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年齢に応じた能力と活躍の場 #放送大学講義録(成人の発達と学習第2回その3)

ーーーー講義録始めーーーー

 

知能の変化がもたらすもの

このように加齢に伴って知能は衰えるものと高まるものがあり、変化していきます。しかしこの年齢の変化に伴って違った能力を身に付けるとも言うことができるのです。

例えば、年齢を重ねることで社会においても活躍する場が変わってくることがあります。

別府:「そうですね。確かにスポーツ選手や数学者など若い時に活躍する人が多いですよね。でも芸術家などは晩年になってから素晴らしい作品を生み出す方もたくさんいらっしゃいます。実は私の父も絵描きでしたけれど、若い頃の作品が力いっぱいに描き込んでいるという感じですが、80歳を過ぎた頃から非常にさらりとして余韻のある作品に変わってきましたね。」

「またテキストにあります裁判官が晩年に活躍されるということは私知りませんでしたが、なんだかわかる気がします。実は私自身、長年心理カウンセリングをしてきましたけれど、自分が若いときには若いクライエントが多くて、年齢が上がるにつれて年配のクライエントが増えてきました。結婚や子育ての問題など、若いカウンセラーには相談しにくいんじゃないでしょうかね。お芝居には子役も老け役も必要なように、仕事でもやはり高齢者に向いているものがあると思います。」

仕事の適性と知能

岩崎:「そうですよね。年齢に応じた仕事の向き不向きがあるということなんでしょうね。流動性知能の比率が高い若い頃には創造的で速い反応が求められる仕事、そして年齢を経て結晶性知能の比率が高くなる頃にはスピードを必要とせず、深い判断や考えが求められ、指導力に関わる仕事に向くという研究の結果を説明するものかもしれません。」

「指導力を必要とする仕事には、他人に対する適切な評価、やる気を与え励ます人間関係に対する熟練、生活や仕事の中で獲得された知識や経験が重要で、相応の年齢が必要なんでしょうね。個人の人生経験が役に立つお仕事もあるということでしょうか。」