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臨床家族社会学をどう理解するか(臨床家族社会学第1回)

現状の問題解決の為には、広い視野で理論を押さえなければと感じる。

 

ミクロレベルの事例的臨床とマクロレベルの対策的臨床。対策枠組みをどう構築するか?
30年代に誕生した臨床社会学の背景。臨床家族社会学の基本。臨床社会学はシカゴ学派から生まれる。30年代のシカゴでは問題が深刻だった。酒の密売。売春など。失業。スタインベックの怒りの葡萄。シカゴ学派は現実の問題に向き合う。実験室とみなしてフィールドワークを。問題を解決しようとする。都市社会学、社会病理学などが開発。より実践的な臨床社会学の誕生。現実の問題にどう関わりどう解決するか?問題解決志向性。現代の臨床社会学は個人の心的葛藤から、環境問題に至るまで。ミクロ、ミドル、マクロの各レベル。問題中心的アプローチ。問題の解決や提言。決して先ず学問分野あり、ではない。手法についても柔軟に。無限定ではないが。駆使する問題の傾向。研究者のよってたつ領域。臨床家族社会学。枠組みを導入するのに躊躇いはない。大まかな輪郭は以上。
臨床家族社会学と言っても、臨床という用語からすると、何処か収まり具合が良くないと感じる人が居るかもしれない。性格や特徴を。臨床とは、ベッドサイドに留まらず対処活動全般を意味する。様々な分野で臨床的研究が。臨床仏教。東日本大震災が仏教界に変化をもたらす。様々な苦しみに対応するのを忘れてしまった、という反省。生老病死。人生行路での苦しみに。臨床仏教士。お寺が近所に開放される。全日本仏教会は放射能被害などのシンポジウムを開催。仏教界の流れ、社会参加仏教の動向。社会の現実に向き合うという姿勢。新しい臨床用語と重なる。臨床という用語は研究用語として確立している。若干の違和感は残る。実践家族社会学や応用家族社会学。しかし実践については違和感が残るのは共通している。応用としても、問題解決アプローチにそぐわない。広義の新しい臨床用語では、幅広い人々から。日常生活を送る一般市民を。公衆衛生学とは違う。狭義の臨床では過度の一般化や特殊化が。一つの事例から社会一般に論じてしまいがち、過度の一般化。切れる17歳、というフレーズ。しかし圧倒的一般的な17歳は犯罪を起こしていない。共依存やアダルトチルドレンの問題も。共依存はアメリカ国民の95%だという荒唐無稽な議論が独り歩きした。確かに共依存は観察されるが。過度な一般化。自分が取り上げている問題は重要だという意識が。勇み足と言うしか無い。少数の臨床的事例を特殊例とする落とし穴も在る。過度な特殊化。アルコール依存症の家族。一般の地域住民の研究も。同じ家族特性タイプ。必ずしもアルコール依存症の家族特有のものではなく、一般家族の特徴。事例から学んだことを相対化するということ。臨床家族社会学は臨床活動そのものではない。研究活動だが、現実の問題とチャネルを。風通しの良い。志すものは学術コミュニティに固執するのではなく、コミュニケーション能力を。
新しい広義の臨床。問題対処支援活動として理解。研究の進め方は?基本的アプローチの仕方。より具体的で詳細な。研究領域の。ミクロ、ミドル、マクロ、微視的や巨視的。微視的レベル。事例的臨床。巨視的レベル。対策的臨床。聞き取り。対象となる家族は様々。一般には事例研究と言われる。家族の位置づけ、対象主体アプローチ。事例や当事者との向き合い方。マクロ臨床。対策的臨床。問題解決志向の為には社会的対策も視野に入れる。対策的臨床についてはイメージが確定していなかった。輪郭の把握を。国や自治体、地域やNPOなど、問題解決に取り組む支援活動。基本はそれを取り巻く社会的条件や環境に着目。思いつき的発言に終わること無く。家族生活を困難にしている条件についてどのように取り組んでいけば良いか?政策や対策。問題の解決や低減化にはどのような政策が望ましいか?検討枠組。チェックポイントリスト。具体的内容が埋め込まれると対策枠組になる。テンプレートやモジュール。それに対してオリジナル作品。幾つかの雛形。発生プロセスに即した対策プロセス。対策の対象範囲に着目。効果に即したもの。発生プロセス。予防局面、事後対策局面など。ミクロメゾマクロの各レベルに必要なもの。個人のストレス脆弱性。具体的なレベルから社会的レベル。対策による働きかけの対象範囲。対策ターゲット。直接的関わりなのか、国民を対象にするのか?必要に応じて具体的なプログラムを。対策効果のタイプの観点から。即効性の施策や遅効的施策。ゆっくりとしか進まなくても不可欠なものもある。喫緊の課題として取り上げられるのはしばしばだが、社会の仕組みを考えれば息の長い取り組みも重要。近視眼的になりすぎることのないように。効果の内容が問題。多元的な物差しが必要。対策的臨床に重要。効果については考えないわけにはいかない。だからと言って性急に活動成果を問うのも違う。思慮がないと何故言えるか?エコ減税は即効性が高い。しかし持続可能性は?遅効的施策は持続性が高いことも。あまり性急に結果を追い求めるリスクも。人権問題や啓発の問題。息の長い取り組みが必要。各家庭でのグリーンカーテン。LED電球。ライフサイクル生活。対策効果について、費用対効果、という概念。通常この用語は、できるだけ安上がりで最大の効果を、という観点。民主党政権での事業仕分け。分かりやすいが、本質の原理は違う処。対象支援活動の立場からは、経済的観点は出発点でも目的点でもない。用語が指示していることは、サービスが的確に提供されるということ。コストの上昇やコストの無視。無闇な効率性の追求はリスクを伴う。必要なコストを無視するべきではない。基本原則が言わんとすること。評価査定によっては増大の必要が唱えられることも。問題とニーズの実態調査が不可欠。ピンポイントの施策対象の特定に役立つ。実態に精通することでアイデアを生み出し必要性を肉付けする。
対策的臨床の枠組構築に渡り、枠組の土台。ポピュレーションアプローチとリスクグループアプローチ。施策プログラムの立案。誰に対する働きかけか?ターゲット。広い範囲の、ポピュレーションアプローチ。人口。住民全体。大多数を対象として実施。国民皆保険制度。ソーシャルサービス。特定の範囲に絞らない。特定の人々に絞る、リスクグループアプローチ。妊婦の飲酒禁止アプローチ。必ずしも効果が短期的に画一的に上がる訳ではない。薬物依存症患者家族の場合、本人が問題解決の意志が問題。全面規制か一部規制か。社会における問題の広がり、ゼロトレランスアプローチ。寛容性許容性をゼロに、厳格に。ハームリダクション。限定的な目標に向けた。薬物汚染の問題。日本では厳しくなく、ゼロトレランスアプローチ。反面アルコール。ハームリダクション。必要に応じた部分規制。適正飲酒の対策。どちらを取るのかは対策枠組の向かう方向は異なる。事前の実態調査による現状認識によることも。フレームワークの方向性には様々な問題、対立が。政治の関与も。

 

臨床家族社会学 (放送大学教材)

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