今回の講義録は12年前のものである。現在ではもっと相互理解は進んでいると思われる。
ーーーー講義録始めーーーー
非常に興味深いのは、今回は韓国の国民感情が冷静だったことです。抗議デモはほとんど起きず、20年前に比べると日韓関係の緊張は明らかに低下しています。たとえば、ドラマ『冬のソナタ』が日本で大ヒットし、2002年には日本と韓国がサッカー・ワールドカップを共同開催するなど、文化交流が両国の市民レベルでの好感度を高めてきました。
私が1985年頃に外務省で課長を務めていた際には、韓国側との会話でも日本文化を褒めることすらはばかられる雰囲気がありました。しかし近年では、韓国の若者が日本の音楽やアニメを好み、日本人が韓国のドラマや映画を評価するなど、相互理解の深化が進んでいます。「なぜ互いに優れた文化を楽しみ合わないのか」という空気が醸成されつつあり、こうした市民レベルの友好関係こそが、政治的な対立を和らげる大きな力になります。
本日は、こうした「相互理解の海」に竹島問題を包み込むことの重要性について、孫崎享先生から貴重なご見解を伺いました。孫崎先生、本日もありがとうございました。
