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スイッチングハブとルーターの基礎解説(身近なネットワークサービス第7回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

ブリッジ(スイッチングハブ)の機能

では、次にブリッジについて考えましょう。
もう一度、こちらをご覧ください。セグメントの分割は、ブリッジ機能を持ったスイッチングハブによって実現されます。スイッチングハブの各ポートに端末を接続すると、それぞれが独立したセグメントとなります。ブリッジは、通信を行う端末同士の接続経路を動的に切り替え、フレーム転送の交通整理を行います。このため、先ほど説明したCSMA/CD方式を用いなくても、効率的な通信が可能となります。特に、動画など大容量のデータ送信時に、他のセグメントへの影響を最小限に抑える効果があります。

ルーターの機能とカプセル化

最後にルーターについて考えます。
ルーターは、IPアドレスが異なるネットワーク同士を接続する装置であり、異なるネットワークを結ぶ役割を持ちます。家庭では、主にインターネットプロバイダーが提供する外部ネットワークと家庭内ネットワークを接続するために利用されます。ルーターは、第3回で学んだカプセル化の機能を持っており、以下の処理を行います。

  1. カプセル化

    • パケットはそのままではネットワーク上を伝送できないため、ネットワークごとに定められた伝送方式に合わせ、適切なフレームに格納します。
    • これを「カプセル化」と呼びます。
  2. 非カプセル化

    • 受信したフレームからパケットを取り出し、宛先の確認を行います。
    • この処理を「非カプセル化」と呼びます。

例えば、あるネットワークではパケットがフレームにより運ばれており、ルーターは受信したフレームを非カプセル化してパケットの宛先を確認します。その後、転送先ネットワークに合わせ再びパケットをカプセル化し、適切なフレームに入れて転送します。
このように、ルーターはカプセル化と非カプセル化を繰り返しながら、異なるネットワーク間でパケットを確実に転送しています。