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別れと遺族支援(家族生活研究第12回)

自死をするべきでないのは頭ではそう考えるけれど、心が暗闇に囚われてしまったらどうなのだろうとも心配になる。

 

清水新二。別れと遺族支援。
人生には出会いもあれば別れも。大切な人をなくした喪失と悲嘆。日常生活にも支障を。悲嘆と回復。自死遺族の場合。課題を理解し社会的対応についても。
曖昧な喪失。モス。家族社会学者。さよならのない別れ。曖昧な喪失。その人にとりかけがえのない。家族との別れ。別れはさよならはつきもの?サヨナラにも別れが。しかしそうでない場合もあり様々。明確なサヨナラがない。酷く困惑する。人生時間が止まったり。戦場での行方不明の兵士など。本人の所在情報が全く無い場合。心理的には存在していると。ベトナムとカンボジアで行方不明の兵士の家族に。別れのないサヨナラ。認知症の妻。植物人間に。別れているはずもないのでその人との家族の関係性が定かではない。曖昧な別離。困惑し悩まされる。曖昧な喪失と家族ストレス。誰が家族が定かではない場合にストレスが。家族境界。アルツハイマーの家族。いつ帰ってくるか、家族設計は?判断がつかないまま宙ぶらりんに。周囲の人にとっても不安定で不自然。家族の外との関係についてもストレスが。長期間放置される。飲み会で声をかける範囲も同様に曖昧。家族の間で慢性的に。留守家族の家族ストレスと対処の問題。東日本大震災。甚大な家族被害が。想像を超える形でサヨナラのない別れが。不安や葛藤悲嘆が大規模に発生。まだ生きているか死者なのか。予期せぬ当惑とストレス。被爆地域の住民も。家族員が故郷に置き換わった場合を。諦めるべきか?思い決断。高齢者にとり自分自身である故郷。人生の喪失に。曖昧な喪失とは別に。
明白な別れでも関係が不安定に。その事実を共有するのにギャップが。自死遺族の場合に。不条理で死因を隠される。封印された死。自死遺族が直面。なぜ先に逝ってしまったのか。強い自責感を。突然の不条理な別れ。ときに人生時間が止まる。悲嘆、否認、自責感。自死の場合は曖昧で理解できない。到底理解できない。大切な人を失う死亡は例外なく悲嘆を。何かの間違いではないか、事実の否認。オーバーラップしつつも自死遺族には特徴的な自責の念。自身や死んだものへの怒り。自死遺族の場合は三重苦に。周囲との関係から一層強められる。語りたいが語れない死。封印された死とも呼ばれる。自死は遺族を前に避けられる話題。周囲も当惑する。自死遺族自身も語ることを自ら放棄する。両親に話すと至らなさを非難されたりする。なぜ放っておいたのか。誰にも語るまいと真実を閉じ込める。子供にも話さないことが。遺族自身にも理由の一端が。社会の態度を共有していたのも事実。周囲とのぎこちない関係。悲しみを他者と分かりあえない。心の痛手から回復して社会生活を。喪の作業をしっかり踏まないと。現実を受け入れるには多大なエネルギーが。悲嘆の作業。死者との絆を再整理。フロイト。大切なものを失う喪失体験。悲嘆や別れは自然な反応。隠さない。欠落すると病的な悲嘆に陥りやすい。悲しみも喪も。不条理な出来事を受け入れる。安全な環境で話したいときに語る行為を通して整理し直し物事の積極的側面に気づく。大事な語りを封印されてしまう。
何故自死は封印された死として?歴史的研究。長い間社会で自死は非情な扱い。キリスト教では自死は罪悪なこと。以前は埋葬してもらえないことも。イギリスでは刑法犯と。今でも忌避が。ゴシップの種に。真相を隠される。秘密を守ることで牢獄に繋がれる。いのちの電話。イギリス・ロンドンでキリスト教系の民間ボランティアが。周囲や社会が示す忌避が関係。苦しみを語りたいが出来ない。自死念慮や孤立感、自死遺族の悲しみを語る機会を提供する。そもそも死にまつわることを忌避してきた。死生学。終末期医療。そうした僅かな例外を除いて。あまりにも専門学術的なものも。現代社会は右肩上がりの社会を追求。死のテーマは相応しくないと、裏舞台に。死と向き合わない現代社会。人口動態統計。日本の乳幼児死病率は向上。出産や死亡はほとんどが病院で。出産が自宅。胎盤が置かれていて追い払われた。生々しい日常の情景。死もまた日常のありふれた。昭和初期では15歳までで4人に1人は亡くなってしまう。結核や感染症など、脆く奪われる。高い死のリスクに。現代は直接目にすること無く生活している。日常的生活場面では死一般について回避。自死は社会的に抑圧されていて、語ることが憚られる。封印される。情緒反応も歪められる。2,4%の成人は自死を試みたことがあると調査結果。親しい人間が自殺した人は25%以上。想像以上に自死は身近で発生。自死の実態。平成10年に自死者が3万人を越える。10年連続3万人を越える。奈良市の人口は30万人と少し。自死遺族の支援問題が浮上する。中高年男性の自死の急増と。その数だけ遺族が発生している。遺族の意味。英語でサバイバー。自死遺族の場合生き抜いたとは?悔恨や見捨てられ感。厳しい社会的な。孤立感を。ココロの中に封印をする。封印仕切ることが出来ないのが現実。忘れることはない不条理で辛い。周囲からのサポートもなく人性を歩み続ける。後追い自殺も少なくない。体験と困難さから生き抜いた人。自死遺族のニーズはどのように?もう一つの自死問題。

 

家族生活研究―家族の景色とその見方 (放送大学大学院教材)

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封印された死と自死遺族の社会的支援 (現代のエスプリ no. 501)

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  • 作者:清水 新二
  • 出版社/メーカー: 至文堂
  • 発売日: 2009/03/12
  • メディア: ムック