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精神障がい者と家族(臨床家族社会学第7回)

家族が地域社会から切り離されがちなのは不味いなあと痛切に思う。

 

精神障害に焦点。戦後の隔離収容主義。精神医療福祉の現状。病院中心から地域中心へ。地域生活と社会参加。
国民に4人の1人は精神疾患にかかる可能性あり。職場での鬱病や高齢者の認知症患者の急増。11年厚労省は4大疾病に精神疾患を含め5大疾病とする。メンタルヘルスは社会課題の一つ。精神障害者、特に統合失調症患者。福祉を必要とする人に焦点。
福祉は立ち遅れている。精神障害者の総数は328万人。地域で生活する者が多い。精神科病棟は5分の1。比率が極めて多く、長期の入院に。戦後日本の隔離収容主義や地域政策の立ち遅れ。クラーク勧告。40年以上経っても社会的入院が多い。充分な支援がない精神障害者も。入院患者33万人の内、7割が社会的入院。近年精神医療は大きな変化を。福祉の対象と位置づけられる。病気の早期発見早期治療が重要とされる。地域生活と社会復帰のシステムも進んでいる。しかし精神科病棟は低下傾向ではない。家族以外の選択肢が不足。家族と同居している者は75%以上。家族への依存が。今もなお家族以外の選択肢は想定しづらい。家族を巡る諸課題の検討が必要。
家族によるケア。時間経過の中で障害者家族がどのような変化を経験するのか。ケアの長期化で親が高齢化、その課題。家族の経済状況。年金、生活保護世帯が増加。低所得者層にスライド。健康状態や人的資源も悪化。ケアの中身。資源条件。親がより高齢になるにつれて意識も変化。病院にいるのが良いという意識が増大。5年以上の長期入院者も増大している。家族の経済条件や健康条件が悪化、退院可能性が低下して入院の固定化に。親以外で障害者のケアを担うきょうだい世帯は?ケアを継続、連続型。不連続型。非連続型。不連続型がもっとも多い。引き続きケアをしてくれない。退院可能性も顕著に多い。病院が生活の場となっている現状。きょうだいによるケアはそれが前提。地域生活は扶養を前提として成り立っている。でないと入院に。選択肢が無い。第三の選択、地域社会が基盤となる政策に欠ける。同じ対象者に2年置いて2回調査。1時点目の調査と2時点目の調査。2年の間の家族の経験、イベント。21項目の内1.86項目。病気事故が最も多い。主な稼ぎ手であれば収入が減る、医療費も高い。死亡も7%。障害者に関するイベント。11項目の有無。3.12項目。家族の困難な状態は慢性化している。家族の不安が拡大する累積現象。関連もしている。家族が障害者にとり必要な支え。地域福祉やコミュニティケアが重要。
障害者と家族の関係についての課題。社会的排除。失業などにより経済的困難に直面し、社会参加ができなくなり周縁へ。家族の関与、家族が社会的に排除。互いの人生に影響を与え合う関係。障害者が社会的に排除されるのに家族が関与。家族境界の外部へと。就労への強い期待。家族の受け入れ拒否。入院の固定化。意識を規定している要因は?拒否意識を持つ背景。家族の不安。退院後の受け入れに躊躇い。病院か地域かの二者択一。就労に強い期待。家族の積極的働きかけ。障害者の生きられた経験を背景とするものではない。症状が不安定化する。標準とされるライフコース、スティグマ化された精神疾患。家族の囚われ。家族が障害者を過剰に保護。家族境界の内側への囲い込み。母親。情緒的に深く結びつける契機が近代家族に。障害者は家族で保護を。ケアに関する全責任が母親に。コミュニティケアへの移行が、地域社会への閉じ込めに。家族が抑圧的存在に。家族自身も社会的排除の対象になりうる。精神障害の研究は精神医学の領域で。あくまでも円滑な治療過程の為の。家族病因論。社会学では家族を生活する主体として捉える。家族に病気の原因を見出す、家族をストレスの低減要因として。様々な生活上の困難。長期化に伴い親の環境は劣悪に。ストレス状況の発生に関与。スティグマ。家族の生活や人生にも大きな影響。他者にとり否定的に捉えられる属性。スティグマを持つ人と社会構造上関係を持つ人も。家族親族関係が含まれる。不名誉が家族に波及。精神科通院歴の持つ犯人についてのマスコミ情報、育て方がネタになる。ホフマン。家族も事情通に。家族関係が外部社会へ閉じてしまう。精神障害に関するスティグマの問題。偏見の解消を。
精神障害者の家族の実情。家族支援。家族が必死に支えている。ケアする家族の人生の支援の仕組みを。家族の現状。精神保健福祉。在宅治療を支える仕組みはない。75%が家族と同居。精神科に受診しない人も少なくない。医療にかかるまでに1年8ヶ月、安定するまで18年かかっている。本人と家族の2つの人生を支える仕組みを作るのが課題。家族会活動。歴史が古い。昭和30年代からあるものも。なかなか他の人には話せないことを。全国で1200くらいある。支え合いと助け合い。体験を話し合って。学び合い。社会的な運動。社会の仕組みを広げる。自分の家族が病気になり辛い体験、しかし皆笑っている。自分たちは笑ってもいいんだ、将来に希望が持てるんだ。だいぶ救われる。みんなネット。全国組織。全ての都道府県にある。様々な国への家族の要望。研修会の開催。国レベルの働きかけ。参加を希望する場合は?保健所や地方自治体へ。主治医や看護師、精神保健福祉士に。
家族が中心的な存在になり続けるのは問題。家族関係は自己決定や社会参加を妨げる可能性が。家族の個人化現象。個人にとっての選択肢。家族のメンバーに自己犠牲を押し付けるのではなくて。精神障害者にも負担となる。自発的に共生を望めるような地域社会の体制が必要。扶養の在り方を前提とするのではなく。

 

臨床家族社会学 (放送大学教材)

臨床家族社会学 (放送大学教材)