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家族とジェンダー(リスク社会のライフデザイン第4回)#放送大学講義録

日本では男女の格差は縮まっていないように感じる。

 

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-----講義録始め-----

 

家族とジェンダー

ジェンダーという言葉は、人間が社会的に作り上げるものを指します。この概念は、お化粧や服装、髪型などの外見に関連する要素にも関連しています。例えば、女性の化粧は新しい、近代的なジェンダーの表現と言えるでしょう。これらの要素は多様であり、歴史的にも変化してきました。特に家族の中でのジェンダーの役割や期待について考えることは、現代社会において非常に重要です。

ジェンダー統計を見ると、男女の役割や期待は大きく異なっています。例えば、夫婦家族という単位で考えるのではなく、1人で老いていく社会の中で、未婚の男性の学歴や職業、経済力に対する期待は、女性とは異なるものがあると言えます。このような男女の期待のズレは、結婚してからの家族生活においても顕著に現れます。一般的に、お金を稼ぐ役割は男性に、家事や育児の役割は女性に期待される傾向があります。

高齢者と介護の問題も、ジェンダーの観点から見ると多くの課題が浮かび上がります。例えば、介護をされる高齢者女性や独身の男性、女性の問題です。統計によれば、高齢者介護の8割を女性が担っています。しかし、この問題は女性だけのものではありません。全員が支え合わなければならない問題です。特に、夫がいない後期高齢者の女性は、男性よりも貧困になりやすいとされています。未婚の高齢者や非正規雇用の人々も、貧困のリスクが高まります。

また、母子世帯は経済的な問題に直面しやすいとされています。離婚した場合、特に女性は貧困に直面するリスクが高まります。DV(家庭内暴力)の問題も、ジェンダーと密接に関連しています。加害者の多くは男性であり、暴力を暴力と認識できないことが問題となっています。ジェンダーの問題は、貧困や暴力の再生産にも関連しており、異性愛というセクシャリティの問題とも結びついています。

このように、家族とジェンダーの問題は多岐にわたり、それぞれの概念や問題が相互に関連しています。社会全体でこれらの問題を理解し、適切な対応を模索することが求められています。