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日本版メタボリック診断基準(健康長寿のためのスポートロジー第5回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

では、我が国におけるメタボリックシンドロームの診断基準を見てみましょう。


日本版メタボリックシンドローム診断基準

  1. 必須項目:腹囲

    • 男性:腹囲 ≥ 85 cm

    • 女性:腹囲 ≥ 90 cm
      ※この値を上回ると、内臓脂肪の蓄積が著しいと判断されます。

  2. 追加項目(以下のうち2項目以上)

    • 空腹時血糖値の上昇(空腹時血糖値 ≥ 100 mg/dL または糖尿病治療中)

    • 血圧の上昇(収縮期血圧 ≥ 130 mmHg または拡張期血圧 ≥ 85 mmHg、あるいは降圧薬服用中)

    • 脂質異常症(中性脂肪 ≥ 150 mg/dL または HDL-コレステロール < 40 mg/dL、あるいは脂質異常症治療中)


図4 メタボリックシンドローム診断フロー(イメージ図)

  1. 腹囲(必須)

  2. 追加項目から2つ以上該当

  3. 「メタボリックシンドローム」と診断


腹囲だけではメタボリックシンドロームとは診断されず、必ず追加項目のうち2項目以上の異常が必要です。これにより、単なる肥満ではなく、すでに代謝異常を伴っている状態を捉えられるようになっています。