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経験の種類と大学生への影響 #放送大学講義録 (成人の発達と学習第6回その4)

ーーーー講義録始めーーーー

 

少し教材を見ていただくと、経験の種類では、学習経験、役割経験、自然体験、社会的経験、海外経験、職業経験、自立経験、そして困難や挫折の経験を挙げています。ここでの経験の種類は大学生の調査を考えて設定したものですので、皆さんはもっと多くの種類の経験をしていらっしゃるかもしれませんね。このような経験は、大学生という立場に限っても人生を左右することになるのでしょうね。

はい。学習経験とされる習い事ですが、単に勉強や楽器、スポーツを習う以上の意味があると思います。例えば、習い事に取り組む過程で、自律的かつ自己決定的に学習を計画・実行・評価できる自己調整学習(SRL)のスキルを獲得できるでしょう。それは大学入試の学習にも有効であり、その後の雇用を維持するために必要に応じて自ら学習する際の基盤にもなるはずです。

また、役割経験は社会に出てから組織の中でリーダーシップやチームで協働する力を獲得する機会になり得ます。自然体験は判断力や問題解決能力を育み、社会的経験は人間関係を介して他者とつながる力を高め、社会的支援を得る可能性を広げます。海外経験は異文化に触れる中で柔軟性を養い、語学力の向上にもつながります。また、アルバイトやインターンシップといった職業経験は、職業世界で働くための基礎的技能を獲得することにつながります。一人暮らしや一人旅などの自立経験は、生活や旅から学ぶことの象徴的な機会となるでしょう。

そうですね。

人間関係や自分の病気、入院といった個人的経験以上に、両親の不仲、離婚、虐待などの家庭内トラブルの経験の方が、大学進学に大きなマイナスの影響がありましたね。

はい。経験を資本として考える際に、経験のすべてが経験した直後にプラスの場合もあり、マイナスの場合もあるという特徴があると先ほどお話ししました。ただ、大学生という人生の途上では、否定的経験は確かに無いに越したことはありません。経験は他者との比較優位性を高めることもありますし、逆に心理的なマイナスの影響をもたらすこともあります。経験は必ずしもプラスのものばかりではなく、しかしながら否定的な経験がすべてマイナスで終わるとは限りません。時間の中でその経験が再解釈され、有意義な意味づけへと変容することも多いのです。