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自立高齢者向けグループリビング「えんの森」(暮らしに活かす不動産学第11回)#放送大学講義録

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最近では、高齢期の住まいとして様々な選択肢が登場しています。その一例として、グループリビングという住まい方があります。今回は、埼玉にあるグループリビング「えんの森」をご紹介します。

こちらは老人ホームでも、サービス付き高齢者向け住宅(通称「サ高住」)でもありません。NPO法人暮らしネット・えんが運営する新しい高齢者用の住まいです。この法人は、ホームヘルパー事業、介護保険のケアプラン作成、認知症の方向けの小規模デイサービス、認知症の高齢者用グループホーム、そして民家を改修した小規模多機能型ホームを運営しています。

2011年には、グループホームの隣に、高齢者が健康なうちから一緒に暮らし、お互いに助け合う住まいが誕生しました。

入口を入ると、1階にはみんなで弾けるオルガンのあるアトリエやお風呂があります。2階にもお風呂とゲストルームがあり、各階には個室が設けられています。広いリビングでは、皆さんが一緒に夕食を楽しむことができます。

代表の小島さんにお話を伺いました。

「高齢者用の住まいには色々な形態がありますが、こちらのグループリビングはどういったものなのでしょうか?」

「基本的に自立していて、自分の意思がはっきりしている高齢者のための住まいです。ここはあくまで集合住宅であり、基本的にサービスの提供はありません。ただし、夕食を一緒にとることで連帯感を形成します。必要なサービスについてはケアマネージャーと相談するか、当法人にご相談いただければ支援が可能です。」

「各入居者がそれぞれの部屋を借りて暮らし、必要なサービスは在宅と同様に外部から受けることができるのですね。」

「そうです。その通りです。」

このように、グループリビングは高齢者が自立して暮らしながら、必要に応じて支援を受けられる住まいです。