アランは書く。「讃嘆の主要な点は、讃嘆によってわれわれは、人類や自己自身に対して好意的となることである。」確かに良い事柄しか讃嘆しないから、感情面では好意の方に傾くだろう。この後に続くのは、「人間嫌いは讃嘆に対する用心である。」まあ他人が嫌いなら、讃嘆することはなさそうにも思われる。では自然を讃嘆するのはどうか?精緻な自然を褒め称えたことのない人は居ないだろう。それは人間嫌いにも言えるのではないか?それとも自然は讃嘆するべきものではないのだろうか?そのことが自然破壊に繋がってはいない?まあ人間関係の方が生きるには重要なのかもしれないけど。