F-nameのブログ

はてなダイアリーから移行し、更に独自ドメイン化しました。

労働市場と外国人労働者(コミュニケーション学入門第10回)

要は人材不足だから受け入れるという発想から抜け出ていないのではと感じられる。

 

根橋玲子。大橋理枝。日本で働く外国人。なぜ外国人が増加傾向か、どういう問題があるか。日本は90年代から移民が来る社会に。戦前は出移民国だったのが。登録外国員数は256万人。半数が働いている。日本に仕事があるから?雇用情勢が改善。在留資格の緩和。
90年の改定は日系人について。ブラジルなどの国から。90年以降も入管法の改定が。10年の改定で技能実習。高度専門職。介護の資格が。技能実習。元々は50年代に発展途上国から受け入れを。日本の景気が良くなり人手不足に。対応するために研修という資格が創設。一定の評価を得れば。中小企業の安い労働者の供給に。制度の悪用で過酷な労働条件になりプライバシーの侵害や人権の問題に。10年の改定で技能実習資格に。技能実習生は安心して打ち込めるはずだったがそうなっていない。労働移動の自由がない。自分で選んで仕事を変えたり出来ない。滞在期限も更新できない。労働条件の向上を求めることが難しく、最低賃金レベルで働いている現状。法律の改定より運用の徹底が。15年の高度専門職。高度外国人材のために創設された。高度外国人材。国内の資本労働と補完関係にあり代替することが出来ない。イノベーションをもたらし労働市場の発展にもたらし効率性を高める。余人を持って代えがたい。3つの分類。高度学術研究活動など。高度専門技術活動。自然科学などの。高度経営管理活動。資格に先立ち12年にはポイント制度が。学歴年齢職歴などにポイントが、優先的に付与される。12年の導入時には最澄5年間の在留期間が。狙い通りに高度人材は増加しなかった。高度専門職。永住許可申請の期間につき更に緩和を。グリーンカード。高度人材の積極的受け入れを。17年9月時点で9700人余り、22年までに2万人の認定を目指す。留学生30万人計画。08年に文部科学省らがグローバル戦略の一環で優れた留学生の獲得を。20年を目標に。留学生を育てて卒業するときには高度人材として日本で働いてもらう。留学生を高度人材の卵として。官民一体で重点的支援を。将来的な日本での就労や永住権を。日本で働く外国人も増えている。17年に創設された介護の資格。介護福祉士の資格を有する外国人が介護などの業務に従事。養成施設を卒業して資格を持つ者に。介護の資格。留学生として入国して養成施設で学び国家資格を。日本で就労する人が増えている。資格外活動としての就労。コンビニや飲食店のバイトとして貴重な戦力に。
日本に外国人労働者が増えている要因。身分に基づく。自由に好きな職に就くことが出来る。日本人の配偶者を持つ者の。国際結婚。外国人妻の方が圧倒的に多い。中国やフィリピンが上位。長らくフィリピン人が多かった。フィリピン人の就労。00年代にかけてエンターテイナーとして日本に入国。しかし人身売買という批判を。厳格化して入国者は大きく減った。日本人男性と結婚した者も少なくなかった。ケア関連分野、介護や家事労働など。教育斡旋を。新たな担い手として期待されている。祖母が一時お世話になった介護士にもフィリピン人が。介護職の他に他の国でも家事労働が。誰かに手伝ってもらいたい?一度散らかると元に戻せない。子供が小さいときには1人ではやれないのでお手伝いを頼んだり。日本人の家事労働者が少なくなっていて、何件も抱えている。家事サービスの会社も外国人雇用を考えている。シンガポールやフィリピンでは家事代行サービスに外国人が。日本人は保守的で他の人に入ってくるのを問題視。内閣府が15年に家事支援外国人受け入れ事業。家事支援活動を行う外国人を受け入れる。大都市圏で解禁してフィリピン人の雇用を。現地で採用して研修したり。永住権を持つ人、来日する人の指導役も。フィリピン人は英語が話せるので人気がある。フィリピン人の女性は外国で働く人が多いが、家事労働が最も多く、日本は待遇が良いので人気。
技能レベルを上下に並べる。留学が最も下。資格外で働くのが中国ベトナムネパール。技能実習生。滞在期間の制限など。ベトナム中国フィリピン。定住者。多くを占めるブラジルの日系人は三世までしか認められていない。日本人配偶者等。高度人材。高度専門職も可能。図式化して考えると全体像が俯瞰出来る。
今後も外国人労働者が増える。不安定な雇用。景気後退場面での置かれる状況。非正規雇用の解雇。派遣や請負など。国籍は問わないと言っても、日本語が話せないとより雇用が不安定に。大規模製造業の下請けで働く人は南米の日系人。永住権を持っていても不安定。日系南米人。移動をするので日本語がなかなかマスターできない。景気が悪くなると職を失うのは外国人。女性の労働力移動。女性の移動が増えているのは、男性が移動するのについていくのと、近年は女性自身が仕事の為に。家事労働。移住家事労働者は家族の呼び寄せは出来ない。夫や他の家族がする場合もあるが、階層が低い女性がケアをすることも。グローバルケアチェーン。途上国内の下位の階層の。国境を超えた階層化。末端にしわ寄せが。社会的権利を制限。職種が社会的に弱いものに集中。トラブルが多発している。フィリピン人女性。日本人男性と結婚して資格を?しかし離婚すると経済的困窮に。日本人でも貧困に陥るが。フィリピン人が生活保護になることが多い。外国人の場合は社会保険に加入しないことも。法的扶助のネットに陥りやすい。技能実習生は雇用がなくなれば帰国せざるを得ない。高度外国人材の受け入れの議論。政府は受け入れを移民政策ではないと強弁している。永住権を持つ人も居るのに。政府は移民が居ないと。多くの研究者は移民だとしている。容易に排除できる処分可能なものと。選別と排除。在留資格の緩和。ある意味で選別。どういう人なら来てよいか。排除。来る人が。あらゆる外国人は有用でなければ排除しうるようにしている。雇用慣行の違い。日本企業で総合職に。留学生は就職の時に資格を切り替える。日本の企業文化に親しんでいる留学生でも。15年の経済産業省の調査。困難として仕組みがわからない、日本語の試験が分からないなど。世界でも独特の新卒一括採用。複数回の選抜が。日本人学生にとっても複雑。母語以外で試験を受けるハードルも高い。採用時に9割の企業がN1以上と。1番レベルが高い。この他にコミュニケーション能力を。日本人性を求めたりしている。留学生は自分の能力を活かしたいが、企業が求めることに相違が。キャリアパスが分からなかったりするのも定着に問題が。

