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四。#類語新辞典

「朝三暮四」と言う中国由来の故事成語を聞かれた方も多いのでは。飼っている猿に、「トチの実を朝3個、暮れに4個やる」と言ったら少ないと怒ったので、「朝4個、暮れ3個やる」と言えば喜んだ、そう言う故事からの言葉である。要するに目先が変わっているだけで実際は変わらない、それに気がつかないのは愚かだ、ということだろう。

ただそんな事が本当に起こったかは漠然としている。このことの周辺的な話も不明なので、本当に猿が愚かなのかどうかはどうにも分からない。猿が昼間に活動する(そして夜に眠る)のなら、暮れより朝に多く実を食べるのが、エネルギーの上でも賢明である。まあこれも人類の事例からのアナロジーだから正しくないかもしれない。要するにこの種の故事成語はいい加減な概念である、ということだろう。