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2008年ブッシュ訪韓と米国地名委(国際理解のために第13回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

2008年4月、ジョージ・W・ブッシュ米大統領が韓国を訪問した際、韓国側が李氏朝鮮時代の名称「独島(Dokdo)」を米国地名委員会(Board on Geographic Names、BGN)に採用するよう働きかけたとの噂が流れました。しかしBGNは連邦内務省傘下の独立機関であり、公式には“Liancourt Rocks”を標準名称と定めたまま、地域の呼称バリエーションとして“Takeshima”(日本名)および“Dokdo”(韓国名)を併記しています。ブッシュ大統領や国務長官がBGNの判断に直接介入したという公的記録は存在しません。

当時の日本政府は、BGNの独立性を尊重し、諸機関への一つ一つの申し入れは行わない方針を採りました。地名の標準化は各国・各機関で異なる政治的影響を受け得るものの、BGNの名称運用は中立的・技術的判断に基づくものであり、無視してよいものではない――この認識は正当です。地名問題は領有権問題にも影響し得るため、各国政府は名称機関の動向にも注意を払う必要があります。