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ジェンダーと家族(家族生活研究第10回)

家族のみが育児や介護をするというシステムは、家族生活の破綻に繋がるのではないかと思う。就労しない選択が出来る家庭は少ないだろうし。

 

宮本みち子。ジェンダーと家族。ジェンダーという視点から。近代化に伴う近代家族の誕生がジェンダー関係に。女性の役割とされたケアワークに焦点を。家族の仕事時間お金を。
基本概念。性とジェンダー。生物学的に決定される、文化的社会的に。社会的役割と関わる。性役割分業。社会的性とシテのジェンダー。男性と女性の社会規範。社会的なもの。ミクロな日常生活やマクロな社会構造に埋め込まれる。性役割分業は資本主義になってから。再生産活動を担う女性。家事労働へと特化。フェミニズム論は女性の劣位が関連を。その際に重要な概念とされたのは家父長制。女性への支配に。年長の男性支配の。産む性であるという必然性から。支配する家族に基づく。女性は無償労働と引き換えに生活基盤を。家父長制の基礎に。婚姻は労働契約により成り立つ。女性支配が資本主義に関わる。マルクス主義フェミニズム。無償の家事労働と育児労働。次世代の再生産を。家父長制的資本主義。女性が担う家事労働は重要なKEYWORD。
近代家族。ジェンダーと家族に関する。アリエスの「子供の誕生」。理論的記述を。アリエスは2つの命題を。子供は純真無垢であるという子供観。理性ある人間に。発達観や教育観は近代に。家族愛の誕生は近代に。その発見。かつて情緒的交流は地域社会や親族に広げられていた。近代に成ると家族は愛情の場に。アイデンティティの対応。愛情を経験するのが家族にのみ排他的に独占。女性、妻、母親の役割が強固に成るのはこの規範から。近代家族という概念。落合恵美子。04年に「21世紀家族」。家内領域と公共領域の分離。強い情緒的関係。子供中心主義。家庭を成り立たせる。男は公共領域という役割分担。社交が衰退しプライバシーという概念が成立。非親族の排除。核家族という形態。日本などのように大家族を作る社会もあるが。ヨーロッパでは70年代以降で家族ジェンダー研究は転換。それ以前は家父長的家族を両性の平等を。近代家族論。現実が説得力を。家内領域と公共領域の分離。女性の主婦化。家事や育児に特化。家事労働と共に子供に対するケアの役割が。家族愛の規範化、閉鎖性が高まる。外部から孤立した家族。70年代に家族と女性に変化。既婚者の労働者化。就労と家庭生活の両立の支援と社会環境。脱近代化、第二の近代化。社会制度としての結婚や家族の変化。同性婚や事実婚、離婚の増加。婚姻率の低下、婚外子の増加。近代的な近代家族の減少。第二の人口転換。アメリカやヨーロッパ。晩婚化とともに価値観の変化により出生率が低下。第二次人口転換。人工構造の高齢化。生産労働人口の減少。移民の受け入れで補充。多くのケア労働が必要だが不足する。ケアワークのための女性の国際移動。
子育てとジェンダー。アジアの近代化とケアワーク。女性の就労化が進む。現代家族にとり育児を誰がするか。船橋けい子06年の著書。一緒に育児を。性役割配分の理論的枠組。類型化にあたり方法として父親母親の役割。生活費の稼ぎ手、育児というケア、家事労働。4タイプを。Aタイプ。伝統的な性役割。新保守主義的。父親が参加を。男性の二重役割タイプ。子育て役割を共に担う。平等主義タイプ。男性女性が共に。役割逆転タイプ。タイプは固定的なものではない。世代から世代への変動。世代間変動の仮説的モデル。社会発展。伝統家族、近代家族、後期近代家族。伝統家族は農家などに。家父長的協働タイプ。夫婦は共に働くが妻の地位は低い。近代家族。2つのタイプ。中以上の階層。性別役割分業。共働きだが夫は関わらない。後期近代家族。言説の登場で。男性の二重役割など4つのタイプ。日本においても先進的事例が。ケアワーク。落合恵美子らによるアジアのケアワーク。アジアにおける近代家族の研究が。ジェンダー関係の変容を歴史的に。終焉へ、
主婦化から脱主婦化。アジアはより多様で複雑。植民地としての近代化。独立後は独立国家のために伝統を。アジアの奇跡という高度成長。アジアの多くの地域では家族化と脱家族化が同時進行。ケアワークがジェンダー間でどのように果たされているか。ケアワークとは幼児や高齢者の世話を。女性がアンペイドワークとして。家族は個人化しても弱者へのケアが残る。究極の家族機能。いかなる変容を?ケアワークは重要なテーマ。瀬地山角氏。社会的ネットワーク。96年の「東アジアの家父長制」。養育費用の分担。福祉国家、自由国家、国家管理、専業主婦、家事使用人、親族ネットワーク。欧米の多くは福祉国家自由国家専業主婦だが、アジアは多様。台湾は親族ネットワーク。中国もその可能性。複数の援助者を併用しているが、親族の重要性。子供中心主義は拡大家族に結びつく。落合恵美子らの研究。07年の「アジアの家族とジェンダー」。ケアワークに着目。国際比較調査。現代家族の変容を。近代において究極に家族機能が。アジアの国々。子育てを母親以外が。家事労働者。祖父母など親族。近代初期においては社会的ネットワーク。ヨーロッパや日本では主婦が家庭役割を一身に担う。現在のアジア諸国では家事労働が一般的だが、伝統の残存とは言えない。外国人労働者に移行。妻や母が専ら担当する後に家事労働の復活。アジアでは一足飛びに脱近代化型に。親族と家事労働者など多様な家事エージェントに。家事労働者が居ない日本の方が例外的。高度経済成長期に雇用機会が広がり家事労働者が消える。親族のネットワークは小さい。子育ては母親という役割が強固。中国とタイは父親も家事を。性別役割分業が変容する兆しが韓国と日本に。子育てをしたい若者は日本でも増加。

 

家族生活研究―家族の景色とその見方 (放送大学大学院教材)

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