ーーーー講義録始めーーーー
無限級数の収束・発散の例
1. 自然数列の級数
1, 2, 3, 4, 5, … と並んだ無限数列のすべての項の和(級数)を考えます。
部分和 は
となります。
を無限に持っていくと、 は無限大に発散します。
2. 定数列の級数
すべての項が1である無限数列 の場合、
部分和は
となり、 でこの級数も無限大に発散します。
3. 等比数列の級数
0と1の間の実数 ()を公比とする等比数列、すなわち初項が1の数列
の部分和は、
と表されます。
ここで は で 0 に収束するため、
となります。
たとえば、 のとき、級数の和は
となります。
図表による説明
表:各級数の部分和とその極限
数列 | 部分和 | 極限 |
---|---|---|
自然数列: | 発散() | |
定数列: | 発散() | |
等比数列: | 収束() |
以上のように、無限級数は部分和の極限を求めることで、その収束性または発散性が決まります。