最近は鉄道ファンもすっかり市民権を得たような印象がある。撮り鉄を見るのも珍しいことではなくなった。鉄道ファンと言っても、「撮り鉄」のように撮影をメインにする人間だけではなく多彩である。時刻表マニアというものは毎日飽かずに市販の時刻表を眺めて机上で旅行を楽しむ人種である。実際に旅行に行く人間も居るが、殆ど乗車しないで妄想して楽しむ人間も多く、私もその一人である(最近になり再発した)。松本清張先生の「点と線」に出てくる病気療養をしている女性は、恐らく時刻表マニアでも最古参の方であろうと思われる。敢えて表現をぼやかしているのは、推理小説なのでネタバレするのが無粋だからである。