 

コミュニケーション学入門 (放送大学教材)

コミュニケーション学入門 (放送大学教材)

  • 作者:大橋 理枝,根橋 玲子
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: 単行本
 

 

不安。

関西圏以外に住む人が関西圏に移り住んで衝撃を受けるのは、阪神ファンが何処にでも居るということであろう。スポーツ新聞の一面はほぼTigersであり(スポーツ報知のみが例外だが)、街の彼方此方ではTigersの話題が出る。しかしながら、開幕の頃には期待しても大抵は成績は良くならないので街のムードは沈静化する。誰かから聞いたが、阪神ファンは「阪神不安」でもあるという。勝つかどうかは不安であるから、言い得て妙かもしれない。たまに調子が良いと盛り上がるのも関西圏の特徴である。太古の昔だが1985年(昭和60年)には21年ぶりにTigersが優勝して異様なムードであった。今でも私が高校2年の頃を思い出す。

ここ1年のコロナ禍についての雑感(その1)。

休みの日なのでPCでentryを書こうとして作成画面に向かうと色々とお題が。折角なのでテーマにのることにする。3月3日は雛祭りだそうだが男性である私には縁がない。この1年の変化ということであるが、当然だがコロナ禍についてのことが想定されているのであろう。別のことを書くのも嘘くさい。私のblogに来る方はご存知だろうが、小売業に従事している。急速に感染が拡大して春にはマスクが品薄になっていた。というか厳密には幾ら探しても売っているマスクは無かった。立春の頃にはマスクをしても自分の感染防止にはならないという説が有力であった。ところが感染拡大が叫ばれると、マスクを着用しないことにはお客様からも冷たい視線を浴び営業もままならない。なので従業員は皆マスク着用ということに決まった。それは良いのだが今度はマスクをどうするねんという話である。本部も問題視したので色々と奔走はしたのであろう。各店にマスクが送られて来たので、そのマスクを着用するということに相成った。なおマスクが余ってきたので弊店でも販売することになった。ただその頃は書店やら駄菓子屋に至るまでマスク販売に勤しむことになったのだけど。まだ先は長いが続きは明日に。

 

お題「#この1年の変化

喪失と悲嘆(死生学のフィールド第10回)

絵本の朗読にはキーボードを打ちながら涙が溢れてきた。

 

