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水の化学(現代を生きるための化学第6回)

世の中の物質の性質を知るには、どうも高校理科の知識より大学教養課程の知識が必要らしい。先は長い。

 

藤野竜也。水の化学。池田亜希子。化学物質が環境と生活にどのように関わっているか、関連する技術は。放射線の化学。発電所やエネルギー。身の回りで広く使われている高分子。
水の化学。水は生きていく上で最も重要な物質。身体のおよそ60%は水。身体だけでなく気候の変動や対流圏や成層圏などの大気も決定。月に水があるか?地球上の水の殆どは海水でまず飲めない。淡水は2.5%程度。採取が大変で簡単に飲料に使えない。飲水として使えるのはごく少数。地球上のすべての水をドラム缶200リットル1つに。0.015%なので30リットル。極めて少ない量である。この極めて少ない水もも等しく存在していない。世界の平均降水量は800ml。雨が必要だが、世界の平均降水量の2倍量が日本で。季節ごとの変動が激しいが、世界と比べて飲料に使える水が比較的潤沢。雨が全く降らない街も。そこでは飲料水の確保が非常に大変。雨の少ない地域でどのように?雨の少ない地域でも手に入る。海水。そのままでは塩の濃度が高いので適さない。海水から塩分を除く脱塩という方法が。脱塩の方法には2種類。蒸留。海水を沸騰させて出てくる水蒸気を集める。水の化学的性質を。他の物質に比べて蒸発させるために大きなエネルギーが必要。蒸留には高いエネルギーコストが。経済的に可能になるには安価なエネルギーの地域に限られる。逆浸透圧法。浸透圧とは濃度の違う膜を通して低濃度から高濃度に。ナメクジの退治法。塩を振りかける。このことも浸透圧を利用。体内から塩の方に水分が移動してナメクジの身体が干からびる。海水と淡水を膜を通して。海水側に圧力をかけて水の移動の方向を逆にして海水から淡水に。サウジアラビアではペルシャ湾の海水を逆浸透法により国全体の50%の飲料水を賄う。水が生活に重要なのはなぜか。水が様々な物資を溶かす溶媒としての性質を持つ。均等に混合物を溶液と。水が溶媒であるものを水溶液と。水は身体の部品の多くを溶かすことが出来る優れた溶媒。血液は様々な化学物質が溶けている水溶液。酸素はヘモグロビンと結合して血液中に溶ける。栄養分は各細胞に。老廃物を外に捨てる役割も。身体の化学的バランスを保つ。生命維持に欠かせない水であるので、飲料水が汚染すると大変。特に重金属が問題。僅かな量の摂取でも影響を。%は100分率。PPM。百万分率。PPB。十億分率。具体的に1リットルの水の中に1マイクログラムの物質をPPBと。市販のミネラルウォーター。ボトルのラベルにある物質。カルシウム。水1リットル中に3から15PPM。ナトリウム。4から10PPM。カルシウムやナトリウムは必要なミネラルなのでPPMという濃度で含まれていても全く問題はない。物質によってはPPMのレベルでも重篤な健康障害に。鉛。僅かな量の摂取でも子どもの脳神経を脅かす。鉛はPPBのレベルで規制。東京都水道局の水質基準。ガドミウム。3PPB以下。水銀。0.5PPB以下。鉛は10PPB以下。鉛を使った古い水道管に含まれる水に含まれることが。有機物や副生成物、色味など様々な項目につき検査をして安全性を確保して供給している。
水道水がどのように供給されていて安全性の確保がなされているか。水道事業団の事業の内容。現在の給水件数は概ね7万件。約17万人の市民に。普及率は99,2%。井戸を使っているところもあるが。毎日送り出す水が家庭だけではなく学校工場商店などに。水源。坂戸浄水場など。自己水。浄水場については周りの井戸各10数個から汲み上げて濾過した水を。全体の20%。県の事業での芳実浄水場で浄化された水を受け入れる。全体の8割。河川水。組み上げた井戸の水を着水井に集めて浄化する。最終的に塩素を使う末端の家庭での濃度。自己水の方は井戸から汲み上げ着水井に。塩素を注入して消毒濾過効果を。時間とともに低下するので遠方では24時間くらいかかる地域もあるので0.4PPM以上に。大体各家庭で呑んでいただいているのが0.4から0.5。自己水、井戸。水質的に安定している。1年間で15度16度。水温については冬は暖かく夏は冷たく 河川水。ダムから。雨が降ると沈殿させる薬を多く入れて濾過させる。活性炭を入れたり。気候により大きく変わる。温度については冬は2度。夏は25度くらい。
