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高齢者と高齢期家族の生活(臨床家族社会学第9回)

自分が高齢者になり単身世帯になった時のことを考える必要がある。結婚する見込みはないし子供も出来ないだろうので、一人で生きるしか無い。死ぬまで働き続けることは覚悟しているが、仕事絡みの関係は勿論、多角的に人間関係を築いた方が良さそう。

 

これからの高齢者と家族。団塊の世代が65歳以上に。社会参加や地域参加。高齢化率が21%以上に。長寿化の一方で少子高齢化が家族集団に与える影響は大きい。単独世帯の増加。特に高齢者世帯で著しい。65歳以上が世帯主の世帯、3件に1軒。高齢者と家族の関係。資源を子供が提供するのが前提だった。しかし見直されるべき。援助されるべき存在でなく、個性を発揮する存在として。個としての高齢者。
高齢者と言っても心身の老化の程度、家族関係、意識などは異なる。都市部なのか地方なのかも。多様で個別的。高齢となって生じる問題には共通点も。依存の程度が問題。高齢期の生活はそれ以前の延長線上にある。それより以前の生活と関連。現在の高齢者と高齢者家族。健康と就労状況。介護が必要な高齢者とその家族。家族生活がどのように変化しているか。ウェルビーイング。
変化の特徴は核家族化。同居率はそれでも7割あった。しかし減少。夫婦のみ世帯と単独世帯で過半数。三世帯同居の世帯は減少。60歳以上、高齢者の経済的暮らし向きは70%が心配ないと。貯蓄額も平均の1.6倍に。平均寿命とは別に健康寿命。07年には世界で最も長い。健康についての意識、健康と考えているのは65%。医療サービスの利用状況は他国より高い。病気の長期化。介護が必要な状態になりやすい。認知症の可能性も。保健の為の啓発。高齢者自らの努力。就労状況。65歳から69歳までの男性で50%以上。就労を希望するのが一般で、現に働いている。定年制の問題があるが。働く意欲や能力がある人も退職を強いられる。支えられるだけの存在では無くなっている。しかし意欲や能力が活用されづらい。備えが若い時期に充分できなかったのも背景に。男女とも一人暮らしが増えている。経済的暮らし向きは良い世帯が多い。
高齢者自身の意思による別居が多いが、75歳以上ではそうではない。要介護認定を受けた高齢者は16.2%。後期高齢者では30%程度。認知症高齢者。日常生活自立度。介護が必要な高齢者と家族。介護保険制度は家族の負担を低減することを目指す。高齢者の介護は老人福祉と老人保健に分かれていた。不均衡があった。両制度を再編。給付と負担の関係を明確にして、社会で介護を。介護者は女性が概ね半数。男性は16%。半数は60歳以上。介護に要する時間は要介護5ではほとんど終日。介護が必要なら先ずは家族が。ホームヘルパーの比率も上がっているが。家族による介護は家庭問題と見ることが多いが、介護する側、される側の課題を考えなければならない。自分の手で、と考える家族も少なくないのが現状。
自立という価値観では老いるというのはネガティブに。高齢者のウェルビーイング。老いから逃れることは出来ない。身体とは異なる別の老いも。社会生活での老い。加齢に伴う社会生活の変化、役割の変化から。何らかの社会的地位や役割が期待されている。地位には能力の結果獲得したものもあるが、性別などで割り当てられる地位もある。老人という地位に期待される役割。老化の社会的側面の分析に有効。個人が内面化するのを社会化という。近年の長寿社会については身体での老化の以前に老人という役割を与えられている。老人という地位を受け入れざるを得ない。役割喪失の段階。老人の地位はより低いものとして。人生の峠を超えた人間は受け入れなければならない?離脱理論と役割理論。多数の役割が離れる。個人の側からは生活空間の縮小。役割の縮小。社会の側からのタイミングが合えば良いが、そうでなければ問題が。病気などの役割を除いて、成功した老化とは中年期の役割の継続を。高齢となってからの生き方。2本の映画を紹介。「アバウト・シュミット」66歳の老人。シュミットは時計を見ながら会社最後の時を見るところから。会社との離脱から物語が始まる。娘はたまに帰るだけ。アフリカの6歳の養父になる。妻は脳梗塞であっけなく他界する。娘の結婚式の後に、男の子から手紙が。必要とされていることに気づく。「最高の人生の見つけ方」。資産家と自動車整備士。峠を超えた老人。偶然出会う。残り少ない余命をどのように過ごすか、棺桶リストを作り実行する。老人に見えない。離脱理論と役割理論。老化プロセスには多様なものが。多様な人々の集まり。多くの人が社会的に老人として扱われる。定年させられるのは残念なこと。
我が国では65歳以上を高齢者と一律に扱う。尊厳を汚す。生涯活躍社会であることが。働き続けることは金銭のみならず、健康面などに重要。職業人としてのアイデンティティを失う。職場以外の人間関係を築けなかった者は、居住地域や過程で居場所を失うことに。多様なロールモデルも重要。健康維持。男性の場合は社会関係の再構築。女性の場合は配偶者の死別。一人暮らしの高齢者女性。従順であることを良しとされてきた人が多い。自己確立が適応の為に求められる。高齢者人口は大きく増加する。70歳以上であっても健康で元気な人は多い。65年の前提から脱却する。意識改革が重要。年齢相応の活躍も。後期高齢者の比率も増加する。高齢者白書。伸びも増加。後期高齢者は身体自立度が低い。実際は身体的経済的に自立している人も多い。多様性が見られ、格差がある。幸福な老いの在り方が議論される。就労やボランティア活動。70歳では2割しかいない?家庭内労働などを入れると8割に。有償労働や家事などの無償労働。ADL障害を抑制。生産的な活動。身体的健康にも良好な効果。高齢者人口が増えることで社会の負担が多くなるという見方に陥りがち。社会的に有用な活動をしている高齢者は少なくない。如何に生きるか、というよりも、何が幸せか、という観点で。介護についても介護保険サービスを利用する状況が多くなった。家族との交流は減少した。幸せを感じづらいかもしれない。介護の必要な高齢者にとって、家族と良い関係を築くことが重要。親との関係は世代や年齢に関係なく慎重に考える必要がある。98年に亡くなったフランク・シナトラ。

 

臨床家族社会学 (放送大学教材)

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