坂口幸弘。様々なものを失いながら生きる。喪失の連続。目の前が真っ暗に。死別は他人事ではない。身近な人の死に。長生きすれば多くの別れを。夫婦であればどちらかが伴侶の死を。同時に死を迎えることはまず無い。女性の方が平均寿命が長いなどで多いが。平成22年の国勢調査。女性の半数以上、男性の5人に1人が伴侶を亡くしている。夫婦が揃って老後を。死別で生じる悲嘆について。何を感じて何を思うか。何も考えられなかったりすることも。頭の中が真っ白に。葬式をどのようにしたかは覚えていない人も。悲しみという1語では説明できない。気が狂いそうなどの。表し方は人により異なる。大声を上げて泣く、じっと悲しみを堪えて。怒りの矛先が身近な人に向かう。理不尽とも言える怒りが。怒りが自分自身に。罪悪感や自責の念。病気にもっと早く気づいていれば。些細なことでも当人には心残りに。遺族が経験するのは感情ばかりではない。死別の影響は身体面にも。多くは不眠。ぐっすり眠った感じがしないなど。食欲が無くなる。何を口にしても味気なく感じる。日常生活の行動にも。外にでかけたくない、近所の人に会いたくない。不幸な出来事だが負の感情だけではない。長い闘病生活の果には開放感や安堵感も。亡き人との関係や状況は千差万別。悲しめなかったり安堵感などがあるのも不思議なことではない。無理に抑え込んだりする必要はない。死別により生じる感情の多くはグリーフ、悲嘆と呼ぶ。グリーフとは喪失に関する衝動的反応。症候群。グリーフは死別だけでなく他の喪失体験なども。悲しみだけでなく個人差が大きい。同じ人でも時間とともに変化することも。日本語で悲嘆といえば悲しみ嘆く意味に。症候群という意味合いに比べ狭い。狭い意味での悲嘆ではなくグリーフの訳語として。正常な反応。決して小さくはないが、悲嘆は病気ではない。うつ病と似たような症状があるが、基本的に区別される。最愛の人を失ってから後を追うように亡くなることも。死亡や精神疾患身体疾患にかかる割合は増加する。男性の方が女性より死亡率が高い。男性でも若い人の方が。肝硬変なども関係している。死別後にうつ病になる恐れも。うつ病の基準を満たしていた人は1年後では16%。日にち薬。時間は心を癒やす良薬。薄らぐ。死別の悲しみは時間だけで解決できないが、経過する中で心は変化する。悲嘆は直線的に低減するのではない。行ったり来たり、波のように揺れ動きながら低減する。悲しみが消えることはないとしても離れられる時間は増えていく。治りかけた傷口から血が。命日や誕生日、結婚記念日などが近づいたりすると記憶が蘇る。記念日反応。季節の情景と共にありありと思い出される。当日を1人で過ごさないなどの対策を。
悲嘆に関連した概念。慢性疾患による死。一定の時間が。家族や親族らは希望を抱きつつも弱っている様子で悲しみを深める。予期悲嘆。避けたりコミュニケーションが取れなくなったり。死別後の悲嘆を先取りしたものではない。経験したからと言って死別後の悲嘆が小さくなるとは限らない。犯罪被害、自然災害により突然に大事な人を失う。突然の死は残された者に大きな悲嘆を。突然の死であれ予期された死であれ、遺体を見たことで突きつけられる。遭難事故や行方不明者の場合、死んでいるのか分からないことも。曖昧な喪失。長期にわたって不確実な状態に。精神的に疲弊して家族内の対立も。悲嘆を経験しているにも関わらず助けを求めない。遺族ではない恋人や友人、同性愛のパートナー、患者仲間。強い悲嘆を。個人との関係性が理解されず充分なサポートが得られない。医療職や看護職。自責の念や無力感を。支援の専門家であってもケアされるべき悲嘆を抱えることが。公認されない悲嘆。流産や死産。父や母は衝撃を。しかし回りの人に理解されない。ペットの死も深刻な悲嘆体験を。最近ではペットを家族同様の大切な存在にしている人は少なくない。ペットロス症候群。喪に服す。服喪。喪を表す行動。喪服を着る、半期を掲げる。文化や時代により異なる。喪服は時代により白いことも。日本では帰服。四十九日。忌明けまでの期間。帰服の期間。神社への参拝などは控えるべきであるとされる。慣習とは別に勤務先や学校を休んで良いとする忌引休暇。終われば普段どおりの生活に戻らなければならない。引きずらず社会の一員として振る舞うことを期待されている。
