ーーーー講義録始めーーーー
2‑3. 動脈硬化
日本人の死因の約3分の1は、心疾患や脳卒中など、動脈硬化性疾患によるものです。動脈硬化性疾患とは、動脈壁が硬く狭くなることで血流が障害される病気を総称し、主に以下のような疾患があります。
主な動脈硬化性疾患 | 具体例 |
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脳血管障害 | 脳梗塞、脳出血 |
虚血性心疾患 | 狭心症、心筋梗塞 |
末梢動脈疾患 | 閉塞性動脈硬化症 |
腎硬化症 | 腎動脈の狭窄・血流低下による腎機能障害 |
大動脈瘤・大動脈解離 | 大動脈壁の膨隆や裂開による突然死リスク |
主なリスク因子
動脈硬化性疾患を引き起こす・進行させる生活習慣病や行動は、次のとおりです。
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高血圧
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喫煙
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糖尿病
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脂質異常症(高LDLコレステロール・高トリグリセリド・低HDLコレステロール)
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肥満
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運動不足
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慢性ストレス・過度の飲酒
これらの因子を改善し、生活習慣病を予防・治療することで、動脈硬化性疾患の発症リスクを大幅に減らすことが可能です。今後は、適切な食事・運動・禁煙・ストレス管理などを組み合わせた包括的な対策が重要となります。