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化学反応の基本を探究し、分子の酸素親和性の実験を通じて、反応の方向性とエネルギー変化を理解。#化学反応 #酸素親和性 #たたら製鉄 #実験(分子の変化からみた世界第1回)#放送大学講義録

-----講義録始め-----

 

はい。残りの時間で、化学反応を扱うための基本的なアイディアを紹介したいと思います。次の内容をご覧ください。

基本的な考え方は、特定のタイプの反応を分子内での全体的なやり取りと見なすことです。このように考えると、反応が起こるかどうかは、そのやり取りによるエネルギーの変化で決まります。

このエネルギー変化は、どの反応経路を好むかということに関係します。

ラヴォアジエは、燃焼と還元を酸素原子の化合と脱離として理解できると示しました。この理解に基づき、酸素原子に対する炭素と鉄の親和性を比較することで、反応の方向性が決まります。この反応は、鉄から酸化鉄(Fe3O4)が生成する反応と、炭素から二酸化炭素が生成する反応の組み合わせで表現できます。

これを理解すると、酸素が二酸化炭素から提供される場合、二酸化炭素の生成反応を逆にして酸化鉄の生成反応に加えることで、全体の反応式が導き出されます。これにより、酸素との結びつきが鉄の方が強い場合は反応が右側に進み、炭素の方が強い場合は左側に進みます。

実際には、この反応は高温で左側に進み、鉄を製造する過程で利用されます。これは、日本のたたら製鉄の原理にも関連しています。

さらに、酸素原子との親和性に関する実験を行います。酸化アルミニウムと鉄の粉、そして酸化鉄とアルミの粉をそれぞれ混ぜ、火をつけてどちらの反応が起きるかを観察します。

実験では、酸化鉄とアルミの混合物が反応し、これはアルミが酸素と強く結びつくことを示します。この実験は、酸素との結合の強さを視覚的に確認する良い例となります。

この実験を通じて、化学反応の理解が深まり、実際の反応を見ることの興奮を感じることができます。