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古代の史料(4) -木簡と金石文-(日本史史料論第5回)

研究過程は歴史に学ぶ時こそ明確にさせないといけない。実証抜きの文章がザラにあるので。

 

木簡。中国では紙が発明される前に。竹簡。紙や竹を用いる。朝鮮半島を経由して文字を書く文化が。文字としては3世紀に一文字だけ。文章を書くようになるのは5世紀以降。紙と木を両方使う文化。風雨に晒される場合は紙よりも木のほうが向いている。紙よりも安かった場合も。木簡という言葉。竹の札を意味する。日本では木だけを素材とする。学術用語として定着。「漆紙文書」。乾燥地帯では木材が自然乾燥して残されるが、日本では条件が必要。水分が供給され続けて表面は空気から遮断。井戸の跡など。古代においては捨てられたものがたまたま残ったものが殆ど。61年に奈良の平城京跡で40点が発見。木簡学会の設立。韓国でも。日本の木簡の文化は中国から。韓国と共通点が。形態や内容。形式番号。古代から近代に至るまでだが、主に木簡を。中世や近代は厳密に当てはめるのが難しい。長方形の原型。特化した形態になっている場合も。作成や加工のされ方も重要。書かれている内容と関連。内容による分類。文書木簡。付札木簡。荷札木簡。付札木簡。呪符木簡。他にも色々。使用目的に沿った加工が。043形式。封緘木簡。切り込みがある。紙と比べると情報を書くスペースは大きくない。一点ずつからの情報量は多くないが、他の木簡と関連して。どのように使われて廃棄されたかを。比較検討を。木簡の利用は古代に限らない。近代の遺跡でも。紙に文字を書く行為は増えてきているが。中世や近代になるほど文字を記す機会が拡大する。現代では木簡毎に、近代の木簡が圧倒的に多い。「木簡研究」。木簡データベース。
木簡の資料としての特徴を。編纂物からでは伺えない様子を。実態はどうであったのか。現物がそのままで残った生の資料。大部分が捨てられたものであること。ゴミは時代を移す鏡。簡単に捨てられてごみとなるが、木簡はそれが残ったもの。ありふれた日常のコト。載せるべき情報が選択されて残されているので、ありふれた情報が拾われることは多くない。土地の権利の為のもの、意図的に。歴史的に過去の日常を。正倉院文書。漆紙文書。出土文字資料。古代社会の実態。平城京跡。全国から多くの物資が。荷札木簡。物品が都で消費されると捨てられる。律令制下。男子に調という負担が。調の物品が贈られる。どの国のどの郡のどの里の。どのような物資でどれほどか。調を集めるのはどのような単位でか。沸の物品。律令には定められていないが、延喜式には見えている。どのように奉納されているか。個人の負担ではなくて行政単位や島などの単位で。房総半島からアワビ。塩の荷札。備前の国は鉄を原料にした鍬の先。交代で沸が中央に。生鮮食料品。出雲の国からワカメ。文書木簡も。長屋王の屋敷跡。非常に長いゴミ穴から三万件以上の。コメの支給記録。運搬者など。穴が空けられているので紐で整理した?コメを支給する責任者。銅製品の技術者。長屋王の屋敷での日常。地域社会の実像を掴む。支配の末端の状況が。いわき市の木簡。郡司が発した命令。二尺前後の長さが慣行。里刀自。取り仕切る女性。田んぼの田植えの為に。女性が中心となって労働徴発を。様々な事例が増えると色々なことが。
別な素材。金属や石。金石文。日本でも江戸時代から盛んに。資料集も。金属と石に文字を記すのは簡単ではない。特別な目的の為に。頑丈な素材として長年残るのが期待される。古墳から出土される鏡などに見られる。象嵌。銀銭や金銭。眩しいほどの光沢があったと考えられる。稲荷山古墳。

 

日本史史料論 (放送大学大学院教材)

日本史史料論 (放送大学大学院教材)