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加害者臨床(司法・犯罪心理学第11回)

「家栽の人」という太古の昔にヒットした漫画を思い出した。

 

廣井亮一。加害者臨床。法と臨床の両軸による少年非行の理解と対応。更生に向けた臨床的アプローチ。暴力行為の阻止。介入の方法。聞き慣れない?加害者の特性に応じたケア。更生のためのアプローチ。
少年非行の4類型。加害行為。法の軸や臨床の軸。犯罪行為に対する法での刑罰の大小を基準。回復不可能な。自分を傷つける、回復可能。臨床の軸に一義的基準はない。多義的な基準。非行犯罪の4類型。様々な非行をプロット。臨床の軸を加害少年と被害者の関係性で位置づける。軸上の非行の位置の起き方は便宜的。第1類型。反社会的問題行動群。他者に危害を。不特定対象型問題行動群。攻撃対象が入れ替わる現在型イジメや振り込め詐欺など。非社会的問題行動群。薬物非行、自傷、援助交際など自分を傷つける。親密圏型問題行動群。校内暴力など親密圏における。少年非行は大別される。
4類型について。反社会的問題行動群。攻撃性が他者に向かい法の逸脱行動として。暴力行為や集団非行。殺人など。結果として被害者に対する重大性と被害者感情が重視され法の軸が強調される。心理の軸を重視。非行少年に対して懲罰的になりがち。少年事件が検察官送致を。少年の更生に如何に活かすか充分な検討を。無差別な殺人は極刑に至ることも。無差別性。通常の殺人事件は特定の相手に。特定の理由で。結果と原因が。無差別殺人の場合は殺す相手は誰でも良かったと。殺意の対象が特定できない。特定の相手を親密なポジティブな。特定の相手を憎く思うネガティブな。対人関係の能力の一つ。不特定対象型問題行動群。加害者と被害者の関係が不明確で曖昧。攻撃するものとされるものの関係が不明確。現代型イジメ。加害者と被害者傍観者仲裁者の入れ替わり。不特定性。netを用いで匿名で誹謗中傷。親族を装い振り込め詐欺。万引や痴漢。生身の人間として見ていない。人格を無視した物化的犯罪。心の痛みへの共感性に乏しい。法的には軽微だが予防や対応が難しい。非社会的問題行動群。攻撃性のベクトルは外ではなく自分に向けられ自分自身を傷つける。薬物非行。売買春行為。自傷行為など。自傷行為は攻撃を向ける加害者性と被害者性が自己に内在。傷つける自分と傷つけられる自分が一体。女子非行が多い。交際相手からの体験が。少年院在院の男子の30%に虐待経験が。親密圏型問題行動群。家庭内暴力。校内暴力など親密圏。家族や学校は児童虐待や体罰イジメなどで揺れている。甘えが受容されなく保護領域にならない。甘えの裏返しとして反抗。依存性と攻撃性。アンビバレント。幼少期から学童期にわたり攻撃性が過剰に抑圧されると受身的に表現される。受動攻撃性。権力者などの上位者に対する反抗。ウイットマン。権威に向かい受け身の遺族的な対抗した。自分を主張することを抑圧してしまう。権威に向かい怒りや攻撃性を直接表現できない。都合の良いイメージを。受動攻撃的な心性で親や上位者に良い子を演じながら攻撃性を抑圧し続ける。怒りで心が切れて凶悪重大事件が起こる。非行犯罪イジメ虐待DVなどの加害行為について対応するときには法と臨床の両軸の対応が必要。暴力行為についても。殴るけるなど激しい行動もあるが。ソフトな行為も暴力になる。有形の力の行使をされた側が嫌悪感情を抱いたときに暴力になる。法的観点では加害者と被害者の感情、加害者と被害者の関係。状況などを視野に。臨床的観点として欠かすことの出来ない関係性や文脈の理解を。暴力の意味を法と臨床の軸で。暴力は関係性の中で立ち上がり感情で意味づけられる。家庭や学校の親密圏の虐待などの暴力行為については関係性が重要。路上強盗など関係がない場合でも被害者の艦橋に着目を。解決の要点は加害者を取り巻く関係性を修正すること。
