ーーーー講義録始めーーーー
では、実際の接続例を見ていきましょう。
■ リピーターハブ
まず、リピーターについてです。リピーターとしては、リピーターハブ(またはダンプハブ)と呼ばれる装置が使用されます。これらは複数のケーブル接続ポートを有しており、内部に複数のリピーター回路を内蔵した構成となっています。その結果、すべてのポートに同一の信号を送信します。なお、現在では後述するスイッチングハブが一般的に使用されるため、リピーターハブはほとんど使われなくなっています。
■ ブリッジ(L2スイッチ)
次に、ブリッジについて説明します。ブリッジはスイッチング機能を用いて、第二層(データリンク層)の処理を実現しています。外観はリピーターハブと大きな違いはありませんが、内部には複数のブリッジ回路が搭載され、接続された端末間の通信を実現します。MACアドレスを基に、各ポート間で通信経路を動的に切り替えるため、10/100/1000BASE-Tなどの通信規格に対応する機器も存在します。OSI参照モデルの第2層に対応する処理を行うため、「レイヤー2スイッチ」や単に「スイッチ」とも呼ばれます。
■ ルーター
最後に、ルーターについて説明します。ルーターは、パケットに含まれる宛先IPアドレスを確認し、適切なネットワークへパケットを転送します。そのため、複数の異なるネットワークに接続可能なポートを備えています。具体的には、2つ以上のネットワークに接続し、IPアドレスを基にどちらのネットワークへパケットを転送するかを判断する経路制御(ルーティング)機能を持っています。