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物理学と数学の関係をわかりやすく解説(初歩からの物理第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

ええと、ここにはまだ数式は出てきていませんね。

そうですね。見たところ、6つの原理がそれぞれ独立している印象ですが、やはり心配なのは数式がたくさん出てくることや、その取り扱いについてです。その点はどうなのでしょうか?

そうですね。実は、ここに出てきている原理というのは、すべて数式で表すことができます。それについては、この科目の中で徐々に扱っていくことになります。ただ、物理学というのは、結局人間が自然と対話していく学問です。相手が自然ですね。これが人文科学と異なる点です。人文科学は相手が人間ですが、物理学は自然を相手にします。

自然というのは、言葉で直接答えてくれるわけではありません。「なぜそんな動きをするの?」と尋ねても、自然は答えてくれません。そこで、自然の振る舞いを読み解くために、私たちは原理を使い、その原理をもとに自然と対話しなければならないのです。その対話に使う言語が数学なのです。これは、気持ちを伝えるのに言葉を使うのと同じことですね。つまり、徐々に数学を使っていくことになるわけです。

ガリレオやニュートンが確立した近代科学の方法においても、数学は基本的な言語となっています。ただし、いきなり高度な数学が必要になるわけではありませんので、その点はご安心ください。