・運用するためのハードウェアやDB製品を含む実装方法を定義し、物理データモデルを作成します。

DBMSの機能
データベース管理システム(DBMS)がユーザに提供する機能のひとつとして、先ほどご紹介した論理データモデルの提供があります。これにより、ユーザはデータがどのディスク領域に保存されているかという物理的な保存形態や、データにアクセスする際の詳細な手順に関与することなく、論理的にデータを記述・操作することができます。