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家族生活とドメスティックバイオレンス(臨床家族社会学第13回)

DVは絶無を期さなければ。そもそも刑法で罰せられる行為なのだから。家庭の中にも法律は入るべき。

 

生活知と科学知のコミュニケーション。
何故ドメスティックバイオレンスが現れるのか?DV。ロペスらは残りの人生を障害を負って暮らす人の研究。主因は女性の場合、家庭内暴力など。女性への暴力。男性から。女性が一生涯負う。家庭生活。家族は愛情と相互の支え合いの場?「家族間の愛と暴力」。現実には暴力の嵐が。家族は愛と共に暴力の源泉。パラドックス。どのような背景の?ストレス発生の場。家族生活。安らぎや憩いなど、ポジティブな期待。ストレス解消の場。他方ストレス発生の場。現実にはイライラさせられたり過度な期待を。介護などの不条理な役割。家族はしばしば甘やかさせてくれる。いざという時の見方に。期待を無視できない。忌まわしさ。臨床的なリアリティからすれば、愛も憎しみも生々しく生じる。一生涯に渡り苦しめられることも。脅しのメッセージ?プライバシーの聖域故に表面化しないDVや児童虐待。暗黒の生活世界。親族間の殺人、親族率は50%程度。半数が親族殺人。殺人に至る程の家族トラブル。家族の生活が何故ストレス発生の場になるのか?得意な集団的構成。年寄りから幼児に至るまで多様な年齢層。一方の要求を満たそうとすると他方の要求を満たさないことが。病気や障害を抱えた家族も。口には出せないやりきれなさ。介護殺人。どんな家族でもストレッサーに直面しなければならない。大病などの突発的なこともあるが、誕生や高齢化など、地域社会への。人間関係特有の相互依存。相互拘束的な側面。お互いに自己の欲求は譲れない。調節できれば良いが、上手くいかないことも多い。我慢にも限界が。一緒にいる良さと、ひとりひとりの欲求を満たすこととどうバランスを取るか?家族の個人化。離婚の多くも欲求充足の問題が。
DVの実態や制度的などの対応。DV防止法。01年に成立。法改正の内容。暴力行為の拡大。被害者の拡大。保護施設の拡大。法規制の執行が。身近な暴力の相談は警察へ。加害者から逃げたい場合は相談支援を。接近禁止命令など。民間シェルター。市民団体。顔の見える支援。民間団体は不可欠。女性への暴力を夫婦の痴話喧嘩と見ない時代から転換。しかしDV被害は続く。加害者更生プログラム。DV行為の加害者へのアプローチが不充分。ヒューマンエラー要因。運用上の困難。被害者の経済的自立が問題に。切り離しが難しい。高齢者虐待防止法なども同様の問題が。DV。暴力を振るわれているのに何故逃げないのか?暴力を振るわれている側にも問題はないの?理解不足。「虐待される妻たち」。21の神話。現実は違う。虐待を受ける妻。気が変である?愛情不足が暴力に繋がる?ウォーカー。特定の人がDV加害者になる訳ではない。外では温厚な紳士と慕われている人が暴力を振るうことも。かえって被害者が悪者になる。風呂敷を広げすぎている?神話と化している無理解を。マゾヒスト?アルコールが虐待の原因?暴力を振るわれて女性は何故逃げないのか。酒の勢いなので目くじらを立てる程でもない。何故逃げないのか?気が変である?愛情深いパートナーではない?繰り返し行われる暴力で学習性無力感を。一人で生活していけるか不安。暴力を受けても逃げない女性、コンセンサスに。逃げような思考さえ喪失している。自分の置かれた厳しい状況に晒されると、コントロール出来ないという無力感に。なすがままに。ナチの強制収容所の囚人。73年のストックホルム。奇妙な連帯。DV被害者の女性は私たちとそう変わらない。現在の状況だけを見ないこと。学習して身につけてしまった無力感。類似の状況なら私たちと同様。学習性無力感を促進する。DVの3層サイクル論。相互作用。暴力行為が何故持続するのか、緊張亢進期。家庭生活がピリピリと。爆発する。暴力爆発期。緊張で解消するメカニズム。解放鎮静期。緊張が溶け始める。ハネムーン期。二人の相互作用。男性側は、絶対暴力は振るわないと約束したりする。しばしの穏やかな。繰り返される暴力行為により無力感が。甘い言葉で。一縷の望みを託す。裏切りと絶望を繰り返す。絶望的無力感を。好きで居続ける訳ではない。暴力の3層サイクル論。虐待者は愛情深いパートナーではないのでは?暴力男も愛情表現をする。卓抜した才能。
もう一つの神話、アルコールが虐待の原因?盛んに論争が。非対称性仮説と世代間連鎖仮説を巡る。非対称性仮説では、暴力は男性から女性への一方向なのか、男女双方から暴力が?世代間連鎖仮説。子供時代に自分自身が被害にあった者は、暴力の加害者や被害者になりやすい?DVと飲酒の関連性を巡る論争。飲酒とDV論争。女性への暴力問題を考える時、飲酒問題を出すのは控えるべき?お酒で誤魔化すな。男は飲んでも飲まなくても暴力を振るう?DVに飲酒は関係ない、との仮説。生活知と科学知のコミュニケーション。問題を整理し理解。経験的生活知。アルコールを隠れ蓑にした誤魔化し?男は酔っていようがシラフだろうが暴力を。科学知。暴力攻撃性や飲酒との関連性。アルコール臨床では知られていた。アルコール依存症。DV防止法。01年10月19日。適用第一号。接近禁止命令。飲酒にまつわる暴力行為。女性への暴力にアルコールが絡む。しかし決定的とは言えない?飲酒は明らかに深いDVとの関連性。原因とは言えないが。特殊な暴力。虐待的暴力。2回以上のサイクルのDV。飲酒の影響と言っても、影響下の問題なのか、長期的な飲酒の問題なのか。酔っている時の暴力とシラフの暴力とは違うかも。原因として議論するのか、寒冷性を議論するのか。原因論としての飲酒。飲む飲まないは関係ない、とも言えない。生活知からの安直な断定には注意したい。長年の継続した飲酒は、明らかに暴力に傾く傾向がある。アルコール依存症の患者ではDVが激減する?飲酒時に暴力を振るっている訳ではない。DV問題は問題因子を有する者だけの問題ではない。DV問題は人を選ばない。社会的地位がどうとか、年齢層とかは関係ない。基本理解を。

 

臨床家族社会学 (放送大学教材)

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