重大な喪失の後のプロセス。悲嘆の。段階モデル。ボールディ。無感覚と無心、死後と探究、混乱と絶望、再建。4段階モデル。段階移送モデル。プロセスの一般的目安。普遍的なことと決めつけ選択の余地がないように。課題モデル。一連の課題の達成。死別した人自身による。オーデン。4つの課題。死んでしまい戻ってくることが無いという事実に直面し死を受容。情緒的にも。ときには多くの時間を要する。感情を押し殺したりしないことが重要。亡き人が以前に果たしていた役割を誰かが。変化した自己意識や世界観の問い直しも。亡き人との関係を断ち切るのではなく新たなつながりを見出す。大切にしつつ新たな人類の。二重過程モデル。前提として死別への対処は日常生活の一部。残された人は死の結果として生じる変化にも対応。死そのものへの対象。喪失志向コーピング、回復志向コーピング。生活に向き合う。揺らぎ、喪失志向コーピングと回復志向コーピングは同時並行で。重心が移るとされる。グリーフワーク。概念自体に批判的な。作業という概念は的を得ている。相応の努力と苦悩がなければ達成されない。精神的エネルギーを大量に消費する人生の大仕事。
絵本を紹介。「忘れられない贈り物」。三石琴乃。スーザン・バーレイ。評論社。アナグマは皆から頼りにされている。助けてあげる。大変年を取っていて物知り。死ぬことを恐れていない。肉体が無くても心は残る。後に残していく友達のことが気がかり。長いトンネルの外に行ってしまっても。後一度だけでも走れたらと思うが無理。それでも見ると幸せ。晩に手紙を。不思議な素晴らしい夢を。アナグマは走っている。長いトンネルの中を。どんどん速く走れる。地面から浮き上がったような。すっかり自由になったと感じた。朝、友達は心配して集まった。おはようと言って来てくれない。アナグマが死んでしまった。手紙をキツネが読む。長いトンネルの向こうに行くよ、さようなら。モグラはアナグマのことばかりを。毛布をぐっしょりと。その夜に雪が、冬が始まった。雪は地上をすっかり覆う。心の中の悲しみを覆い隠せない。アナグマの死で皆が途方にくれていた。悲しまないようにするのは難しいことだった。春が来てアナグマの思い出を語り合う。モグラが切り抜きを。アナグマが教えてくれた。しっかりと手を繋いたように。カエルはスケートが得意。アナグマが滑れるようになるまでそばに。キツネはネクタイの仕方を教えてもらった。色んな結び方が出来るように。ウサギの奥さんのうまい料理も初めはアナグマに教えてもらった。焼きたてのしょうがパン。誰にも何かしらアナグマの思い出が。一人ひとりに宝物という知恵や工夫が。助け合うことが出来る。豊かさで悲しさも消えた。楽しい思い出を話すことが出来るように。春の日にモグラはカエルとかけっこした丘に。そばでアナグマが聞いているように。きっとアナグマに聞こえたに違いない。
死別体験では大事な人を失う。しかし沢山の贈り物を残している。プレゼントしたものだけでなく、思い出や教えてもらったことなど全てのことを含む。時間のある時に大切な人と過ごしたことを振り返る。一方でじっくり考えるうちに意外なことに気がつくことも。形のあるものだけでなく形のないものも。今の考え方や行動に影響を。過去の喪失体験を意識的に振り返ることは、今をよりよく生きることに通じる。振り返ることが難しい場合は無理はしないでぼちぼちと。喪失と悲嘆は特別な体験ではない。これまでの経験と照らし合わせながら。