犯罪非行の更生に向けた動機づけ。意欲に乏しい。どのように更生に向けた動機づけを?システム論的。ヘンリー。いかなる心理療法でも治癒の過程には苦行が。変化することは今までの生き方を変えることで不安が。疾病利得。家族などは夫婦や家族の不和が隠蔽され崩壊しない側面も。患者や家族は回復を望んでも大きな抵抗を。ヘイリーは問題行動を放棄せざるを得ない治療環境を。体系化して苦行療法を。患者や家族にオーディールセラピーを。治療状況を設定。苦行、オーディールをやり遂げるよりも。患者は治療の苦しさより治癒を選択。夜尿症に悩む少年。体力が余っていることが原因だから夜尿をすれば2マイル歩くこと。不眠症ではディケンズ全集を読破する眠らないで。課題をやり遂げるより治癒して治療を終えることを選択。アプローチが違う。システム論的。症状に対するオーディールを。症状と異なり辛い体験になっていないので非行少年や犯罪者は動機に乏しい。警察に逮捕され拘置され収容されることもあるという法的結末を伝える。法的側面から明確にしていて強制的指示が。更生を成し遂げる方法と行動の幅を広げる援助を。行動化への対処。二重拘束。司法臨床の。治療に多大な成果を上げた。現実を否定して虚構の中に逃げ込む非行少年に対し非現実的行動を否定して現実を。現実療法。他のセラピーのように症状に感情を当てない。現実に直面させる。責任性を付与。正不正によるアプローチ。人間関係に焦点。現在の事実に焦点を。他者は変えられないが自分の行動は選択できそれには責任が伴う。大切な人間関係の修復を援助。治療においてはグラッサーの重視する。但し注意が。臨床に於いて罰で懲らしめるのがためになるという短絡的反応に陥らない。似て非なるもの。ヘイリーはオーディールを施す際の注意を。治療的な善意のあるオーディールと社会からの苦行を区別。牢屋に入れることはオーディールではない。コントロール手段。社会の。人々を迫害しないように。オーディールの選択は来談者との共同作業でできるだけ設定。厳しさが必要。やり遂げるよう利益があるように。患者が実行可能で妥当であること。権力構造に於いて特に留意を。ただ苦痛となるような課題を与えても単なる罰に過ぎない。治療的展開にはならない。ヘイリーはオーディールを課すためには慈愛。友愛も必要。グラッサーによれば誰かが私を愛していて私もその人を愛している、互いに価値があるという確信。愛されるという親密な人間関係がなく治療抵抗を。石川先生。非行少年を一人の人間として尊重する。治療者の誠意が関係を成立させ更生する基本に。
非行の行動化への対処。アクティングアウトへの対処。行動化への阻止。再犯や暴力、器物破損が繰り返される。行動化への対処として限界設定が必要。問題行為には法が連動。警告や矯正的措置で。問題行動が繰り返される悪循環。非行少年は怒りなど様々な陰性感情を非行行動で紛らわせ刺激させて暴力などを繰り返す。悪循環を断ち切る法的介入。楔を打つ。禁止や阻止を。非行行動への限界設定。治療者に陰性感情を向けてくる。治療者は少年の感情に焦点化して読み取る。少年にフィードバックする。言葉や思考を介在させることで感情を中和。徐々に吐き出すように。少年の言葉による表出を促しつつ感情を受け止めながら言葉を調整する。
4段階ごとに。法的アプローチで行動化を阻止。少年が激しく暴れる場合、停学などの措置を。児童相談所や警察に通報。暴力行為や非行行動を阻止して少年を保護。臨床的アプローチではなし得ない。暴走をしている少年に立ちはだかると轢き殺される。臨床的アプローチで少年の感情に焦点化。法的アプローチで矯正的に行為を禁止された少年の感情を読み止めフィードバックする。ネガティブな感情が増幅。様々な気持ちが込められる。怒りや憎しみが表面的に。悲しみや悲しさ孤独感も交じる。ネガティブな行動を阻止してもらった安堵や安心感さえも。過激な非行を繰り返し暴れまくる。少年鑑別所に護送車で。家裁調査官が付きそう。肩に持たれかけて眠る。込められた安堵感をフィードバック。落ちつきを取り戻し徐々に変化。法的アプローチの。良い治療関係が形成されつつある段階で再行動化。少年をホールディングしながら見捨てないと伝える。法による法的結末を呈示。牽制する。臨床的アプローチで少年の言葉を受容して言葉を育てる。少年の感情を読み取りフィードバックすると少しずつ言葉を投げ返すように。少年が感情を言語化したそのものに意味がある。行動でしか表現しなかったのが言葉によるように。言葉を丁寧に受け止め過激な言葉を置き換えたりしながら育て増やす。行動制御のために言葉を介在させる。加害者臨床の要点。

 

 

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加害者臨床

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法と心理学への招待

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