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ニュートンとガリレオが築いた近代科学(初歩からの物理第1回)#放送大学講義録

ーーーー講義録始めーーーー

 

先生、先ほどガリレオやニュートンが確立した近代科学についてのお話がありましたが、それはいつ頃確立されたのでしょうか?

はい。私たちは彼らが築いた基礎の上に立って学問を進めていますが、その時代は非常に重要です。ガリレオは主に16世紀後半から17世紀前半に活躍し、ニュートンは主に17世紀後半から18世紀初頭に活躍しました。ニュートンが確立したのは、実験と数学的分析を用いて自然現象を理解する方法です。ガリレオが物理現象を実験的に研究し、ニュートンがそれを理論化して発展させました。

例えば、「どれだけの時間が経過すると物体がどれだけ進むか?」という問いに対して、時間と距離を測定し、その関係を数式で表すことが大切です。ニュートンはこの手法を理論としてまとめ、運動の3法則万有引力の法則を確立しました。

象徴的な例として、ニュートンの有名な著作『Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica』(1687年)があります。この本には、物体の運動が地上でも天体でも同じ原理で説明できることが記されています。地上の物体が重力で落ちるのと、月や惑星が地球の周りを回るのが同じ原理、つまり重力によって引き起こされているのです​。

ニュートンが達成したのは、スケールの違う現象が**1つの原理(重力)**で統一できることです。これは、地上の現象と天体の運動を結びつけたことで、よく「地上と天体を統一した」と言われます。