 

死生学のフィールド (放送大学教材)

死生学のフィールド (放送大学教材)

  • 作者:石丸 昌彦,山崎 浩司
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2018/03/01
  • メディア: 単行本
 

 

危惧。

2年前までの話だからつい最近の話だけど、インフルエンザInfluenzaが蔓延していた冬の時期があった。しかし小売業で働いていた私のような人間は、幾ら感染を危惧していても店内でマスクを着用する訳にもいかないのが実情であった。手洗いうがいなどの対策を取った上で、それでもInfluenzaに感染すると一週間ほど休まざるを得ない同僚も居た。繰り返すがこれはほんの2年前の話である。今では逆にマスクを着用しないと勤務も出来ない状況である。昨年の春にはマスクが品薄だったので会社が確保に走り回る事態になることも。今はマスクは大量に出回っているのでそれだけは救い。

緊急事態宣言の繰上解除について。

関西3府県に発令されていた緊急事態宣言が、明日28日で繰り上げて解除されることになった。差し当たり病床の使用率が危機レベルに達しないようになったので、解除するのは妥当なのかもしれない。しかしながら、解除しても大半の人間の生活には変化は無いのではないかと思える。昨年の春の緊急事態宣言では百貨店なども臨時休業したし、弊店もゴールデンウィークgolden weekの後半は営業出来ていない。今回の緊急事態宣言では外食業にピントを絞った対策であった。しかしそれが感染抑止に効果があったのかは研究結果を待つしか無い。もうじき花見の季節だったり異動があったり暖かくなったりと、人の動きが多くなる頃合だが、私はとても遠出をする気にはならない。台湾みたいに徹底的に抑え込むことはしない模様であるし。

情報のリテラシー(2) 社会調査を実施する(市民自治の知識と実践第10回)

既存のもので分析できるならその方が良いけれど、ない場合には自分で調査をする必要がある。そのためにも勉強しておきたい。

 

