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心理療法2:ユング派のアプローチ(臨床心理学特論第21回)

人類に普遍的なイメージを事前に多く持っておくことは必要になる。対話をして相手のイメージを話してもらうのはもっと大事だけど。

 

大場登。心理療法のユング心理学。スイスの。世界的には分析心理学と呼ばれる。16年8月末に京都で学会が開催。ユングの無意識論。臨床面接特論でも。ただ両方とも1週間に2回。分析心理学、ユング心理学に。急に昔話や神話、違和感を?人間の心の世界と深く関わる。日頃は意識していないイメージや夢。何千年も語りづかれている、心的イメージに関わる深い理解。意識的無意識的に繋がることが出来ているはず。昔話や神話は心の世界と深く関わる。イメージの宝庫。心理療法という心の世界と。現代の人にも共通のイメージが頻繁に。集合的無意識や元型という言葉を使わなかったフロイトも、エディプス・コンプレックスを。エディプス元型を。ユング派の心理療法は夢が取り上げられることが多い。1つの夢を検討。なせ夢を扱うことが多いか。個性化の過程と結びついている。人間の意識は絶えず無意識からの働きかけを。無意識の訴えに耳を傾けるのは大事。無意識からのメッセージを。1つの具体的夢を。ある男に愛人が住んでいる家に行く。何百回も。男から家の鍵を預かり入ろうとする。玄関に大きな犬が。びっくりして目が覚めた。夢自体が心の表現。クライエントからのナマの夢そのものではない。典型的モチーフ。沢山居る。心理療法場面で慣れていない人も。夢からクライエントの心について語ることが出来る?夢分析についても。心理療法の夢。夢そのものを出来るだけありありとイメージして、どんな特徴が心に残るか。夢の中のイメージ、KEYWORDが印象に?男と愛人との緊密な。謹厳実直な中年男性。愛人の鍵を使い入る。男の愛人に留まらないかもしれない。牛のような大きな犬に吠えられる。愛人や女性、エロス的なものとどのように関わり、どのように妨害されるか。もし実際に臨床場面で取り組むとすると、仮説を元に印象を問いかける。夢のメッセージと取り組む。直接的解釈という強引なことはしない。意味あるところを共に探索する。なんとなくの仮説を持ったとしても、問いかけを投げかけたら、ある回想が語られるかもしれない。仮説と対応するか対応しないかが様々。後者なら修正し耳を傾ける。自分の心と取り組むことが。セラピストが能動的になる必要はない。まず、ある男というイメージ。どんな男か。夢見手はどのようにみているか。知り合いなら愛人を作るタイプか。全く考えられないタイプも。共同探索。夢に対応するタイプなら、実際にどのような人物か、愛人についてのエピソードがあるか。男性像を語ってもらい夢のイメージは膨らむ。どのような関係にあり印象を持つか。男が女性との関係を取り持つような?あまり具体的だと鍵を渡されるという怪しい関係に。もっと比喩的象徴的に。自然に女性に導く。様々な関係や抱く男性像。セラピストは耳を傾ける。男のイメージを知人そのものと感じるのも1つのApproach。男性像だけでも仮説は他にも。おそらく河合隼雄先生の書物を読んだ人も。同性の人物像。まるで生きていなかったような人生の反面を象徴するような。外界の知り合いの男であると同時に。夢の男性像は住む男性イメージ。影、シャドー。当事者により生きられていない心の反面。謹厳実直と違い遊び人的な。内的な影のイメージ。愛人に案内する人間。影を投影された同性の人物。嫌われている影イメージの導きで新しい豊かな。実に複雑微妙な。生きてこなかった心の反面。触れないとあまりにもったいない。夢の中で殆ど描写されていないイメージに他の可能性も。ある男として出てくるイメージは見たことが無いという場合。遊び人。個人的な影、シャドーイメージと。未知の男性をどう考える?伝説の世界の人間として異様。ある男と言ったが足しか見ていない、など。ごく一般的に普通の意味での男とセラピストが決めつけるのは問題。色々確認するのがセラピストの第一の仕事。その足は羽の生えたサンダルを履いていると、など。それこそギリシア神話のヘルメス。とても多面的なイメージ。単一のキャラではない。神を騙すことも得意。様々につなぐもの。ゼウスの子供。狡猾。アポロンの牛を返すよう命じられる。竪琴を奏でる。アポロンはヘルメスの竪琴が欲しくなり交換条件で。結局はアポロンと親友に。アフロディーテなどとも。旅人の守護神。羽のついたサンダルを。死者の国と行き交う。親和的連想も突飛ではない。随分と真面目なクライエントを女性と導く。やすやすと女性と結ぶことをしないのもヘルメスらしい。家に入ろうとすると牛のような大きな犬が。現代人の夢の中に神話や昔話のイメージを。人間に普遍的なイメージと。神話や昔話との。セラピストイメージとも捉えることも可能。クライエント、心理的症状を抱える。女性との困難か、強迫性で困難を。セラピストはクライエントの心のなかで積極的に。女性像への鍵をクライエントに渡す。クライエントの導きに応じる。トラウマを伴う母親との?夢の男性像はセラピストとの関連で。フロイトでは転移を重視。同じ男性の夢イメージでも随分と異なって捉えられる。夢の愛人像について。夢の中の男を現実の知り合いと見るように、愛人へ接触を。夢の異性像は心の中のもの?テクニカルタームやジャーゴンは意識的には使用したくないが、聞き慣れない言葉があるかも。どうして?異性像についても。男性の心の中の女性像。男性の中の女性なるもの。女性的なるものとは?母性的な?母性的とは異なる?エロス的な面が。智慧と繋がる。関係性のイメージも。宗教的な面が。女性の属性の象徴として理解すれば?夢見手は鍵を手にするが、女性の家の玄関脇には犬が吠えかかる。コンタクトを獲得するには犬を何とかしないといけない。犬のイメージやどんな犬か。放し飼いか?度々訪れれば少しずつ懐きそうか?牛のような大きな犬のイメージと。完成した夢を第三者的に解釈していくということではなくて、面接場面でもっと生き生きと生々しく感じる。より深く直接的に対話して関わっていく。牛のような大きな犬についても心理的エネルギーを。そうするとイメージ自身との関わり方が変容する。現実では心理的リビドーを傾けると時間とエネルギーなどで働きかけると関係性の変容が生じる。夢も現実も共通。牛のような大きな犬でさえ、どのような姿を思い出すことをするとイメージする力が。超現実的な。女性の番をしている、女性を守ろうとする。人類の心のイメージの宝庫から解釈を。何処かで聞いたことがある?日本の昔話には文字通り牛のような大きな犬が。女性を要求する化物。悉平太郎。探し回ると牛のような大きな犬が。飼い主に貸してもらう。女性が届けられそうになった場面を。救われた。牛のような大きな犬は女性を救出するイメージ。未知の様々な可能性。吠えかかった牛のような大きな犬。ひょっとしたら関わり方次第では援助者になる可能性が。様々な可能性が不確定に。個人を越えた文化や人類に普遍的なイメージの文脈で理解できるとすれば、個人史の枠内ではなく人類史のイメージの中で。

 

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

臨床心理学特論 (放送大学大学院教材)

  • 作者:小川 俊樹,倉光 修
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2017/03/01
  • メディア: 単行本