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性(心理カウンセリング序説第13回)

自分でも無意識的に避けてきたテーマかもしれない。

 

大場登。「性」、エロス。1つのテーマに多角的にアプローチ。現実の出来事、簡単に、図式的に理解してしまいがち。エロス。フロイトに由来する精神分析で非常に重要なテーマ。ユング派は重要視されていない?とても図式的。心理カウンセリングにおいて性やエロスが重要なテーマにならないはずはない。図式的見解には立ち止まってクエスチョンマークを。メディアで露出されている。わざわざ語る必要はない?時代遅れ?クライアントに耳を傾けると、性は扱いが非常に困難で根本的なテーマ。趣味の世界と同列の日常茶飯事として扱われているとしても、1人の人間がどのように向き合っていくかは困難な課題。
思春期。性と出会う。女性の身体強い関心。エロスの世界に惹かれる。20歳代における性エネルギーの強さ。生殖において。意識を獲得した存在、社会的存在として一定のルールでの人間的存在。困難を。扱いに苦労する。息子の部屋、いかがわしい雑誌、アダルト系のDVD。母親もびっくりだが隠しざるを得ない子供も、心の中の引き出しにエロスがあることに気づいて扱いに苦労する。本人自身も。男性と性的関係を持つ中学生や高校生。父にしろ母にしろ理解できない、関係がないと反応してしまうことも稀ではない。性エロスは成人にとっても向き合うのが難しい。苦労するのは子どもたち自身。いつもそうとは限らないが。全く違和感を抱いておらず、周囲の方が困難を感じていることも。即座に関係を遮断するのではなく、極端な関わり方をしている事実に向き合うのが周囲や親の役割かもしれない。時間をかけて事情を伺うと、これまでの父親や母親の生き方についての警告にもなる場合がある。子どもたちでも母親でも父親でもびっくりする関わりに耳を傾ける、目を向けることを続けること。プロセスを抱える器になる。マスコミにはありふれたものでも。
性エロスはは男性だけでなく女性でも難しい。噴出することも。現在においてもなおエロスは男性のもの?女性は穏やかであるというイメージが。男性にも様々なのは同様、女性もとても活動的な場合も。びっくりするのは本人自身。カウンセリングの器。噴出していく性のイメージを見つめて耳を傾ける。エロスは生き生きと根源的なものと心身で受け止められる。クライアントとセラピストが異性である場合、カウンセリングは性的な色になる。慎重に検討を。経験を積めば自然に出来るが、なかなか難しい。性のイメージをカウンセリングのプロセスとして俎上に載せる。受け止めるのは身体的接触なしに。クライアントに生じているエロスの渦が大きい場合は困難な仕事に。扱いが難しい。
女性と性エロス。性虐待がある。インテークで語れるなら臨床的な難しさを読むことが必要かも。大変なエピソードが見極めること無く語られるのは、心を抱えることの難しさが。読まれることに。セラピストに対する信頼、賭けのようなものに。セラピストは控えることが基本。信頼関係を醸成させると夢に性被害の具体的な場所が。思春期を暮らした納屋で、など。仮説からしても問いかけをすることはある。夢に現れたことが俎上に載せることが適当だと深い心で。面接セッションにおいても、納屋に触れても黙ったままであったなら沈黙の尊重を。夢と読みが時が熟したとしても、答えるかどうかはクライアントに任される。沈黙のままで終わっても深い意味が。語り始めることが多い。語られ始めたとしたら、耳を傾けることに没頭する。心身で受け入れる。寛容。
女性同士男性同士、バイセクシュアル。異性愛が圧倒的だからマイノリティに。ゲイやレズビアン。仲間同士のコミュニティも。コミュニケーションは豊かに。それでも社会の中で、家族との間でカミングアウトするのは困難。それは変わっていない。1つの生き方であるから、自分が受け入れて生きていくということに。簡単なことではないが。ゲイからカウンセラーが。HIV。異性愛と並んでゲイの方も一定数。HIV感染症のために努力もあってカウンセリングが長い間行われている。沢山のカウンセラーがゲイに接する。HIV感染者。発症は避けられるか、パートナーとの関係など特有のテーマが。AIDSも以前は死に至るものだった。今は慢性疾患と理解されるように。HIVの問題とともにゲイとして生きていくことに焦点が。セクシュアリティについての偏見と向き合わざるを得ない。
性的指向。性の対象。独自の性のあり方。自分自身のセクシュアリティを。性的対象はほんの一部分。異性愛の人も自分の性に対し分化していない。疎かにしている。ジェンダー・アイデンティティ。性自認。自分のジェンダーの意識。生物学的性と一致しない。トランスジェンダーとも。5%から10%は男性と意識するクライアントも。比率も人によって違う。二分法では分けられない。個々のエロスは簡単ではない。HIV感染でのプロセスで人間としての様々な根本的課題が。不要になりつつある?
性、エロスそのものについて。性という言葉は明確?エロい。非道徳?エロスはギリシア神話に由来。エロス神。どのような神であるかはあまり知られていない。根源的な意味背景。大地も天も存在しない時に卵から生まれた万物の創造者。ガイアとともに生まれる。子孫の神々をもたらす。全ての神々。

 

心理カウンセリング序説 (放送大学教材)

心理カウンセリング序説 (放送大学教材)