微生物による汚染を防ぐために0.4PPMの。ブレンドして。地下水は年間を通して安定。地下水は鉄とマンガンが多いので取り除く。多いままでは渋くて飲めない。安定に供給するためには施設の耐震化も。水道管には耐震管を使い伸び縮みして抜けないように。使い終わった水を排水として。生活排水や工場からの排水を。下水道組合に。石井水処理センター。
下水道。下水道法に沿って。目的は公衆衛生の向上など。下水道の整備で住んでいる人が快適な生活を。使った水をきれいに処理してから流すので水域を保つ。定義。主に市街地における下水を処理。排水施設の大半が暗渠。市街地における雨水を排除するための下水道。放流。下水をどのように浄化しているか。その量。各家庭で使われた生活排水。道路下の汚水管からセンターに。ポンプ塔で大きなゴミを取り除く。2時間かけて重いものと汚泥に分ける。活性汚泥を混合させて空気を送り込んで分解。標準化汚泥法。最終沈殿池で分離。上積みになった水を大腸菌などを殺菌して一級河川に放水。1日の流入。2つの水処理センター。25メータープールの86倍や108倍が処理能力。反応タンク。流入と入出でどれくらいきれいに?水質指標のBODで判断。流入については1リットルあたり200ミリグラム以上。生物処理をして放流する時は5.7ミリグラム。事業の社会へのアピール。下水道の機能に大雨による侵害を防ぐ。昭和36年9月10日に埼玉県で下水道の日。その時期に見学会も。
活性汚泥法。反応タンク中で微生物で浄化。BODの指標で評価。浄化前でBODの値が206ミリグラムだったのが5ミリグラムに。
物質の状態。固体液体気体。物質の3態。分子量で決まる場合が多い。窒素酸素二酸化炭素。常温常圧下で気体。分子量が78のベンゼン。常温常圧下で液体。グルコースは180。これは固体。分子量が大きくなるにつれて変わっていく。水の分子量。H2O。18。水は身の回りでどのように。液体。なぜ?水の持つ特殊な性質。水は酸素原子と水素原子が2つ。原子対は共有されていて共有結合が。原子は均等にではなく酸素原子の方に惹きつけられている。電気陰性度。惹きつけ合う力。水分子のOH結合。3.5。水素原子は2.1。差し引き1.4の差がある。OH結合をするのが酸素側に引き寄せられている。水分子が2個接近。電化同士には引力が。部分的にプラスに帯電している水素原子。水素結合。水の特異性を作る。水素結合によるネットワークを。見かけ量は巨大な分子として。沸騰させるためにはネットワークの切断に大きなエネルギーを。100度の高い沸点。全く水素結合がなければおよそマイナス75度で沸騰する。直ちに気化することに。フッ化水素やアンモニアなど。沸点はそれぞれマイナス33度とマイナス19.5度。水素の電気陰性度は2.1。差は1.9となりOH結合よりも偏りを持つ。フッ化水素の沸点は19.5度。違いは分子間に働く水素結合ネットワークの差。フッ化水素は他の2個と。この水素結合は水が凍るときにも影響。氷の上でのワカサギ釣り。他の4個と規則的な結合。氷は水に浮かぶ。殆どの物質は固体の方が液体に比べて重い。水は例外的。水素結合を作るのは3つだけではなく、酸素窒素フッ素原子。タンパク質や核酸など大きな物質を安定させるために。DNAを構成する2つ3つに水素結合が。二重螺旋状に。大気の構造も水が大きく関係。水の持つ熱を吸収したりする熱容量の大きさ。熱容量、比熱。水の比熱は1。アンモニアを除いて最大。大きなエネルギーを必要としたり外に放出したり。大気の構造は大気の温度分布で。水蒸気が含まれると液体になるときに蒸発熱を。大気の温度。高度15キロメートル付近で勾配がなくなる。地表付近の対流圏と成層圏を分ける。圏界面。熱の移動。潜熱輸送。
水は科学的に特殊で生活に密接に関連。

 

現代を生きるための化学 (放送大学教材)

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