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日本史研究と史料(日本史史料論第1回)

ゼミで冷や汗をかくのは民法も共通だった。まあ私は脱落した訳だけど。真面目に勉強するのが大事なのだろう。今更ながらだが。

 

五味文彦。史料の分析で歴史的事実の解明を。史料の2つの側面。日本史学の対象となる史料は史資料を。如何に読み解くか。研究で必須。歴史学は歴史的事実の解明を目指す。史料は多種多様。その存在形態と使用方法を。史料は大別して情報の媒体の側面から見れば物媒体と記録媒体。遺物や遺構など。地質や地形も。物自体に即した。考古学など。記録媒体としての史料。情報を記録として表現。主には記録媒体を扱う。本来的には物なので物としての研究も必要。銘文。物媒体と記録媒体の2つの側面を。愛知県の渥美半島。渥美焼きの壺。それらの壺は同じような碑銘を。藤原氏何とかなど。これらの銘は何を物語るか。物媒体と記録媒体の解明が必要。極めて関連性が高い。物媒体が紙であればその解明が必要。和紙に書かれていて耐久性がある。古文書や日記のための紙など。雁皮を材料とした紙。高価な紙とされ古文書に使用。どのような形で混ぜ合わされたか。三椏紙。再生紙として宿紙。蔵人が。炭が入っているので。時代が下ると大量に作成する必要。再生紙では間に合わなくなるので最初から炭を。黒々としている。日記の用紙には再使用も。しばしば問状を日記に。描かれた物媒体の研究も必要。色々と考えるべきことが増えている。最初に記録媒体を中心して物媒体も加味する。
歴史書を読む。歴史を記した。過去の歴史を探るには必要。日本書紀など六国史。国が編纂したので古代の政治史には欠かせない。10世紀になると編纂しないので個別に歴史を探り。日記などの史料を用いて。仮名で記された歴史書。大鏡などの歴史物語。何時誰がなどの解明が必要。扱いづらいことも。著者が属する階層の考えがあるので史料の価値は高い。愚管抄など歴史を論じる史論。思想や歴史観が。史料が新たに発掘されることも。合戦の記録を。陸奥話記に始まる軍記物語。将門記や陸奥話記。諸国からの報告を用いられているので事実を探る上で信頼性が高いが、後の軍記物語では吟味する必要。時代のものの考え方が反映している。歴史書の経緯。鎌倉幕府の武家の年代記。築いてきた政権の歴史を。参考となる事柄を編年で。増鏡なども。南北朝時代では様々な軍記物語が。目的が何であるかなどをしっかり把握する必要が。戦国時代。外国人による歴史。フロイス。史論の叙述も。頼山陽の。日記を中心した資料を用いての史料。徳川日記。藩が中心になって。歴史書が沢山。琉球王国。中山世鑑など。identityを求める。近代になると史論を。明治政府は歴史の編纂を。各県や市町村が歴史書の編纂を。企業も歴史を。多方面で歴史書が。大正天皇実録なども。
古文書と日記の読解。時代により扱い方が違う。古代と中世は読み込む必要。近世以降は大量に。先ずは古文書を。近代になると史料の扱い方が異なる。読解する上での基礎。紙に漢字で書かれているので紙の性質を。本文が書かれているのを表。文書は相手に意思を伝達するので相手により書き方が異なる。書き出しや書留に着目。東大寺衆徒の訴え。相手に丁重に対応。途中でなになにのこと。事書。内容の概略が記されている。引用文。相手との関係を物語るのが差出人がどの位置に署名を加えているか。花押が何処に加えられているかで関係性が。相手は返事を書くが急いでいる場合は到来した文書に返事をすることも。対応箇所に書き込むなど。到来した文書を整理するのにメモをしたり、端裏書。如何に扱われたかのヒントに。巻子本。右から左へと巻き込む。巻物。関係者の顔が加えられる。巻子本、冊子本。紙を2つに。現在のノート。折本。使用された文字は漢字と仮名。多く仮名を用いたのは女性。漢字で表現し難い口頭表現が用いられることも。藤原定家の日記。断続的に仮名で記されている箇所が。
文章を見直す必要もある。控えの文書。写本。証文を作成。土台。どれに該当するのかは現物にあたる必要がある。初心者はここで躓く。草書体で。活字本と対照させて覚える。変体仮名も存在する。くずし字辞典を元に。過去の人の声を直接聴いてみようと。博物館に行けば必ずあるので、取り組むのも良い。
その他の史料。地域によっては文献がないところも。地名が役に立つ。記憶が刻まれている。日本の起源を探る古事記。諸国の風土記。起源について詳しい。土地の開発が進められて条里制などが。地名が沢山。険しい山奥にまで。経済的文化的社会的に。土地を根拠としての武士。新しい地名も出来る。かつての地名が消滅している場合も。地名研究の意義は大きい。きちんと調べなかったり民間伝承を信じたり。近世には色々な地誌が。しばしば適当な解説もある。地名辞典を片手に言葉遊びの域を脱したものを。先ずは地名を集める。訪問して聞き取りを。必要な情報を書き込んでいく。伝承なども。広く事典類で調べる。各種の地名辞典を。文献が多くとも見落としがちなものが。絵画史料。まだ文字がない時代。中国の歴史書。魏書など。歴代の中国の王朝の史料を。朝鮮の正史も。ヨーロッパ人の宣教師。キリシタン関係史料が。当たり前のことが記されたりする。
私の史料体験。初めて古い史料に接したのは母の実家で小学生の時。キリシタン禁制の高札。江戸時代の生活の一端が。大学に入って日本史の研究を。房総半島の民家を。堅牢な作りの倉に。出された村の文書を読む。歯がたたないので先輩に教えられながら読む。候。点しか見えないのに。すぐに飽きる。他大学の学生が一生懸命読んでいるのを見て感心する。飲んで騒いでいる時に夜ひたすらに読む。先生から伝えられて懸命に読むと形だけからコツがうっすら分かるように。その後機会ある度に文書に。初めての歴史の演習。全ての期間のゼミに。中世のゼミで最初に発表が。先輩も居ないので我流で。担当部分を読み始めたが問題点を探るのは不可能。指導を受けつつ担当箇所を。分かりませんの連発。空白の時間が。いたたまれなく。次回は見事な発表を。真剣に勉強しようと。古本屋で見つけたら2ヶ月分のアパート代に。元を取ろうと必死。次は古代のゼミ。何度目かのゼミだったので型どおりに。中世史の研究を志す。全てが新鮮に。史料をしっかり読むということ。様々な解釈が。1つを選ぶのでなく様々な可能性を。

 

日本史史料論 (放送大学大学院教材)

日本史史料論 (放送大学大学院教材)