北川由紀彦。情報のリテラシー。社会調査を実施する。自ら実施。目的、方法、留意点など。社会調査の基本的目的。質的調査と量的調査の2種類の特徴と関係。質的調査、量的調査の注意点。データの分析における基本的処理。
調査の目的。人や集団に直接の働きかけ。反応をデータとして分析して何事かを明らかに。2通り。記述と説明。記述とは対象の状態を。説明は対象がなぜそのようになっているかの法則性や因果関係を。40歳の男性の家事をする分布。生活サイクルがどうなっているか。何故そうなっているか、どのような要因で。社会調査の結果の報告については純粋な記述は殆どない。取捨選択で何らかの説明を含む。状態について記述がなされるのが前提。主な目的が記述か説明か、分析方法も違ってくる。収集して分析するデータ。量的データと質的データ。量的。数量により表される。金額や身長など。性別や自由記述や観察記録や文書記録など。質的データであっても一定の規則により符号に置き換え量的な物にできる。
相対的に少数の対象に。質的調査。ある程度大量の対象者に標準化されたやり方で量的なデータを、量的調査。実際に調査が行われる対象。量的調査では相対的に大きな規模で。主な目的。聞き取りや観察などが。事例の全体像の把握と事例の固有の特徴、固有性の記述が。主観的意図や考え方、主観的意味世界の理解も含まれる。失業者に対する調査。どのように仕事を失い、どのような影響を受けているかなどをインタビューや文書、日記などの分析で。量的調査により検証させるために仮説を。量的調査。量的側面からの把握。対象となった事例の位置づけ。仮説の検証。量的調査では失業者全体の性質。事例において特定のパターンが見いだされた時に、頻度を把握。失業のパターンと年齢、職種との相関関係や因果関係の検証。どこまで一般化が可能か。データ収集。Interview、観察やスケッチ、撮影や文書分析など。収集される質的データの内容も様々。質問も聞き方や内容を柔軟に。量的調査では調査票を用いて回答を記録する。調査員は指示に従って質問をする。勝手に変更することは原則として許されない。構造に沿って設計がされているため。対面、面接形式で。構造化面接。指示的面接とも呼ばれる。主な手法。質的調査。住み込みなどの比較的長期間の。参与観察。文書資料を。ドキュメント分析。量的調査。郵送調査票など。量的調査においては一定の質問文で、一定のデータとして回答を。如何にも一面的だが統計的分析は標準された手続であるから可能に。どのような形式で質問をするのかを充分に吟味して行わなければ意味がない。先行研究についての。質的調査。相互に補完し合う関係になっている。使い分けはその調査の目的が何であるかによる。自分が得ている知識の段階、仮説がどうなのか。社会調査と聞くとまずはアンケート調査?本来は量的調査は検討をして明らかにしたいことが仮説になり明確になってから。仮説が固まっていない段階では量的調査は原則として行うべきではない。
質的調査においての方法、インタビュー調査を念頭に注意点を。調査に関する説明の徹底。調査に関する事項、意義や対象者に選んだ理由、公開の方法などについて同意を。対象は何らかの判断、豊富な知識や経験など。により。インタビュー調査は長期間長時間により、プライバシーに。負担も大きくなる。プライバシーの保護などの説明を。事前準備の重要性。調査のテーマに関して分からないことが多い段階で行うが、準備が要らない訳ではない。文献などで調べておくことが重要。対象者に失礼。インタビュー調査だからこそ聞く機会を逃す。意味がなくなる。
量的調査の具体的な手法の内で4種類。量的調査の基本的注意点を。個別面接調査法。調査対象である個人や事業所等を個々に訪問して調査者が直接対面で質問。調査員で調査票に書き込まれる。本人の代わりの回答を防止できる。補足説明も出来る。不明確な点は聞き直すなどして確認できる。調査員の確保に時間が必要。交通費や日当などで費用が嵩む。誰が調査員になるかで影響を排除できない。対象者が留守がちなどで会えない場合も。留置調査法。調査票を調査対象者に一旦預けて、一定期間後に回収する。直接配布する場合や企業の中で配布してもらうなど。記入漏れがあった場合に確認できる。本人の確証が得られない。回収方法。返信用封筒で郵便で。郵送回収法。郵送調査法。調査対象者に調査票などを送り、記入してもらい返送してもらう。対象者に会えなくても依頼が出来る。対象者本人が回答したという確証がない。回収率が低くなりがち。近年では調査票を送った後で督促するなどして回収率を上げることが。集合調査法。一箇所に集まってもらい回答してもらう。人手や費用が相対的に低くなる。視聴してもらった上で反応を回答してもらうなど出来る。対象が限定される。周囲に居るのでその回答を意識してしまい会場の雰囲気に合ったものに偏ることも。
量的調査を実施するにあたり注意点を。母集団と抽出方法を。標本調査として。その調査の母集団とどのように標本を抽出するか。発表するときにも回収率などの明記を。調査票の作成。自分が何を明らかにしたいのか、必要最小限の。質問文を。ついつい質問文から始めがちだけど、細かいことにこだわり全体像を見失い不必要な質問を。回収率が下がる。そもそもどういった質問項目が必要なのかを。質問を選択肢形式と自由回答形式のいずれにするか。予め選択肢の中から選択を。具体的に単語や文章で答える。統計的に分析するのでできるだけ選択肢形式で。類似の調査を参考に。事前のインタビュー調査やプリテストで検討。複数の選択肢から1つだけ、択一式。複数回答形式。混在する場合には当てはまるもの全てに回答を、など注記を。分析の過程でそれぞれの選択肢について択一の質問をしていると考えるので複雑になる。択一式の選択肢の設定。網羅的、相互排他的などの。どちらかの選択肢を。選択肢の中で内容が重複しない。質問文の作成。ステレオタイプを用いない。バイアス質問をしない。質問文の意味を明確に。質問の意味が変わることがないように明確に。出身地はどちらですか?は適切ではない。中学校の卒業の時に?など。家族員数の質問を。回答者本人を含めるかどうかを。ダブルパラレル質問をしない。1つの質問文の中に2つの質問をしない。原子力発電所を減らすのと風力発電を増やすことの、など。一方について賛成で他方について反対をする人の回答が分からなくなる。2つの質問文に分けて。一般的でない用語、専門用語などを避ける。RC構造など。人によっては知らないまま回答することになりがち。もう少し一般的に。量的調査においての回答票。分析が出来るようにするには符号に置き換えて行列データにして分析を。作成する過程では一連の作業が必要。回答の訂正を。コーディング。回答を分析のために一定の規則で符号に置き換える。割り当てておいた回答番号に。プリコーディング。自由回答形式の場合には後から一定の基準で分析を。アフターコーディング。コード表の作成が必要。表計算ソフトで入力。クリーニング。入力が終わったデータについて点検。コンピュータ上でソフトウェアを用いて、誤りがあった場合は質問表などで点検。
データの分析。調査によるデータの特徴。表、グラフ、統計量による把握。中央値や最頻値、平均値、分散や標準偏差。変数間に関連があるか。散布図やクロス表など。散布図。関係についての変数を縦軸や横軸にしてデータを点で。表計算ソフトなどで比較的簡単に。まとまりの形などでどのような関係があるかを把握。関連の有無についての変数が連続的でない場合はクロス表で。クロス集計表。縦方向や横方向。同時に集計。表の中のマス目にケースの数や%値を。関連があるか検討を。変数と変数に関連があるかの方法の基本的な。より詳しく評価をする。本当に関連があるか、関連があっても見せかけ上なのか、統計的に推測する方法。それは様々。詳細については必要に応じて社会調査や社会統計学の教科書で。

 

市民自治の知識と実践 (放送大学教材)

市民自治の知識と実践 (放送大学教材)

  • 作者:山岡 龍一,岡崎 晴輝
  • 出版社/メーカー: 放送大学教育振興会
  • 発売日: 2015/03/01
  • メディア: 単行本