ーーーー講義録始めーーーー
関連する内容として、印刷教材第8章では日本医療社会福祉協会の「身元保証がない方の入退院支援ガイドブック」を紹介しています。このガイドブックは、不動さんをはじめとする医療ソーシャルワーカーの分担で執筆されました。ガイドブック作成の経緯についてお聞きしますと、実は当初、私自身が発行しようとしたものではなく、まずは自分の病院や地域での支援体制を確立する取り組みから始めた結果、日本医療社会福祉協会の「仕事補償・貢献チーム」との連携のもと、本書の執筆に至ったとのことです。
この経緯は、身元保証がないことで入院できないという問題が、徐々に社会問題化している状況の中で、民間においても保証人を提供するサービスが増加している現状を背景にしています。しかし、その保証サービスは高額であったり、指定が難しいなどの問題があり、特に身寄りがない方はさらに不利な立場に置かれるという大きな課題がありました。そこで、日本医療社会福祉協会は、医療を受ける権利が阻害されないよう、活動を拡大し、その一環として本ガイドブックを発行する運びとなりました。結果、地域で取り組んでいた私の名前が挙げられ、執筆に参加することになったという流れです。